プロがプロの仕事をしている姿は、見ていて頼もしいので好きです。
でも、今週はちょっとやり過ぎだったかな?苦笑

大量に発生した怪我人に、多少パニックになりながらも仕事をせざるを得ない状況は、確かにクライマックスに相応しいけど、その飛行機にお父さんが乗っていたっつーのはやり過ぎだったと思いますよ。


とってもリアルだったお話が
「まあ、やっぱテレビドラマだからね」
って感じになっちゃいました。


ドラマチックなエピソードが重なっている時だから、飛行機落ちてお父さんが死んじゃうという展開はやり過ぎだと思ったし、でも、かすり傷ってのも話がうますぎる気がしたし…苦笑


ここは、娘を待って、1本飛行機をずらしたから助かったってので十分だったよね。

娘への愛が命を救うことになったんだよって感じで。



で、今回クローズアップされた「トリアージタッグ」
怪我人の体につけるタグですが、これを使うようになってから、災害現場の緊急医療はずいぶん変わったそうですね。

阪神大震災の時、次々運び込まれる怪我人に医療機関はパニック。
今にも死にそうな怪我人が運ばれてきても病院は満杯で、助けられる人もずいぶん悲しい結果になってしまったそうなんです。


また、その時はなぜか、せっかく瓦礫の下から救出された怪我人が、助かったと思ったあとで死亡する例が続出したのだそうです。
当初、原因不明で医者を困惑させた現象でしたが、治療の過程で原因が判明。
それがいわゆる「座滅症候群(クラッシュ症候群)」です。


これは、長時間何かに圧迫されていると、解放直後から、毒素が発生して、元気だと思っていたのに急に死に至る症状です。
これが、救出されてから治療開始まで、何と、2時間を過ぎるとほぼ絶望的ということで、クラッシュ症候群の患者は最優先にする必要があることがわかってきたわけです。


その反省から、まず現場で怪我人をランク付けし、最初に仕分けをしてから、緊急を要する人から先に治療を行う「トリアージ」が導入されてきたわけです。


それが効果ありと証明出来たのが、福知山線の脱線事故。


大変悲惨な事故でしたが、トリアージの導入で、多くの怪我人を救うことができたそうです。
人間というのは、どんな悲惨なことを体験しても、必ず何かを学んで進むものなんですよね。

で、あのタグの意味。

レベルに合わせて下からちぎってその怪我人のレベルを示すタグなのですが。


一番下が緑。
治療必要ないよ~レベル。つまり、自分のタグが緑なら、放置だと思っていいレベルです。


次の黄色。
命には別状ないけど、治療はしなくちゃ、のレベル。
命の危険はないから、ちょっと待っててね、ということもアリです。


一番危険なのは赤。
何をおいても最優先で治療のレベルです。
現場での応急処置や搬送スピードいかんによって、助けられる可能性が高くなります。


そのほかにも、最初の仕分けドクターは、その人に必要な治療内容もタグに記入し、搬送する人はそれを見て、必要な治療を受けられる病院に搬送します。
なんでもかんでもとにかく搬送するというやり方から、必要な人を必要な場所に、優先順位の高い順に運ぶシステムというわけです。

で、最後は黒。
当然「すでに死亡」の意味ですが、それより悲惨なのは、治療しても助からないと判断された場合、今生きていても黒なのです。


つまり、助けられないのがわかっている人間より、助かるかもしれない人間優先なんです。
当然といえば当然なのですが…きっついわあ。

まあ、つまりそれだけ悲惨な状況下だというわけで、そんな場所では、生命維持装置を外すのが早いの医療過誤だなんだのと、訴える余地さえありません。



まあ、日常生活においては全く役に立たない知識なのですが、私はこういったことに大変興味を持つ人間です。

でもね、こういう話を人前ですると、10中8、9、気味悪がられるんですよね。


おかしいなあ。