姉弟の中でも、父の描く姿が
そしてその、岩絵の具が
醸し出す美しさを
一番観ていたのは私であったようだ。
7女であり
父には何でも許して頂けるという
思いを、ずっと持ったまま生きてきた。
以前記した事があるのですが、
父の本棚には
[西洋文学全集][日本文学全集]etc.
難しそうな重そうな本が沢山並んでいた。
一様に茶系統の古めかしい
然し、貫禄ある本ばかり*・*・*
下の方の2歳の私にも手が届く棚に
一つだけ白い
表紙の
他の本より、背の高い
薄い表紙に眼が止まった。
この細長い綺麗な 色 色は、何??
後に、姉妹がお揃いで被る
フェルトの帽子の生地サンプルであることを
識った。
<拝借しました>
英国の生地と思われるが、
特にボルドーの美しさがずっと眼にのこる。
T女学院の制服の、
デシンのネクタイが
このガーネット色であった事が
とても感動的であった。
幼い頃の遊びも<色水やさんごっこ>
が大好きで、
~多分自分で作った遊びとおもわれる~
牛乳の1合瓶を綺麗に洗い
10本位に、絵の具を薄め
いろいろなオリジナルの色を作った。
お友達に
買いに来て頂き<おはじきがお金です>更に
絵の具を混ぜ
自分で感動していた。
後に
ユニヴェルシテ・ド・ラ・モードにて
Franceの伝統色を学ばせて頂き、
こうして[色彩とファッション]の講演を
させて頂き
あの幼い日々に
想いを寄せながら、今の自分があることに
感謝している。