瀬田なつき監督
新垣結衣主演、早瀬憩、夏帆、染谷将太、銀粉蝶、瀬戸康史ほか
目の前の交通事故で両親を亡くした中3・朝。
朝の母親と犬猿の仲だった小説家の槙生は、
それまで他人と暮らすのは御免と
半ばコミュ障だったのだが勢いで
朝を引き取ると宣言し
2人の生活が始まる。
この作品、とても素晴らしかったです。
原作は祥伝社のコミックらしいのですが
愛に溢れていて、現実世界でままならない
そんな要素もきちんと組み込まれている。
演出も素晴らしい。優しい空気が包み込みますし
きちんと笑えるところも刺さります
役者、新垣結衣は始めみんな素晴らしい。
早瀬憩が仔猫のように可愛らしく、
表情がストレートで魅力的です。
銀粉蝶さんと新垣さんの実家でのシーン、
カメラにカメムシかなにかが映り込んでいたのが
唯一気になりました。
あとは槙生の家で、朝を見送るシーンで
毎回、リーガルハイの廊下を思い出して
なんかいいなと思ったのは超個人的です。
この作品で私がテーマと感じたのは
大人 です。
劇中に出てくる瀬戸康史のセリフにもありますが
私たちは急にポッと大人になったわけじゃない
まさにその通りで、
子どもたちを守りたいのはもちろん
傷付けるようなことをしないように
考えててもそうならないことが多々あります。
昔と違って、大人がいて子どもがいる時代でなく
大人も子どもも同じ価値で存在して
昔より複雑な事情を抱えています。
私のように子どもどころか妻もいないような
世の中の遊びの人間も
こういう子どもを救う？支える？存在に
なるんじゃないかと、
自分の存在意義を少し見出せた気もします。
単調な会話にならないで
公園で動きながら新垣、夏帆、早瀬で
話すシーンとかはリハーサルをきちんと
していたのかなとクオリティーの高さを
感じました。
朝はきっと立派な大人になって
次の子どもたちを支える存在になるのかな
