こんにちは  金田です。

 
すっかり季節が変わりました。
 
もう初夏の陽気だとか平気で天気予報が言っております。
 
桜も跡形もなく。残るは花粉だけ  みたいな。
 
寒暖差が激しいので  どうぞ体調にお気を付け下さい。
 
 
 
今日は、今更ながら原点に立ち返りまして
 
鍼灸の効果について お話したいと思います。
 
 
~こちらもどうぞご覧下さい~
 
 
患者さんからよく 
 
鍼って何が良いの?  何に効くの?   何で効くの?
 
というようなご質問を頂くのですが
 
考えてみたら そうですよね。
 
決してアヤシイ訳ではないのですが  いかんせん馴染みの薄いものでしょうし。
 
中々一口でシンプルに さくっと説明するのが難しかったりもしますし。
 
 
なので少しでも知って頂けたらと 思いまして
 
良い機会だから ついでに初心に還ってみようかと。
 
 
 
そもそもの歴史は古く  約2000年位前の中国が発祥とされています。
 
古代の自然哲学と 広大な中国大陸各地で発生した医療技術とを結びつけて確立させたもので
 
それぞれ地域の環境や食生活が色濃く反映されています。
 
それが朝鮮半島経由で日本に伝わったのは5世紀の半ばで
 
飛鳥時代(700年代)には、既に国の医官制度に鍼灸師・按摩師が組み込まれていました。
 
江戸時代に独自の発達を遂げ全盛期を迎えますが
 
明治期に西洋医学が正式医学となってからは衰退して 現代に至ります。
 
元々の中国でも 経由地だった朝鮮半島でも
 
その後各々別個の進化・発展をしたため 三者三様の特色を見せています。
 
 
何故こんな歴史の様なことを と思われるかもしれませんが
 
鍼灸や東洋医学と一口に言いましても 
 
実際は色々な治療法が 多岐に亘って存在するのです。
 
勿論ご存知の方のほうが 少ないと思います。
 
東洋医学だけでなく 西洋医学の解剖・生理学に依拠した治療法もあり
 
独自に発展した流派も様々あり
 
何を選んで進むかは治療家によって違いますから
 
患者さんが多様なように 全く同じ治療というのも存在しないのではと思われます。
 
 
ですから、もし一度治療を受けてみて印象がイマイチだった場合も
 
それが全て ではないということを是非知って頂きたいと切に願います。
 
 
次に鍼を刺すことによって身体にどんなことが起こるのか ですが
 
 
まず鎮痛効果から。
 
鍼を身体に刺すことで神経を通じて痛みを知覚する中枢神経内に
 
“天然のモルヒネ”と言われる 内因性オピオイドという鎮痛物質が放出されて痛みを抑制し
 
同時に脊髄で痛みの脳への伝達をブロックして抑制する という
 
二重に痛みをブロックするので 鍼治療は痛みを抑えることに大変効果的なのです。
 
 
次に、筋肉に鍼を刺すことで血流が改善されるので
 
停滞している発痛物質を洗い流してくれます。
 
 
激しい痛みは交感神経を緊張させるので 血管は強く収縮し
 
運動神経系も興奮するので 筋肉が硬くなって血管を圧迫して
 
いずれも血流を悪くしてしまいます。
 
その為 発痛物質や疲労物質が停滞して更に痛みが増悪する
 
という悪循環が生じてしまいます。
 
鍼治療では 体内の鎮痛システムを発動させ 筋緊張を緩めることで
 
血流を改善して この悪循環を断ち切ることが出来るのです。
 
 
他に、自律神経がコントロールする内臓(胃・腸・膀胱など)や血圧も調整出来て
 
免疫系(NK細胞)や内分泌系(ホルモン)への効果も確認されています。
 
 
本来 人間の身体には 自力で傷を修復するだとか
 
どちらかに偏ったら中庸に引き戻そうとするという作業を
 
無意識下で行う機能が具わっているのですが
 
色々な要因によってそれが正常に働かなくなってしまい 不調が生じるのですが
 
鍼灸の刺激は その本来の力を呼び覚ます・助ける作用があるのです。
 
そういうシステムなので副作用もありません。
 
 
鍼灸治療には色々な種類があること  鍼にはどんな作用があるのか など
 
大変ざっくり説明させて頂いたのですが  いかがでしたでしょうか?
 
他にも 具体的にどんな症状に効果があるのかなどお話したかったのですが
 
例によって長くなってしまいましたので
 
次回にさせて頂きます。
 
 
今月から新メニューとして「お試し治療」を始めました。
 
鍼に興味はあるけどちょっと…と躊躇われている方に  是非。
 
詳しくは下記のホームページから ご確認下さい。