こんにちは、アオです。


私の職場の保育園では、夏の間だけ幼児さん達もお昼寝があります。

あっという間に寝てしまう子、寝付けず(寝る気もなく)同じような子と目と目で合図している子、、、本当に様々です。


先日1人の男の子S君が、寝る体勢が定まらないのか布団の上で右を向いたり左を向いたり、タオルケットの位置を何度も変えたり落ち着きがありません。

ちょっと離れた所で他の子の背中をさすって寝かしつけていた私も、その様子を見守っていました。、、、と、S君と目が合ってしまいました。

次の瞬間、S君は静かに目を閉じ、寝たふりをしつつ(したつもりで)、超スローモーションでさっきまでの動きを続け出したのです。

おかしいやらカワイイやら!

少ししてタオルケットをふんわり掛けてあげると、そのうち眠ってしまいました。





『がちょうのペチューニア』
作 ロジャー・デュボアザン
訳 まつおかきょうこ
出版 冨山房

ペチューニアは知りたがり屋で少々おっちょこちょいのがちょうです。ある日偶然道で拾った本に興味津々。これを持っているだけで賢くなれると思い込んだペチューニアは、次第に顔つきまで変わってきます。
周りの動物達もそんなペチューニアを見直し、悩み事の相談を持ち掛けるようになりました。
ところがペチューニアの答えはどれもこれも的外れ。動物達は散々な目をに遭うのです。


その昔、『おばかさんのペチューニア』というタイトルだったはずです。


1994~1995年位になくなってしまった佑学社という出版社の絵本でした。

子どもと一緒に図書館で絵本を探しながら偶然目に留まった『おばかさん、、、』の文字。そのタイトルの堂々とした開き直りっぷりと、デュボアザンの描く明るくて大らかなペチューニアの姿にそそられて早速借りて帰った覚えがあります。
ペチューニアのおっちょこちょいの言動が面白くて、「ほーんとにおばかさんだよね」と何度笑い合ったことか。

時を経て、タイトルから「おばかさん」の文字も消え冨山房から出版されたのが1999年1月。我が家の本はなんと初版本のようで、この楽しい本をどれだけ心待ちにしていたことか!


この絵本を最後まで読むと、ペチューニアはおっちょこちょいだけど、決しておばかさんではないことがよく判ります。

ペチューニアは気づくのです。
「本はつばさの下に挟んて持ち歩くだけじゃダメなこと、中身を頭や心に入れなくちゃ。そのためには字を覚えなくっちゃ!!」

なんて賢いペチューニア!