今日は20年目の設立記念日。

GWのど真ん中のメイデイ。本当は4月1日に法人化したかったけど全て自分でやったから1カ月遅れの今日になってしまった。

1997年当事はまだまだパソコンは普及していなくて、定款を手書きで作って公証人役場に持込み、謄本も日本法令の用紙を買ってきて手書きで作った。何度も法務局に通って登記の仕方を教わり、子供の頃からお年玉用の口座を持っていた京都信用金庫で資本金の払い込みを済ませた。

ちなみに都銀は払い込みどころか新規口座すら開設してくれなかったし、学生時代には普通に持っていたクレジットカードも全て止められてしまった。今思えば本当にまだまだ新規創業のハードルが高かった時代だった。

あれから20年。

長かったのか短かったのか分かんないけど、よくまあやってこれたものだと思う。99%は思った通りにならなかったけど1%の積み重ねで今があるのだと思う。

20周年を迎えた今でもまだ42歳。今から創業しても若手の部類に入るのに20年の基礎があるのは本当にラッキー。今まで常に業界のイノベーターであれたと自負しているがこれからもそうありたいと思う。

パソコンが無かった時代から現在までの変化は恐ろしく目まぐるしい。今ではほとんどがネットで事足りるし、ネットで取れない情報や買えないものはほとんどない。

医療業界を除いては。

「食品なんて誰もネットで買わない」とか「保険だけはオンライン化は無理」とか色々言われて来たが、今では当たり前にネットで情報が取れるし受発注されている。

しかし医療業界は今も尚、情報がクローズドでメーカーのホームページを探っても、価格どころか製品情報すら載っておらず、MRや営業担当者によってもたらされる情報しか知り得ない。

自分が医師なら、いちいちMRと会って情報を貰うなんてはっきり言ってめんどくさい。自宅で寛ぎながらインターネットで情報を精査し、ネットで注文して、患者に処方するほうがずっと効率的だと思う。

僕と同世代以下の医師なら皆そう思っているはずだ。しかし業界の仕組み上なかなかそうはならない。

自動車市場がディーラー網を守るためにクローズドな業界を維持しているのと同じく、医療市場も業界をあげて現在の構造を頑なに守ろうとしている。

しかしこのような時代に逆行するやり方は未来永劫続くはずがない。保険業界がそうであった様に、大抵は外資系の参入で一気に変革がもたらされる。

だからこそadicは業界に先駆けてオンライン化を実現した。

オンライン販売を実現するためには、価格と品質とサービスクオリティを透明にする必要がある。

先ず、取引先によって倍以上契約単価が異なる事がざらにある業界において価格統一に着手した。そして都心と地方の医療格差が生じないように製品とサービスの透明化をはかった。10年かけて漸く形になりつつある。

これからの時代は医療も情報流通が盛んになるだろう。この先まだ20年以上現役を続けるからには目先ではなく大局を見誤らない様にしてゆきたい。

当社のオンラインストア。16年前にスタートアップしパルスオキシメータの販売数は既に業界トップとなっている。

今後は高度医療機器も当たり前にネット注文ができる時代が来ると思う。

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