「深酒」
擦り切れた頭で昨日の記憶を呼び起こそうとしたが、ギシギシと軋む音を立てるだけでほとんど手掛かりすら思い出せなかった。おそらく、部屋に帰ったのは夜中の2時か3時。よくぞ部屋に辿り着いたものだと思う。吐いた形跡も無く、そのまま布団に突っ伏したようだ。疑問1、なぜそこまで飲まなければならなかったのか?疑問2、僕は最後まで1人で飲んでいたのか、それとも途中から誰かツレでもいたのか?いくら僕が孤独な人間とはいえ、夜8時から深夜の2時まで1人で飲みっぱなしというのはいささか疑念である。何かそれなりの理由でもあったのだろうか?そこで思考は疑問1に戻る。繰り返しだ。
やがて僕は不毛な思考の連鎖からドロップアウトして再び深い眠りに落ちていった。疑念を挟む余地も無い、深い深い眠りに。