宇宙船にて | shingo722のブログ

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 「宇宙船にて」
 
 高度が上がるにつれ、基地がどんどん小さくなり、やがて大陸、海、そして地球へと視点が極大化されていった。宇宙には無数に星々が散らばっているとは言え、宇宙船が地球を離れた時点では他の星々との距離はあまりに遠く、それゆえ真っ暗な宇宙にポツンと浮かぶ地球はあまりに孤独に見えた。僕たちはその真空に浮かぶ孤独な星で様々な悩みを抱え争っているのかと思うと、一体人間という存在は何なのだろうと根源的な疑問を抱いた。月に向かう宇宙船の中で我々は皆哲学者であった。やがて僕は月に降り立ちその大地を踏み締めるだろう。そのとき僕が何を思うのかは分からない。しかし、そこから眺める地球はすでに“ここ”ではない別の惑星であり、そこでの生命の営みを思うとき、僕はいつもとはまた別の感慨に打たれるであろう。刻々と地球を離れて月へ向かって行く宇宙船の中ですでに僕は自分自身の意識の変化に驚きを感じていた。