春の仔熊 | shingo722のブログ

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 「春の仔熊」
 
 穏やかな川の流れがやがて大海に行き着くように、2人の性欲は自然な発露としてセックスへと結びついた。
「ねぇ、私たちまるで春のヒグマみたいじゃない?」
「春のヒグマ?」
「冬眠からノロノロと出て来て緑の草原をゴロゴロと転げ回って身体を温めているみたい」
「なるほど」
 やがて海の水が蒸発して雲となり、雨となって優しく地上に降り注ぐように、2人はまた自然にお互いを求め合い、セックスをする。その行為は大きな循環の中に組み込まれている。
「私たちずっとこのまま2人でいられるかしら?」
「それが自然なことなんだよ」
 やがて窓から日が差してベッドの上に暖かな陽だまりをつくるまで、2人はまるで仲の良い仔熊の様に抱き合ったままぐっすりと眠り続けた。