初デート | shingo722のブログ

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 「初デート」
 
 僕が初めて女性と付き合ったのは高校1年生のときだった。相手の女性は1つ上の2年生で陸上部の先輩だった。彼女いわく、これまでに2人か3人の男性と付き合って来たし、経験豊富だという。でもこれは正直かなり疑わしい。彼女のすぐ赤くなって慌てるところや、交際人数がアバウトなところ(2人か3人が分からなくなるものだろうか?)を見ると、どうも僕が初めてなのではないかと思う。
 初デートの日、彼女は待ち合わせに5分ほど遅れて来た。涼しい顔をしていたが、おそらく服装やら化粧やらかなり手間取ったのではないかと思う。僕が見える直前までかなり走って来たのであろう、ずいぶん汗をかいていたし、新品のカーディガンのタグが付いたままだった。
 年上がデートをリードするのは当然のこと、と彼女は言い張ってデートのコースをまるでノルマをこなす様に次々と僕を連れ回してくれた。
「映画を観たら軽くランチをしてからショッピングをするのがデートの決まりなんだから」
 彼女は自信満々に言い張るが、そんなのカップルそれぞれでいいんじゃないかと思う。もちろん口には出さなかったけれど。
 夜7時ごろ、デートの帰り際、彼女は大いに満足した様子でこう言った。
「さ、家の人が心配するからもう帰りなさい。ちゃんと家までエスコートしてあげるわ。何と言っても私は紳士だもの」
 どうして男目線になるのかは分からなかったが、先輩が満足してくれたなら言うことは無い。それにしても、今日のデートコースといい、彼女がおススメだと言い張って観に行った映画といい、先輩が僕と同じデート向けの雑誌を読んでプランを考えてくれた可能性は非常に高い。何にしても、彼女が僕のために一生懸命この日のことを考えてくれていた時間が、とても嬉しい。