先日経営塾の個別相談で、

 

「融資のとき、借入希望額はいくらでお願いすればいいでしょうか?」

と質問を受けました。

 

 

もちろん可能な限り多く借りたいというのは大前提として、

これは会社や個人事業主さんの数だけパターンがあります。

 

そしてそれにプラスして、

金融機関によって基準も違いますし、

それだけでなくその時の金融機関側の状況だったりによっても

パターンは変わります。

 

 

場合によっては、

事業規模などと乖離した金額を申し込んだりすると

希望通りにいかないどころか

ゼロ回答になる可能性もあるので要注意です。

 

これは実際の規模感などとマッチしないような金額で申し込んだりすると、

銀行側では

「この人は自分の事業のことを分かっていないのではないか?」

と考える可能性があります。

 

そのためまずは自分自身の事業の規模感や、

同じくらいの規模感の同業者の目安がわかるといいですよね。

 

とはいえなかなか最初からその感覚は持てない、というのもまた事実。

 

 

そこでSMGがオススメする目安をお伝えします。

 

 

1つめは通常の月商の3ヶ月分

 

2つ目は通常の固定費の6ヶ月分

 

この2つの目安のどちらか大きい方で申し込んでみてください。

 

 

 

私達が実際に見てきた経験や、

金融機関に近い人からの話を聞くと、

日本政策金融公庫の担当者はこの基準を基に融資額を決めていることが多くて、

この基準よりかなり高い金額で申し込むと、

先ほど書いたように、事業への理解がないとか

計画性がないと判断されてゼロ回答を受けることがあります。

 

 

なので、担当者の方からなぜこの金額か?

を聞かれたらこの基準の話を伝えてください。

 

そうすれば根拠のある数字として取り扱ってもらえるので、

計画性がない、と判断されることもありません。

 

ぜひ活用してみてください。

 

 

管理会計において、

基本の「き」と言ってもいいのが

固定費と変動費を正しく理解することです。

 

 

 

この固定費と変動費、というのは、

管理会計を活用するほぼすべてのケースにおいて重要です。

 

 

そもそも管理会計と財務会計の違いとして、

費用の細分化が挙げられるのですが、

 

この費用の細分化、つまり経費を変動費と固定費に分ける、

という工程がなぜ重要なのか?なぜ必要なのか?について解説します。

 

 

 

大前提として、

管理会計において使用される多くの数値指標の算出ために

費用の細分化はマストです。

固定費と変動費に分けるだけでなく、

固定費の中でも戦略費などと定義づけて分類する場合もあります。

 

 

 

 

それを踏まえたうえで、

今日はもう少し基本的なところを説明します。

 

固定費と変動費を分けて認識する理由は大きく分けて3つあります。

 

 

①利益予測に役立てるため

②費用の削減効果の違い

③新規事業における固定費の重要度

 

 

 

①については、

いわゆる限界利益の認識のために必要になります。

 

シンプルに説明すると、

売上の増減に応じて変動する費用と

売上の増減に関係なく発生する固定費をそれぞれ分けて認識しておくことで、

 

いくら売上が上がればいくら利益が増えるのか、

もしくは目標の利益に対していくら売上を増やす必要があるのか?といった

計算をする際に、

固定費と変動費は分かれていることで、

 

増やすべき売上、増やすべき利益の計算が可能になる、ということです。

 

 

②については、

固定費と変動費の削減効果が違うため、

しっかりこの2つを分類できていないと、

コストカットの意思決定が出来ないのです。

 

例えば人件費は固定費に分類されますが、

この固定費は売上がたとえ減ったとしても一緒に減ってくれませんから、

その分この固定費の削減には労力を割く必要があります。

その一方、この固定費は一度削減出来るとその効果は長持ちします。

 

逆に変動費は下げることは簡単です。

家計における食費のようなもので、下げようと思えばある程度抑えることは可能だけれど、

その効果はその時限定になります。

次の月になれば家計はリセットされますから、

また気を引き締めて食費を抑える必要がありますよね。

 

このように固定費と変動費は削減効果が異なるからこそ、

費用の細分化をして、どの経費を削減する必要があるのか?

正しく意思決定していく必要があります。

 

 

③は、いわゆる新規事業を始める際の注意点のようなものです。

 

一般的に新規の事業を始める時に固定費はかからない方がいい、というのは通説です。

 

固定費を少なくしておけば、

仮に始めたばかりで売上が増えなくても費用も少なく、

赤字幅を抑えることも可能です。

 

例えばいきなり大きな重機を購入して事業を始めるよりも

必要な時だけその重機をリースして様子を見る、という選択肢がありますよね。

 

固定費を減らして赤字幅をある程度想定できる状態にしておけば、

新規事業をスタートするハードルも下がりますし、

失敗する可能性も下げることが可能です。

 

 

今回は、

管理会計を導入するにあたって、

まず固定費と変動費を分けて認識することの重要性を説明してきました。

 

この違いをしっかりと理解していないと、

今後高度な管理会計を導入したとしても宝の持ち腐れです。

 

基本的なところからしっかりと押さえておきましょう。

 

 

 

 

管理会計における最も重要な要素は意思決定です。

 

この内容については昨日のブログでも触れていますが、

 

部門別損益管理や予実管理をどれだけ頑張って導入しても、

その結果が意思決定に活かされていなければ、

管理会計を導入する意味はほとんどありません。

 

 

これらの損益管理や分析はあくまでも手法であり、

管理会計の利用目的は下記の3つです。

 

①意思決定

②業績評価

③コスト管理

 

財務会計と異なり、

ただ導入するだけでなく、

その先の「考える」ということが管理会計においては重要になります。

 

 

そのための前提知識として、

いくつかインプットする必要がある内容を紹介していきます。

 

 

今日のブログでは、

「機会損失」

「機会費用」

「逸失利益」

 

の似ているようで異なる3つのワードについて紹介していきます。

 

この3つのワードは、管理会計における意思決定と深く関わりがあります。

 

そのため覚えておいて損はないそれぞれの違いについて、

まずは基礎的な定義から確認します。

 

機会損失

→意思決定を誤った結果、未来の儲けを失うこと

 

機会費用

→ある行動を選択した結果、失った(選択しなかった)利益のこと
 

逸失利益

→不測の事態に巻き込まれた結果、失った利益のこと

 

 

こうして文字で見ると、

それぞれの違いは明確にありますね。

 

まず機会損失。

これはよく耳にする言葉ではあると思いますが、

機会損失は一度のみならす

将来的な多くの機会(利益)を失う可能性があることを考慮する必要があります。

 

具体例を考えると分かりやすいのですが、

例えばオフィス街になるコンビニの話です。

 

「コンビニA」はオフィス街に位置しているコンビニ店で、

お昼時になると毎日多くのビジネスパーソンが昼食を求めて来店します。

しかし、コンビニAでは陳列する商品の数が少ないという特徴があり、

お弁当やおにぎり、サンドイッチなどがいつも正午前に売り切れてしまいます。

そのため、昼食を買えなかった何人かのビジネスパーソンは

向かい側にある他のコンビニ店へ移動して買い物を済ませています。

といった具合。

まさに陳列する商品を少なくするという意思決定の結果、

今日だけでなく長期的にも利益を失っていますね。

 

意思決定が及ぼすマイナスの影響です。

 

 

次は機会費用ですが、こちらはちょっとイメージしにくいかもしれません。

シンプルに言うと

何か別のことに取り組んでいたために、

何かを実行できなかったことによって生じる損失のことを指します。

 

 

よく使用される例は、

大学に進学した場合の機会費用です。

 

大学に進学する、という選択をした結果、

大学に在学している4年間は、一般的には働く機会を失っている、とも考えられます。

 

お金に換算したとすると、

高校を卒業してすぐに働く人が年収300万円稼げるとした場合、

大学進学した結果、4年間で1200万円の機会費用が発生する、という話です。

 

こう聞くと機会費用は意外と普段から日常生活でも考えやすいものではあると思います。

 

 

では最後に逸失利益。

これはよく保険などの世界で使われる事が多く、

不慮の事故などによって発生する損害などを指すことが主になります。

 

例えば交通事故などで人が亡くなった時に、

その人が将来的に手にするはずだった給与などが損害賠償の金額に反映されたりします。

 

近いところで例えを出すと、

飲食店などで提供前に料理を落としてしまい、

料理を作り直す場合に、

落とさずに提供できていた場合と比較して

利益が少なくなっていれば、これも逸失利益として考えます。

 

 

このように3つの費用・損失が主に管理会計の中で使われます。

これらは意思決定をするうえで重要な要素として活用されますので、

それぞれの意味の違いをしっかりと理解しておきましょう。

 

 

 

 

 

 

先日のブログでは

改めて財務会計と管理会計の違い、

そして中小企業や個人事業でこそ

将来的な方針の決定のために管理会計を導入するべき、という話を書きました。

 

 

 

今日はこの方針の決定、つまり意思決定の部分について深堀りしていきます。

 

 

そもそも管理会計の目的は3つあります。

 

①意思決定

②業績評価

③コスト管理

 

 

この3つが管理会計の利用目的とされています。

 

 

 

このうち最も重要なのが①の意思決定です。

 

 

管理会計における意思決定とは、

複数の選択肢を比較してどれか1つを選ぶプロセスのことをいいます。

 

管理会計を導入している!という人にお話を聞いた時に

例えば部門別損益管理をしていたり、予実管理をかなり細かく実施しているのに、

 

意思決定に活かせているか?と聞くと

よく分からないな・・・という人が一定数います。

 

 

これでは管理会計を導入している意味はほとんどありません。

 

 

部門別損益管理も予実管理も、

すべては意思決定のための手法であり、

こうした手法を実施することが目的ではありません。

 

 

昨日のブログで書いたように、

 

上記のような手法を通して得たデータや指標を、

どのように経営方針の決定に活かしていくのか?を考えるのが管理会計であり、

 

その考えた成果として

最も分かりやすい要素が意思決定となります。

 

 

 

部門別損益管理を実施した結果出てきたデータを、

どう活用するのか?

 

例えば

そのデータをもとに

売上を上げるための投資をするのか、

 

もしくは経費を抑えるための内部的な施策に投資をするのか

などなど。

 

 

具体的に意思決定に活かしてこその管理会計です。

 

まずその概念をしっかりと理解しましょう。

 

 

 

このブログでは何度か管理会計の重要さを書いてきました。

 

 

実際にSMGで顧問先のお客様に提供しているサービスも、

月次決算をベースにした管理会計視点のコンサルです。

 

 

ではなぜ管理会計を導入する必要があるのか?

 

今日はその部分について説明していきます。

 

 

 

そもそも会計の種類はいくつかあって、

制度会計という枠組みの中に、

財務会計と税務会計が存在していて、

 

少し離れたところに管理会計が存在しています。

 

 

よく対比にかけられるのは、

財務会計と管理会計ですよね。

 

以前にこのブログでも書きましたが、

財務会計は外部への情報提供を目的とした会計で、

 

いくら儲けたのか?

どんなお金の使い方をしたのか?

をベースに、

過去の事実を集計した結果を作成するものです。

 

そういった背景があるため、

財務会計は過去会計とも呼ばれます。

 

 

その一方で管理会計は、

未来会計とも呼ばれ、

経営における意思決定やコスト管理など、

投資も含めた将来的な経営方針の決定のために活用されることが前提となっています。

 

 

 

 

このように何を目的としているか?を基本として、

財務会計と管理会計は対極的な存在ではあります。

 

 

もちろんどちららが重要でどちらかが重要ではない、ということではありません。

 

 

財務会計がなければ正しい業績の把握はできませんし、

管理会計がなければ今後の舵取りが出来ません。

 

 

要は財務会計を知識としてインプットしつつ、

管理会計を活用して指標などをもとにした意思決定で

アウトプットをしていく必要があります。

 

 

 

繰り返しになりますが、

いくら売上があって、いくら経費があって

結果的にいくら儲かりました、という結果を示すものが財務会計で、

 

逆にこれだけ儲けるためにはどれくらいの売上が必要なのか?

どれくらい経費をつかえばどれくらいのリターンが見込めるのか?

などなど「考える」のが管理会計です。

 

 

多くの中小企業や個人事業において、

この「考える」管理会計こそが、

本来経営者、事業主が身につけるべきものになります。

 

 

ぜひこのブログで紹介出来る範囲で興味を持った人がいたら、

管理会計を導入していきましょう。

 

 

 

 

事業をされている方は、

様々な保険に入っていることが多いですよね。

 

 

生命保険から損害保険まで、

それぞれの事業、そしてそこから発生するリスクに対して、

保険というリスクヘッジを活用されていると思います。

 

 

今日は、

実際に保険金を受け取った場合の会計処理についてです。

 

 

 

今回顧問先のお客様で、

 

会社の敷地内において、

部外者に貸している建物を先方の不注意による家事で失いました。

 

 

もちろんこの建物には火災保険がかかっていて、

警察、消防署、保険会社が何度か確認したうえで

保険金を受け取れる形になったのですが、

 

いかんせん社外の人間に貸していた、という前提もあり、

この確認に時間がかかり、

実際に火事が起きてから保険金が入金されるまで約10ヶ月を要しました。

 

 

この間に決算などもあったのですが、

この保険金という収入をどのタイミングで収益として計上するのか。

 

もちろん入金までタイムラグがあるのは当然ですが、

どの会計期間で収益に計上するのか?というのは重要な情報です。

 

場合によっては多額の利益が出て、

税金に大きな影響がでます。

 

 

わかりやすくするために、

下記の条件を設定します。

 

現在12月

該当の会社の決算月は10月なので、申告・納税のタイミングです。

 

火事が起きたのは8月。

保険会社に請求をしたのは9月。

保険会社からの支払通知を受け取ったのは11月。

入金があったのは12月とします。

 

そのうえで

考えられる選択肢は以下のとおり。

 

 

--------------------------------------------------------------

①実際に火事がおきた月の属する会計期間

②保険会社に保険金の請求をした月の属する会計期間

--------------------------------------------------------------

③保険会社から支払通知書を受け取った月の属する期間

④実際に保険金が入金された月の属する会計期間

 

 

①と②の場合は、今期の利益になり

③と④の場合は、来期の利益です。

 

 

 

 

結論としてはこの場合、

③の保険会社から支払通知書を受け取った、9月が収益計上のタイミングになり、

会計期間としては来期の利益になります。

もしくは、④の実際に入金されたタイミング、というのも認められます。

 

 

 

これは

保険金収入の処理方法(法人税法基本通達2-1-43)という

国税の通達にも記載されている内容で、

 

具体的に支給があるまでは保険金等が支給されるか不明であり、

金額も確定されるかどうかも不明、

さらに確定されるまでに時間も要する可能性があることから、

①や②のタイミングでの収益計上は

実質的に収入額が不安定であることを考慮したものです。

 

 

 

③の場合の会計処理としては、

未収入金/雑収入(保険金)などとすることが多く、

④の場合は実際に入金されているので、

普通預金/雑収入(保険金)と処理すればOKです。

 

 

結果としてはシンプルに、

受け取る保険金の金額が確定したタイミングでの収益計上、という形で理解しておきましょう。

先日顧問先のお客様のところでこんな相談がありました。

 

 

会社のブランディング向上だったり事業で取り扱う商品のイメージのためにも、

従業員には統一の制服を着せたいと相談がありました。

 

 

そのうえで社長の理念として

物を大事にしたりすること自体が、

この会社で働くうえでの大事なマインドになると考えているので、

 

 

自分の制服に愛着を持たせて、

自分の制服を大事にすることで

そのマインドを育てたい、ということでした。

 

 

実際に制服の貸与として、

従業員から一定額を徴収すること自体は問題ないので、

その旨を伝えたのですが、

 

実際にそこで長く働いている従業員さんにそのことを相談したところ、

徴収されるくらいなら統一の制服でなくてもいいのでは?

との返答があって、

どうするか決めかねている、ということでした。

 

 

 

 

実際にその従業員の方は、

自分も知っている方で、

昔からこの会社に勤めていて、

実質的に現場のリーダーのような立ち位置、

 

そして社長の打ち合わせなどにも同席するくらいの

いわば社長の右腕のような存在の方です。

 

 

社長としても、

その人からこういった返答が来たことが驚きだったようで、

 

いままで色々と考え方も含めて伝えてきたことは意味があったのか?と悩まれていました。

 

 

実はこのパータン、意外とよくある話で、

社長からすると、

この人は自分の考え方をしっかりと理解してくれている、と思っていても

 

実際には共感していなかったりして

急に退職されたり、意見に反対されたり、などというパターンもあります。

 

こういったケースの何が問題かというと、

 

社長と従業員さんの間の認識のズレです。

 

 

この会社でもそうなのですが、

現場や社内などで基本的に一緒に仕事をしているし、

コミュニケーションが少ない職場でないことは自分も見ているので把握しているのですが、

 

こうした社長の理念や考え方というのは、

単なる普段のコミュニケーションだけでは浸透しきらない、ということです。

 

 

社長が、

この会社にいる以上はこうした理念を理解してほしい、

共感してほしい、という希望があるにも関わらず、

こうしたマインドの部分をしっかりと言語化、文章化しておらず

 

浸透させられない、というのは往々にしてあります。

 

 

結果的に、

分かってくれていると思っていた、

だが実際には理解・共感は得られていなかった、

ということです。

 

 

中小企業などの規模の組織において、

こうした理念の共有は何よりも大切です。

 

向いている方向が同じでないと、

すぐに組織はバラバラになってしまいます。

 

 

 

 

だからこそ普段から、

こうした社長のマインド、理念というのは

しっかりと言語化した上で

浸透させるための仕組みを作るべきです。

 

SMGでは、

代表の菅原はブログを通して何を考えているのか?を私達従業員に伝えていますし、

 

何度か紹介しているフィロソフィー日記という毎日の取り組みを通して、

理念に対する考え方や価値観を全員が確認しています。

 

 

結局のところ、仕事ができるかどうか、という要素は後付で、

小さな組織においてはどれだけ社長の考え方に共感できるか?が重要です。

 

そのうえで、その理解度、共感度をしっかりとすり合わせていくことも、

組織を強くするうえでは必要な取り組みです。

 

従業員さんとの理念共有は必ずするようにしていきましょう。

 

 

 

 

 

今日のブログは

代表的な生産性の指標の最後、

資本生産性についてみていきます。

 

 

資本生産性は、投下したお金、つまり資本に対する生産性を測ります。

 

資本生産性は一般的に、

総資本経常利益率などの、

いわゆる資本利益率で測定することがメジャーです。

 

 

たとえば先程挙げた総資本経常利益率とは、

収益性を測定するための代表的な指標で、

「いかに小さな元手で、より大きな収益を上げているか」

を数値化したものです。

 

 

 

計算式としては、

経常利益÷総資本×100

という計算式になりますが、

 

損益計算書と貸借対照表の数値両方を使用します。

 

 

一般的には約4%前後が合格ラインと言われていますが、

もちろん業種によって多少の前後はありえます。

たとえば小売業。

この小売業を製造業やサービス業と比較した場合、

この総資本経常利益率は低くなる傾向にあります。

 

 

理由としてはビジネスモデルを考えてみればわかるのですが、

小売業は多くの商品を短期間で販売して、

頻繁に在庫を回転させることで利益を上げるビジネスモデルです。

 

仮に在庫の回転が早くても、

その在庫管理や保管などに費用がかかり、

この費用の出どころである資本に影響があるからです。

 

これは昨日のブログでも書いたように、

在庫生産性とも密接に関わってくる話です。

 

 

 

 

 

これに関連して、

売上高経常利益率の数値も見ておきましょう。

 

これは売上高に対する経常利益の割合ですが、

これも業種によってかなりばらつきが出ます。

 

これは経常利益にたどり着くまでの経費、

つまり原価や人件費の基準が業種によって異なるためであり、

単純に原価のかからない技術サービス業などは高くなりますし、

先ほど例に挙げた小売や卸売は人件費やコストがかかるため低くなりがちです。

 

 

とはいえそれに付随して売上が上がるものではあるので、

同業と比較して明らかに数値が低い場合は固定費などの見直しが必要になります。

 

 

 

また、資本の生産性を高めるためには、資本の回転もひとつの指標になります。
基本的に事業の流れは、

お金を使って商品を仕入れて、

営業活動を行って売上を上げ、

その代金を回収します。

 

このサイクルが資本の1回転として、

資本の回転は速いほどよいとされます。

 

 

 

 

 

この数値も同業と比較して低い場合、

在庫管理や債権管理など、見直すべき箇所が出てきます。

 

 

このように資本の生産性は、

業種によるブレなどを考慮したうえで分析する必要がありますが、

 

その分同業の数値などと比較して明らかに生産性が良くない場合でも、

何を改善すればいいのか?までが把握しやすい傾向にあります。

 

 

ぜひ自身の事業にとってどの分析が必要なのか?

しっかりと取捨選択をして、正しく経営改善に活かしていきましょう。

 

 

 

 

 

生産性についての記事が続いていますが、

今日は在庫生産性について見ていきます。

 

 

昨日まで、

労働生産性、設備生産性と見てきました。

 

 

今日はこちらの記事で紹介した、

メジャーどころの指標のうち3つめ、在庫生産性です。

 

 

 

 

 

 

在庫の生産性とは、

事業の中で投入した在庫の生産性のことで、

在庫に無駄がないかどうか?の指標になります。

 

メジャーのところでは、

棚卸資産回転率などで在庫の生産性を判断することが多いです。

 

 

 

そもそも棚卸資産、つまり在庫というのは

製品や原材料のことを指しています。

無駄な在庫を持つと資産が膨らんでしまい、

その在庫を購入する際の現金の出どころ、つまり資本も膨らみます。

 

そうすると結果的に資本の回転率が悪くなる、

つまり生産性が悪くなることになります。

 

先程挙げた棚卸資産回転率の計算式は、

売上高÷棚卸資産で計算されますが、

 

よく一般的に

在庫は少ないほうが良いと言われるのは

この棚卸資産回転率を指しており、

在庫が膨らめば棚卸資産回転率は低くなりますし、

在庫を抑えれば棚卸資産回転率は高くなります。

 

つまり棚卸資産回転率は高いほど、「ムダな在庫がない」と判断できます。

 

 

この棚卸資産回転率を分析して、

数値が低い場合、

棚卸資産の中身ごとに商品回転率や原材料回転率を算出して原因を把握して改善するのが通常です。

 

 

 

もちろんこの数値も業種ごとに違いがありますが、

平均値としては下記の表のようになっています。

 

 

 

 

 

在庫を持つ事業をされている方は、

一度自分の事業の数値を計算してみて、

在庫に無駄がないかどうか確認してみましょう。

 

 

 

 

昨日のブログから生産性について細かく見ていますが、

 

昨日の労働生産性に続き、

今日のブログでは設備生産性について確認していきましょう。

 

 

 

 

そもそも

設備生産性は「設備」の生産性を測ります。

昨日の労働生産性は、「ヒト」の生産性を測るものでした。

 

 

 

 

ここでいう設備、というのは基本的に有形固定資産を指します。

 

多くの場合は、機械装置・工具器具備品と分類される固定資産です。

 

これらの設備が、どれだけの付加価値を生み出しているかどうかを測定して、

経営判断に活かしていくことが求められます。

 

 

付加価値についてはこちらの記事から。

 

 

 
 
 
 
設備生産性を求める式は、
 
付加価値÷有形固定資産
 
となっています。
 
 
ここでいう有形固定資産というのは
いわゆる貸借対照表に記載されている有形固定資産の金額であると認識してもらえればOKです。
細かい話をすると、固定資産であるため減価償却費をどう捉えるか?という論点もありますが、
一般的には減価償却費を含む「粗付加価値」をもとに考えることが多いです。
 
 
 
ではこの設備生産性を向上させるためにはどうすればいいのか?
 
結論はシンプル、付加価値を増やすか、有形固定資産を減らすか、になります。
 
 
 
ちなみにこの設備生産性とよく間違えられるのが、
有形固定資産回転率、という指標です。
 
 
こちらは
土地、建物、設備などの有形固定資産の稼働状況を示すもので、
一定期間で固定資産をどれだけ効率よく活用して、
その結果どれだけ売上に貢献したかを表す指標です。

 

この数値が高ければ、有形固定資産がしっかり稼働しているという意味合いですが、

だからといって利益を生み出しているとは言えないので、

 

有形固定資産をしっかりと活用して、

利益を生み出せているか、というのはこの設備生産性を指標にするのが基本です。

 

 

この指標の全業種の中央値は約70%と言われていて、

もちろん業種によってこの割合の前後はありえます。

 

サービス業や情報通信業などでは、

この割合は高くなる傾向があり、これはそもそも有形固定資産が少ないパターンと、

付加価値が高くなる傾向があるからです。

 

 

まずは自分の事業の過去の設備生産性を確認して、

しっかりと固定資産から利益を生み出せているのかどうかを確認してみましょう。