管理会計における最も重要な要素は意思決定です。
この内容については昨日のブログでも触れていますが、
部門別損益管理や予実管理をどれだけ頑張って導入しても、
その結果が意思決定に活かされていなければ、
管理会計を導入する意味はほとんどありません。
これらの損益管理や分析はあくまでも手法であり、
管理会計の利用目的は下記の3つです。
①意思決定
②業績評価
③コスト管理
財務会計と異なり、
ただ導入するだけでなく、
その先の「考える」ということが管理会計においては重要になります。
そのための前提知識として、
いくつかインプットする必要がある内容を紹介していきます。
今日のブログでは、
「機会損失」
「機会費用」
「逸失利益」
の似ているようで異なる3つのワードについて紹介していきます。
この3つのワードは、管理会計における意思決定と深く関わりがあります。
そのため覚えておいて損はないそれぞれの違いについて、
まずは基礎的な定義から確認します。
機会損失
→意思決定を誤った結果、未来の儲けを失うこと
機会費用
→ある行動を選択した結果、失った(選択しなかった)利益のこと
逸失利益
→不測の事態に巻き込まれた結果、失った利益のこと
こうして文字で見ると、
それぞれの違いは明確にありますね。
まず機会損失。
これはよく耳にする言葉ではあると思いますが、
機会損失は一度のみならす
将来的な多くの機会(利益)を失う可能性があることを考慮する必要があります。
具体例を考えると分かりやすいのですが、
例えばオフィス街になるコンビニの話です。
「コンビニA」はオフィス街に位置しているコンビニ店で、
お昼時になると毎日多くのビジネスパーソンが昼食を求めて来店します。
しかし、コンビニAでは陳列する商品の数が少ないという特徴があり、
お弁当やおにぎり、サンドイッチなどがいつも正午前に売り切れてしまいます。
そのため、昼食を買えなかった何人かのビジネスパーソンは
向かい側にある他のコンビニ店へ移動して買い物を済ませています。
といった具合。
まさに陳列する商品を少なくするという意思決定の結果、
今日だけでなく長期的にも利益を失っていますね。
意思決定が及ぼすマイナスの影響です。
次は機会費用ですが、こちらはちょっとイメージしにくいかもしれません。
シンプルに言うと
何か別のことに取り組んでいたために、
何かを実行できなかったことによって生じる損失のことを指します。
よく使用される例は、
大学に進学した場合の機会費用です。
大学に進学する、という選択をした結果、
大学に在学している4年間は、一般的には働く機会を失っている、とも考えられます。
お金に換算したとすると、
高校を卒業してすぐに働く人が年収300万円稼げるとした場合、
大学進学した結果、4年間で1200万円の機会費用が発生する、という話です。
こう聞くと機会費用は意外と普段から日常生活でも考えやすいものではあると思います。
では最後に逸失利益。
これはよく保険などの世界で使われる事が多く、
不慮の事故などによって発生する損害などを指すことが主になります。
例えば交通事故などで人が亡くなった時に、
その人が将来的に手にするはずだった給与などが損害賠償の金額に反映されたりします。
近いところで例えを出すと、
飲食店などで提供前に料理を落としてしまい、
料理を作り直す場合に、
落とさずに提供できていた場合と比較して
利益が少なくなっていれば、これも逸失利益として考えます。
このように3つの費用・損失が主に管理会計の中で使われます。
これらは意思決定をするうえで重要な要素として活用されますので、
それぞれの意味の違いをしっかりと理解しておきましょう。