● 移動する力、移動させる力
パーソナルトレーナーの山崎です。
【情報弱者の行方】
今の季節は真冬ですが、次に春が来て、その次には夏が来ることを知っていますか?
「当たり前やん」
という声が聴こえてきそうですが、これを『自然の法則』と呼びます。
自然の法則に理屈をつけても説明できるでしょうが、いちいち説明をしなくても、ほぼ間違いなくそうなることは誰にでも分かりますね。
現代は季節の変わり目であり、重ね着をしていたものを脱いでいかなければ、体温が上昇してしまう時代なのです。
ユーロは回復基調に向かい、株価も上昇しています。
しかし、これらは無駄な抵抗であり、世界は確実に資本主義崩壊への方向へ驀進していると言えるでしょう。
日本の社会保障、年金制度も実質破綻していますが、そんなことは前から分かっていたことです。
しかし、それらの真実を知られたら困る人がいるため、必死になって先延ばしをして、真実を隠し続けています。
それがマスメディアですが、それらからの情報を得る大衆は、真実を知ることなく情報弱者として、権力者から情報操作をされてしまうのです。
あなたは、このまま情報弱者であり続けますか?
日本には四季がありますから、他国の人と比べて、感性が高くなる傾向にあります。
外気温が変わる、湿度が変わる、景色が変わる、食べ物が変わる、、、
常に固定、安定するのではなく、万物は変化していくことを、自然と共存してきた日本人は知っているのです。
同じ季節は、ずっと続くわけがないのですが、前の季節の居心地が良かった人は、次の季節がやってくることに抵抗し、情報弱者には自分たちの都合良い情報を提供し洗脳します。
しかし、もう時代は変わったのです。
そこに気付かなければ、本当にヤバい時代になるよということが、ここでは言いたいんですね。
何度も書いていますが、フィットネスインストラクターはレッスンフィーが下がりました。
これからは、パーソナルトレーナーのフィーの割合も下がるでしょう。
それらが一気に下がると『ぬるま湯の蛙』化せずに済みますが、少しずつフィーが下がっていって、「まだ、大丈夫」と言っている間に弱者化してしまうのです。
真実とは、みんなが知った時点で、もう既に終わっているのです。
【旧時代の産物】
良い学校を卒業したら、生活は安定する。
資格を取得したら、生き残れる。
という標語は、旧時代の産物であり、これからの時代では少しずつ通用しなくなってきます。
今は弁護士ですら生き残ることが厳しい時代になっており、実績とは過去の栄光に過ぎません。
これらを総称して『パラダイムシフト』と言い、「時代の価値観が変わった」ということなのです。
季節が変わったのに、以前と同じ服装を着ていると、生きていけないですからね。
では、どのように時代が変わったのでしょうか!?
旧時代の覇者であるトヨタなどの自動車業界、SONY、日立などの家電業界、これらは経団連を牽引してきた業界であり、自民党に莫大な献金をしていた経団連の圧力によって、エコカー、エコポイントら、全く無駄な政策が実行され、国民の税金はこれらの業界を守るために費やされました。
愚痴はこれぐらいにしておいて、旧時代の覇者は若者に敬遠され、若者の自動車離れが急速に進んでいます。
若者が自動車に乗らないということは、今後、産業として成長がないということです。
これからも、少子高齢化が益々進みますから、健康産業としての未来は明るいと言えます。
ただし、これも旧時代のままではなく、形態を変えなければ生きていくことはできません。
まず、医療保険制度の崩壊ですね。
既に医療保険制度は崩壊しているにも関わらず、先延ばしにしていただけですが、その医療保険制度に頼っていた人たちは、おそらく淘汰されてしまうことでしょう。
消費税を30%ぐらいに引き上げないと、制度の維持が不可能だからです。
そうなると、来院数が減ることは間違いなく、自分の健康は自分で守る時代へとなります。
そうでない人も必ず存在しますが、現状の病院は、自分の健康を自分で守れるはずの人で経営が成り立っているので、それらの人たちの来院数が減ると、自ずと雇用される人の数が減る、もしくは低賃金で雇われるしか選択肢はないでしょう。
『いのち』に関わる問題に携わっていない限り、生き残ることは難しいのです。
【2つの価値とは!?】
悲観的なことばかり言ってられないので、これからどうするかに踏み込んでいきます。
まず、同じような実力のセラピストでも、Aさんはカリスマセラピストとなり、Bさんは街のしがないセラピストと二極化してしまいます。
あなたが、美容院、理髪店を選択される際、カットの技術が凄いから、カラーの技術が凄いから、という理由だけで、お店を選択しているわけではないと思います。
一般の人からしてみたら、健康産業も同じなのであり、多くの場合は、「何かの技術に長けているから」という理由で、あなたを選択しているわけではないのです。
では、2つの価値について書いてみます。
1.機能的価値
2.情緒的価値
機能的価値を、腕時計に置き換えてみると分かりやすいと思います。
あなたが腕時計を選択された理由が機能的価値であれば、時計の機能とは『正確に時間を刻むこと』『時間が一目見て分かること』ぐらいのものでしょう。
しかし、購入する動機は機能的な理由ではなく、「色が可愛いかったから」「デザインがしっくりきたから」など、情緒的な理由で選択しているのです。
つまり、機能的価値があることは既に前提となっており、購入する動機は情緒的価値によって成立していると言えます。
「知識を習得することが勉強だ」
と思っている人には、こんな落とし穴が待っているのです。
知識や情報を持っていることは大切です。
しかし、これからの時代にはもっと大切なことがあり、そこを外せば『残念な人』で終わるどころか、『生きていけない人』になってしまう可能性すらあります。
科学における知識や情報というのは、常に固定化されておらず移動しています。
今が最高ではなく、今の情報とは将来において過去の産物に過ぎないのです。
アインシュタインの相対性理論ですら、過去の産物となっているのが現状ですから、そのあたりを考えていかなければなりません。
「じゃあ、常に新しい情報を仕入れたら良いのだな」
というのも一理ありますが、それでは短絡的すぎます。
僕が所属していたフィットネス業界も、ブームに左右されてきました。
当時、エアロビクスを指導していた人たちの中でも成功を収めた人は、アメリカで流行っていたピラティス、ヨガに活路を見出し、自身がそちらへ移動されました。
また、当時抱えていたインストラクターたちを、ピラティスやヨガへ移動させて成功されました。
このように、時代に合わせて自身が移動する力、人々を移動させる力を発揮できる人が、時代の勝者となるのです。
移動する力を持つには、限りなく原則に近いことを応用する能力が求められます。
演繹性(1を知ったら10わかる)という能力を身に付けることです。
例えば、僕であればプロ野球選手、プロゴルファー、テニス、バレーボール、アメフト、テコンドー、整体、、、
これらの目的をお持ちの方々に、各々の競技や場面に合った身体の使い方を指導しています。
これが野球の専門家であれば、市場は野球しかありませんから、非常に限られた人たちにしか通用しません。
世界トップレベルのダンサーたちに指導され、ダメ出しを連発される日野先生には到底及びませんが、世界最高峰の身体に触れた、原則を教わった経験が、今の仕事に生きています。
僕は非常に中途半端であり、野球の専門家でもなければ、ゴルフの専門家でもないのです。
しかし、どの分野の人たちの能力を引き上げる指導が可能なんですね。
これは、原則を徹底的に学んだからであり、もちろん完璧なんてことはないですけど、世間がどれほど原則を疎かにしているのかを知っています。
だから、クライアントさんの足りないところを足りるようにすれば、成果は自ずと出るしかないのです。
こうして、自分の技術や知識を他に応用する力が必要であり、それには原則を知ることが必要であり、これらを『移動する力』と呼んでいます。
僕が指導者の人に教えるのも、スポーツ選手に教えるのも、一般の人に教えるのも、この原則を徹底して身に付けてもらいたいので、6ヶ月コースに設定しているんですね。
僕が15年ぐらい掛けて身に付けてきたことを、6ヶ月でお伝えするのは少し短い気がしますが、まだ1年コースとかは考えていないので、これぐらいが妥当と思っています。
次に移動させる力。
身体の使い方、整体講座、野球講座、政治、経済、ネットビジネス、ダンス、歌、、、
たった一つに固執するのではなく、僕が興味をもって取り組んできたことに、ついてきてくれる人が少なからずいるのです。
これが、『移動させる力』であり、信用力とも言えます。
当然、それらを見抜く目は本質を突いているので、外すことはなく、平井堅の歌い方はテクニックだとか、心がこもっていないとか、そういうことです。
あなたがブログを運営されている、メルマガを運営されている、フェイスブックをされているのであれば、あなたの周りには人がいるはずです。
その人たちから『信用』を勝ち取っているのかが、めちゃくちゃ重要です。
あなたの言うことであれば、嘘はないだろう、ガッカリしないだろうという信用。
僕はこの信用を高めるために、自らダメ出しと検証を繰り返し、妥協なく機能的価値を高めているのです。
嘘をついたり、主観で述べてしまったりするのは、信用を落とすことが分かっているので、あなたにも、絶対に主観的に伝えるのはいけないことだと分かって欲しいです
肩凝りを解消できますとか、そんなことは出来ないのだから、言わない方が賢明ですね。
他のトレーナーとか整体師の人を見ていれば分かりますが、自らダメ出しと検証を繰り返していないため、言葉が浮いて違和感を感じるでしょう。
まぁ、それが本当か嘘か、見える人には見えるし、見えない人は騙されて信用してしまうのでしょうが、人の能力を見抜く力を身に付けてもらいたいなと思います。
それが、武道に於ける『受け』であり、自分のやっていること、相手のやっていることを、感覚を通じて身体で知るということなんですけどね。
健康産業に話を戻すと、需要がどこにあるのかに視点を向けてみましょう。
ヨガブームがやってきたように、人が求めているのは、肉体よりも心です。
肉体的機能がどうなるということよりも、人は人生が豊かになり、人と人との関係が豊かになり、心が豊かになることを望んでいます。
そのためには、『心と身体の関係性』を真に知ることが重要だと僕は考えています。
真に知るというのは、客観的であり、誰の目に見ても分かるということで、上っ面ではないということです。
上っ面で違和感があれば、相手の心は豊かになりませんから、深いところで人の心が変わるぐらいまで取り組むことが必要です。
心理カウンセラーになれば良いのではありません。
それも、心と身体を別々に分類しており、西洋文明的な発想なのです。
全ては繋がっているということ、私とあなたの間にある関係、この『関係性の謎』を紐解くことが、次の時代に求められることですね。
そんなことをじっくりお伝えできて、役立つ人になってもらいたいなと思っています。
今は激変器ですから、何が起こるかわかりません。
じっくりとタイミングを見計らって、「ここぞ」というタイミングで飛び立てる力を身に付けて欲しい。
現段階で、「ここぞ」というタイミングが来ても、飛躍する羽を持っていなければ、飛び立っても力尽きてしまいます。
下積み時代は誰にでも必要ですし、どこまでが下積みとするのかは、自らが決めることです。
遠くへ飛ぶには、それなりの下積みが必要であり、ネットビジネス一つを取ってみても、相当な実践と研究が必要なのです。
多くの人が勘違いしてしまうのは、理想と現実との距離感。
多少の理想を掲げても、実は結構な距離があるんですね。
だから「もっと、やれ!」と言ってしまう(笑)
距離感を間違えない人となり、来るべきタイミングで飛躍できるよう、移動する力、移動させる力を身に付けてくださいね。