かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」 -91ページ目

私的 桃太郎伝説 19

欲望を放出して満足した桃太郎は、袴を履いて座り、食べかけの魚をまた食べ始め、



「 猿よ、このキジも鬼ヶ島まで連れて行くぞ。 」



と言いました。



「 そうですか…キジに惚れちまいましたか? 」



猿は気のない声で桃太郎に聞きます。



「 ふん、惚れてはおらん。小さい生き物は、やっぱり具合が良くないということを再認識した。俺はただ、鳥も偵察に役立つだろうと思っただけだ。 」



桃太郎は答えましたが、猿はそれを信じませんでした。



(何を白々しい。このダンナはケダモノだ。犬畜生とそんなに変わりはない。)



ふと見ると、キジは桃太郎の傍らでグッタリと横になっていました。



(キジを捕まえたのはオレだが、少し哀れだなあ。これからダンナに、どんな目にあわされるのだろう……。)



そんなふうに思っていると、キジがピクピクっと動き始め、やがてゆっくりと立ち上がりました。



「 イテテ…この…変態野郎ども……。 」



キジはそう言いながらも、まだ地に足がついていない感じで、よろめいています。



「 ちょっとアンタ、よくも乙女の貞操を汚してくれたわね。魚をバリバリ食ってんじゃないわよ! 」



桃太郎はキジに怒鳴られても平気な顔をして、なおも魚を食べ続け、骨まで食べ終わると、手を手でパンパンと払ってからキジを見て、



「 心配するな。もうお前とは交わらん。 」



と言いました。



桃太郎の傲然たる態度を見て、キジはさらに怒り、カッと目を見開いて桃太郎に食ってかかりました。



「 なん~なの、その態度は!このケダモノ!あんたは人間じゃないわ! 」