かわぞうの小説集「官能小説・ひとりごと・etc」 -261ページ目

官能小説「放課後の夜」七

「 さあ、いよいよ始まるぜえ! 」

達也は嬉々としてそのDVDを再生させる。良雄はふと疑問に思った。達也はまだ観たことがないと言っていたが、観たことがないDVDが何故裏モノだとわかるのか?達也に聞いてみると、

「 ああ、それ見てみろよ。 」

と、さっきまでDVDが入っていた透明のケースを指差した。見ると、黒い太字のマジックで「裏モノ」と書いてあった。なんだ、これでは本当にそれが裏DVDかどうかわからないじゃないか。しかし、そんな良雄をよそにDVDは再生を始め、達也は画面を食い入るように見つめている。

そうだ、俺も信じよう。良雄も余計なことを考えるのはやめて画面に集中することにした。

真っ暗な画面から、しばらくするといきなりタイトルが表示された。画面いっぱいの白い紙にワープロで印刷したような字で横書きに「真昼の情事」と書かれている。しかもかなり長い間、そのまま画面が切り替わらずに止まっている。拙く粗いつくりだが、それがかえって裏モノの雰囲気を醸し出している。

だが、欲望丸出しで観ている二人にとってはそれも間怠っこいものでしかない。

「 なんか長えな、この画面。早送りしたら? 」

じれったさに良雄のほうが口を開いた。

「 ああ、そうだな。ちょっと待てよ… 」

と、達也が言ってリモコンを取ろうとしたその時、画面が一面ピンク色に変わり、女の喘ぎ声が聞こえてきた。

「 あん、ああ~ん… 」

女の姿は、まだ映っていない。ピンクのままだ。どうして?そう思った次の瞬間、画面中央の少し下あたりに小さな穴のようなのがポツっとできたかと思うと、それがググッと広がってだいたい画面の三分のニを占めるくらいの大きな穴となり、そこに映像が現れた。

「 え?何?… 」

まだウブな良雄には刺激の強すぎるものがそこには映っていたのだが、ウブなだけに、その映像がどんなものかよくわからず、良雄は眉間にシワを寄せて今まで以上に食い入るように画面を見つめた。