第6回進撃の庶民討論会ダイジェスト版 | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム
本日は、「日本の国債とギリシャの国債は同じか違うか?(返済不要、返済必須か?)」の議題で行われた討論会のダイジェスト版をお送りいたします!

・第6回討論会会場

議題を提案してくださったチャロチャロ様ありがとうございました!

ROMの方から非常にうれしいコメントを頂けたことから、今回も非常に意味のある討論会になったと思います。今後の討論会の方向性についてヒントになる素晴らしいコメントを書いてくださったつばめ様もありがとうございました!

つばめさんのコメント

みなさん、お疲れ様でした!

全くの素人ですが、9時から今までずっと拝見させていただいていました。とても勉強になりました!ありがとうございます

地方自治体の例えのお話が出たときには正直わけがわからなくなってしまったのですが、ジータさんの説明のおかげで理解できました!
ジータさんありがとうございます

テレビ等で「国民一人当たりの借金は○○万円です!」って言われて不安だったのですが、大丈夫なのですね
どうしてそんなこと言うのでしょうねo(*゚▽゚)o?


とても楽しかったので、次の討論会もぜひ参加させていただきたいと思っています!
明日のランキングは1位になってるんじゃないかなと思います(*´▽`*)



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議題『日本の国債とギリシャの国債は同じか違うか?(返済不要、返済必須か?)』

元凶さんのコメント

国債で増やした支出を市場を通じて民間が資産として吸収。その資産でまた国債を購入する。このようなマッチポンプをやってる限り、国債の信用は自分達の資産の信用そのものですから、国債で運用してる経済主体には国債を信用し続ける理由があります。その辺がギリシャとは違うという事ですね。

かと言って、政府が「もう借金は返しません」と語ってしまうのは大きな賭けでしょうね。日本人に限らず、日本経済と関わりのある経済主体が、日本市場そのものを見捨てる可能性はあります。個々の経済主体がどんだけ冷静かつ合理的か?みたいな話になっちゃうわけです。そして、そこに確証は何もない。

まぁ端的に言って、大多数の経済主体が冷静かつ合理的であると考えて政策を決定するのは、とてもじゃないけど冷静かつ合理的と言えないのです。合理的選択論を肯定できるのであれば、素直にネオリベで良いわけですよ。


もう1つ。政府債務を気にせず政府支出を継続した場合、最終的にはインフレによってそのツケを解消するわけですが、日本のようになかなかインフレが発生しない事もあります。

元々政府支出が不足していてインフレが発生していないのなら問題無いわけですが、消費性向の低い経済主体に貯め込まれてインフレになっていないのなら、それはインフレの先送りなわけですね。

一度民間に貯め込まれた資産が発生させるインフレは、政府側でコントロールする事ができません。つまり、発生するインフレがマイルドであるとは限らないって事です。膨れ上がった資産で物資を買い占められたりすると一気に物価が上がったりします。

機能的財政論は、その辺の考察が抜け落ちてるのが問題だと言えましょう。



Gokaiさんのコメント

>国債で増やした支出を市場を通じて民間が資産として吸収。その資産でまた国債を購入する。

早速ですが、
これはかなり違うと思います。
例えば、1回の新規発行国債画2兆円の場合、
そしてその国債のほとんどを民銀が買い入れた場合は、政府はその資金の2兆円をMBとして受け取っています。
そして支出されて、預金MS2兆円が発生しますが、同時に民銀は再びMB2兆円を受け取っています。

これを、民銀のBSの変化で表しますと、
<民銀BS>
資産:2兆円(MB)/負債:2兆円(預金MS)
・・という形になります。
だから、民銀が再び国債を買う場合、左側の資産(MB)で行うことになり、
右側に発生した預金MSという負債では、購入しないのです。

これが事実で、
だから、「・・民間が資産として吸収。その資産でまた国債を購入」という言い方は事実と異なるのです。

>一度民間に貯め込まれた資産が発生させるインフレは、政府側でコントロールする事ができません。

またインフレ発生メカニズムを預金MS量と決め付けておられるようですが、
価格決定メカニズムは、
取引市場に供給されるMS量(需要)と供給される財の量によって決定されるのでありますから、
民間保有総額としての預金MS量とは別の金額になります。

念のために繰り返しますと、
「民間保有総額の預金MS量 ≠ 取引市場に供給されるMS量」
またその大きさの関係は、
「民間保有総額の預金MS量 > 取引市場に供給されるMS量」
ということになります。

だから、「MS量の増大=将来」のインフレとは限りません。

*****************************************************

私のアイデアで、

政府借金増加額(徴税率-金利率)=財政余裕増加額・・財政均衡式というのがあります。↓
http://6410.saloon.jp/modules/bluesbb/thread.php?thr=2035&sty=2&num=1

これによると、日本政府が借金を増やせば増やすほど、政府財政に余裕が生まれ、さまざまな国民サービスが余裕を持って行えるようになります。

ところが、ギリシャの場合は、この財政均衡式が使えません。
それは皆様がご指摘のように、ギリシャ政府やギリシャ中央銀行が通貨発行券を持っていないことに尽きます。

*****************************************************

日本にできてギリシャにはできない。
①政府借金を追加3000兆円して財政均衡を目指すことと、
②国民一人1000万円の配布で緊急に貯蓄ゼロ世帯をなくす

日本の金融システムだと上記のようなことが容易に実行できますが、
ギリシャの金融システムだとそれが不可能です。

*****************************************************

第6回進撃の庶民討論会終了に当たり、
「ギリシャ債務、日本政府債務および米国政府債務」の問題について、拙知見にて比較してみました。
http://6410.saloon.jp/modules/bluesbb/thread.php?thr=2035&sty=2&num=2


田中リンクスさんのコメント

膨れ上がった資産が…

というのは確かに問題としてあるでしょうね。

僕はインフレ率が急激に上昇するとは思えないです。所得が一年間で三倍、四倍に増えるとかない限りそんなに異常に消費が増えるのは考えにくいです。例えば実質賃金が上昇し出したくらいで日用品を必要量を超えて国民が爆買いするでしょうか?

僕はインフレ率より資産バブルの方が懸念は強いと思います。現在のマネタリーベースの異常な積み上がはイコール貸出し可能枠の異常な拡大と同じですから。今の日本ではクラウディングアウトなど起こりようがないでしょう。これが景気回復に伴って資産インフレを爆発的に加速させる怖れはあります。

なので財出はすべきだが異次元緩和はもうやめてサブ的役割に徹しろという論者さんも結構いますよね。



うずらさんのコメント

>>一度民間に貯め込まれた資産が発生させるインフレは、政府側でコントロールする事ができません。つまり、発生するインフレがマイルドであるとは限らない


財政政策(国債費以外の支出)を意図的に忌避する場合に、政府側のコントロールが難しいのは、デフレからディマンドプル型のインフレを発生させることでしょう。

ですが、積極的な財政政策を相当長期にわたり断行して、仮に思惑を超える水準のインフレが発生したとして、現在の国内の供給能力を考慮すると、それをある程度適切な水準に抑えることに、さほど大きな懸念があるようには思えません。

国民所得が伸びない状況下でのコストプッシュ型インフレなど論外です。

しかし、国民所得の漸増を前提とするディマンドプル型のインフレを起こす気であれば、初期に発生するインフレ水準に過度な懸念を抱く必要はありません。

インフレを恐れる余り、国民所得を増加させるチャンスの芽を摘んでしまう方が、遥かに有害でしょう。



ジータさんのコメント

早速、小難しい言葉を並べて、己を賢くみせようとする論客がいるようですが、普通の人がそれを見ても何を言ってるのかサッパリわかりません。

議論においても、拙ブログに登場してるコブニズムのように、何を言ってるのかサッパリわからない反面教師がいますが、討論会の一義的な目的は、なるべく多くの人が参加できる内容で、なるべくわかりやすく表現することだと考えます。

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議題:日本の国債とギリシャの国債は同じか違うか?(返済不要、返済必須か?)
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これに興味を持った人に、日本の国債とギリシアの国債の違い、そして、返済不要か必須なのか?

そこから話を進めた方が良いんじゃないでしょうか。

尚、私の意見は、国債の違いというより、政府債務の性質が、外貨建てなのか、そうでないのか、という違い。そして通貨発行権を有してるか、有してないか。


日本の場合、問題とされてる政府債務は内国債であり、通貨発行権を有してるため、返済の心配をする必要はないという、当たり前の主張をしておきます。

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ソブリン債
http://www.ifinance.ne.jp/glossary/bond/bon011.html

ソブリン債は、各国政府や政府機関などが発行・保証する債券の総称をいい、自国通貨建てと外貨建てとがある。その種類には、各国の国債や政府機関債など以外に、国際機関等が発行する債券も含まれる。

( 以上抜粋 )


日本国債とギリシャ国債
―何が同じで何が違うのか
http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/gover-eco_120625.html

( 前略 )

しかし最も重要な点は、これまで日本の家計の貯蓄が活発であり、それが国債の購入に向けられることで財政赤字を吸収してきた、ということだろう。ギリシャ国債は、そのほとんどが外国で保有されているのに対し、日本国債はそのほとんどが円建てであり国内で消化されている。

国家を一つの家計に例えるならば、ギリシャ家は外からお金を借りているのに対し、日本家は家族内で貸し借りが行われているとしても、一家全体として見れば、むしろ世界に対してお金を貸している債権国であるから大丈夫というわけである。

( 以上抜粋 )

・・・。

◇ 基礎知識 ◇

・ ソブリン債には自国通貨建てと外貨建てがある
・ 日本国債は円建てである
・ ギリシャ国債は殆ど外貨建てである
・ 日本円を発行出来るのは日本銀行のみである

上記から何を論じるかは受け手の判断に委ねるとして、とりあえず、事実のみを列挙しました。



キョクトウワクテカガニさんのコメント

ギリシャ政府は中央銀行を持たず、ECBの共通通貨ユーロを使用している点で、「ギリシャ国債は殆ど外貨建てである」という部分には疑問を持ちます。

ドルや円、その他の通貨建てで発行しているのならば、外貨建てで間違いありませんが、ユーロであれば外貨建てという表現は出来ないのではないでしょうか。



推摩 一黙@ネコ耳っ娘絵でも描くか……さんのコメント

さて本日の議題ですが、ハッキリ言い切ってしまいますが『ニッポンは、なんの心配もいりません』
もっとも世の中には――

「日本の借金が1000兆円を越えてる~ぅ、GDPの二倍だ、どーするんだ、日本は破綻する~ぅ」


――などと喚き、騒ぎ立てウザイことしかたない連中がいますが ┐( ̄ヘ ̄)┌ ハッキリ言いますと「余計なお世話」です!
とりあえずまず最初に申し上げますが「日本の国債は内債であり、九割以上を国内で賄えておりますし100%『円建て』」です!
ですから、なんの心配もありませんし、円の価値とインフレを気にしなければ、『その気になれば』明日にでも1000兆円分日銀に命じて円を刷らせ、国債を市場から買い取らせて(すなわち国民から“借りてる”分を返済して)キレイさっぱり負債を片づけるコトもできますよ?


まー、日本経済のみならず世界経済にまでグチャグチャの影響を及ぼしかねませんからそんな乱暴な“アホ”なマネはしませんがw


だいたい、そもそも「1000兆円の借金!」といっても、中身の償還時期や利払いの時期も額も違っていますし、「一気に返済を迫られる」なんてコトはありえないんですから、
ギリシャのようにそれぞれの国債の利払いや元本返済をキチンとできて、あるいは借り換えがスムーズにできていれば債務の額が1000兆円が2000兆円だろうが3000兆円だろうが心配はいりませんw


それに日本は世界一の金持ち国であり『財務省が発表した2013年末の対外資産負債残高によると、日本の対外純資産は、前年末比9.7%増の325兆70億円だった』といい、これで日本は1991年以来、23年連続で「世界一の債権国」となった……と、2014年に報じられましたが、もちろんのコト2014年の収支、対外債権はさらに積み上がっており日本は350兆円を軽く突破し、24年連続の『世界一の金持ち国w』の座を守り通したのでしたw

さらに企業の内部留保は324兆円以上と過去最高を記録し、日本人の預貯金等の金融資産の総額は1708兆円にも上るといいます!

さらに付け加えると日本政府は、(2010年12月末時点の「日本政府のバランスシート」で )世界一の金融資産494兆円を持ち、いろんな固定資産等579兆円も持っていて1000兆円を越える資産を有する金持ち政府でも実はありますw


ですから、「1000兆円の負債、債務!」といってもなんの心配もなく、むしろ世界を見回せば……例えばアメリカ政府の場合――


■アメリカ連邦負債務の内訳(2011年時点)


・高齢者医療保険: 24.8兆ドル
・年金: 21.4兆ドル
・連邦債務:9.4兆ドル
・軍人退職手当:3.6兆ドル
・連邦職員退職手当:2兆ドル
・その他: 0.4兆ドル

合計: 61.6兆ドル(約5000兆円)


――だといいますから、日本(政府)の1000兆円の債務など可愛らしく見えますw

さて、こーして見て来ると、日本政府が“破綻”するような時には、アメリカも中国も、世界中の国々も破綻しているといっていいんじゃないでしょうか?
それでも、GDPの二倍もの債務を返せないんじゃないか!? とか喚く人には、日本は過去に、当時のGNPの2.5倍、国家予算の60年分の負債を(それも外債を)返済した実績がある! というコトを突き付けてやればいいんじゃないでしょうか?w

その当時の当時のGNPの2.5倍、国家予算の60年分の負債を作ったキッカケとは“日露戦争”であり、その戦争遂行の為に発行し欧米列強に買ってもらった債券です┐( ̄ヘ ̄)┌

この債務の償還に実に日本は82年の歳月を重ね1904年からの公債を完済したのは1986年(昭和61年)であります。

このように外債(当然、外貨建て)を82年がかりでもキチンと返済した日本が、今の『内債でしかも全て円建て』の1000兆円程度のカネを返せない訳がありませんw

他にも長い期間がかかりましたが天文学的な債務(賠償金)を支払った例としてはドイツが挙げられます。
少しでも歴史を知っていれば、常識といいますか、皆様もご存知かと思いますが、第一次世界大戦で敗北したドイツは、フランス、イギリスなどによって文字通り天文学的な“賠償金”の支払いを
背負わされました。

その額は、賠償金額1,320億金マルク!?

これは、当時のドイツのGNPの20年分に相当したといいますからまさに『天文学的』な数字でした。
ちなみに現代の価値に直すと……賠償金決定時の金マルクは、純金0.358423g=1マルクでしたといいますので……1,320億金マルクを、金の重量にすると473億1183万gになりますので、ここ数年の3000円ほどになりますので
現代の価値に換算しても140兆円以上に“軽く”なりますね┐( ̄ヘ ̄)┌

これが現代のドイツだとしてもGDPの半分かそれ以上になりますから、戦前、第一次世界大戦の総力戦で全てを注ぎ込み
敗れたドイツにとって「どれだけの重荷」――というより「絶望的な数値」だったか想像に難くありません。

さてしかし、結局ドイツは「第二次世界大戦の中断を挟んで」冷戦時代は西ドイツが、ヤング案とよばれる見直しで

「総額を以前の約1/4に当たる賠償総額を約358億金マルクに軽減してもらい、さらに59年間払いに緩和され、
最終支払いは、ヨーロッパ諸国からアメリカへの債務返済と同じく、1987(昭和62)年までに行うコト」いうことになったそーです。

結局、その後も紆余曲折がありましてドイツ再統一後の1990年10月に支払いは再開されたが、この時点で元本は116億マルク残っていたんだそーです。
そして、ドイツ再統一から20年後の2010年10月3日に7500万ユーロが債務者に支払われ、90%の支払いが完了しました。

そして残る2000万ユーロ分の債務については請求が行われないため、将来的には無効になると見られているのだそーですが、結局、1919年のパリ講和会議から約90年国家ですから、足掛けそれだけの時間をかけてでも莫大な債務がキチンと支払われました(まあ、途中、借金の棒引きや返済期限の延期などがあったとしても……です)


さて、最後に繰り返しますが、世界一の金持ち国(国も企業も国民も!)であり、国の産業も競争力がある――どころか、日本からの供給が停まると世界中の製造業が麻痺するホドに日本でしか製造、大量生産できない部品、素材、特殊鋼に炭素繊維の成型素材等々という生産に必要な生産材から、精密工作機械等の製造装置や工場用のロボットまで、日本独自の技術や生産設備がある国が、観光以外に碌に外貨を稼ぐ手立てのない『ギリシャ化』だなんてどーすればなれるのです?

しかもギリシャの場合、ユーロ建てで事実上『外貨建て100%』に近い外貨建て同然の債務ですが、日本の債務総額が1000兆円といっても『円建て』でしかも90%以上を自国内で消費できていますし、何の心配もいりません。

無論、未来永劫、このまま無尽蔵に借金をしていく訳はいかないでしょうから、長期的に見て財政の均衡を追求し、「まずは歳入で歳出を充分に賄える」ようにし、その為に国内経済を再び活性化させて成長路線に乗せ、その上で税収も増やし財政の健全化を果たし、そしてバブル以降の20年で私たち今を生きる世代が積み上げた借金を返済していく必要はあるでしょう。

しかし、その「今ある1000兆円の借金(債務)の支払い清算」を別に今すぐ、今日明日にでも迫られる訳でもありませんし、国債の償還期間も発行時期や短期、中期、長期といった種類にもよって違うのですし、いきなり返済を迫られる訳でもないんですから、支払期限の来た国債を償還していくか、あるいは借り換えがスムーズにできている限りは何の心配もありません。

あと、「1000兆円、耳を揃えて全額今すぐ返せ!」と言われたとしても、日本の債務はほぼ100%円建ての内債ですから、通貨の発行権を持つ日本政府が「最悪、札を刷れば」文字通り清算できます!

むしろ、日本の心配なんてしてられない国が世界中にはたくさんあるんじゃないですか?
アメリカもそうですし、日本の隣にも「今現在、経済が真っ逆さま」で債務の積み上がった(それも外債)国が半島や大陸の方におられるよーですしネっw
そんな国々と、地下資源もないのに世界最大の債権国、しかも今年も25年連続でその座を間違いなく守るであろう“国を”――ニッポンと同列に並べられてもネーw

そういう次第ですんで、もし近々の内に日本がデフォルトするようなコトがあれば、その時は、日本だけでなく『既に、先に世界が終わっている』でしょうねぇ┐( ̄ヘ ̄)┌
すなわち日本が終わる時は、どーせ世界が終わってるんですから「気にするだけ無・駄」ですw

さて、ついでに……その一方で、日本とギリシャがどー違うか? といいますと ギリシャ国債はユーロ建てである(事実上の外貨建て)のは当たり前として、外国人保有比率は7割超えています!
さらに、ギリシャには元々、『外貨を稼げるよーな産業がほとんどなく』……と、いうと語弊があるように聞こえますが、現在のギリシャには観光業以外では実際に産業競争力のある産業や資源はほとんどアリマセンからねー(´_`。)

実はといいますとその昔は、国の地政学的な、東洋と西洋を結ぶ要衝としての位置を利用して港湾施設が利用されたり、入港往来する船舶も多いことから、造船業が盛んで、船を製造するだけでなく、入港する船舶の補修を請け負ったりしてそーした産業も盛んでした。

またギリシャと言えば「20世紀最大の海運王」と言われた人物を輩出するほど商業船舶の運用、船乗りも盛んでした。


しかし、何故そんな「観光業以外にも実は“強み”があった」ハズのギリシャが見る影もなく惨めな有様になっているか? といいますと、ギリシャは世界最大の海運国でもあり、かなりの富裕層も存在するのも事実です。
これは、いわばギリシャにおける二重構造の問題であり、これら海運業に富を得た人々への課税できないことが、同国が財政再建できない原因の一つであるともいいます。

ギリシャは世界最大の海運国で、ギリシャ船主協会統計によれば、ギリシャ船主が実質的に保有している船は3325隻、2億2629万重量トン数では世界最大の16%のシェアを持ちます(ちなみに二位の日本が15%)。

ですが、ギリシャ海運業の競争力の源泉は、この国独特の税制にあり、ギリシャでは、海運によって得られる全ての事業収入は非課税。
海運業は好不況が繰り返す典型的な市況産業で、用船料や船の価格が激しく変動するが、ギリシャ船主は好況期に稼いだ利益をそのまま留保できるので、その後の不況期をしのぎつつ、安く船を手に入れるタイミングを待つことができる。


ですから、海運業界には昔から、「ギリシャが買うときが底値」という相場の格言があるホドです。

て、それでも非課税といっても、ギリシャは自国の海運を保護するために船舶に対する税金を低く設定し、海運に有利になるような法整備を進める代わりに船籍国の利点を活かし、船員を自国・ギリシャから雇用してもらったり、東洋と西洋を結ぶ中継港としての利点を生かすことで海運業から税と利益を得て来たのですが……

しかし現在では、ギリシャの船舶の多くがより税率の低いリベリア共和国などに船籍を移し、船員も低賃金でも良く働くトルコ人やフィリピン人、中国人にとって代わられてしまっているといいます。

そのため税収は落ち、船員を通じてギリシャ国内に落とされるはずのカネが周ってこないという現象が起きています。

また、2004年のギリシャ・オリンピック前後に観光客と外資を中心としたちょっとしたバブルが起き、その事が皮肉な話ですが『ギリシャの産業を衰退させる原因』となったといわれています。

なにせ、海運業と並んで観光業がギリシャの産業の柱……とはいっても、こうした外国人に頼った観光投資だけで国は発展しないのもたしかでした。
また、不動産を売る、又は貸すといった不労所得の増加は労働意欲を減退させ、国内製造業などを衰退させる原因となってしまったんです。

さらに、ニュースで見聞きされた方もおられると思いますが、歴代のギリシャ政権が「人気取りの為に“公務員”をむやみに増やし」そーした「親方日の丸で安穏とした公職」が増えると、それがさらに労働意欲を減退させ、国内製造業などを衰退させる原因となってしまう……
そーした悪循環も重なって21世紀に入ってからギリシャの国内産業は急速に競争力を失っていったのです。

ですから、今、現在進行形でギリシャ最大の港であるピレウス港権益の中国資本への売却が議論となっていますが、なんだかんだいっても中国が手に入れたとたん、設備投資や機材の最新鋭化で効率(コスト)を改善し、旧式だった港湾設備の近代化と整備を進めたところ「荷物取扱量は八倍」に増加していますからねー(驚

すなわち、もしギリシャが適切にキチンと自国の港湾設備に設備投資して努力していれば、欧州と中国を始めとする東洋の国々との交易が盛んとなる中、貨物取扱量が八倍に増やし、雇用と税収を上げることも可能だったかもしれないのですよ?
しかし、ギリシャはそーした努力をしなかった結果、海運業も港湾での仕事も失い、今の惨状を招いてしまいました。


さて、そーいう次第で、ギリシャはただでさえユーロ建てで債務は事実上の外貨建て、その上に債権は外国に七割以上も握られニッチもサッチもいかなくなっています。
そーして、事実上の数少ない産業の一つだった海運業・港湾業務は競争力を失い、ギリシャ国内は債務危機以来の暴動の繰り返しなどの治安悪化で残った観光業も振るわず、結局のところ、今や「借金を借金で返す」よーな悪循環に陥ってしまっております。

さて、個人でも自転車操業の多重債務者となれば「破綻は目に見えて」います。
ギリシャはその“国版”でもはや十年や二十年で返せるような状態ではありません。
事実上のEU圏の“経済植民地”と化していて「この先、百年は浮かばれるコトはない」だろうといわれる有様になっています。


さて、と、まあ色々と長文になりましたが、日本とギリシャ――同じ財政債務と言っても天と地の差、いえ「天国と地獄」ほど、その差は開ききっています。
と、いうより日本を同列で語る時点でそもそもが間違っています!

以上、このようなコトから「日本がギリシャのようになるコトは無い!」と私は断言するのですがいかがでしょうか?



チャロチャロさんのコメント

お題に対する私の意見を書きます。

結論は
「日本の日本政府債(国債)は
 ギリシャ国債とは全然違います!
 返済の必要なんてないです!」となります。

で、その理由を
「チャロチャロ王国と肩たたき券」
と言うたとえ話で書いてみました。↓
ご覧ください。

[進撃の庶民]進撃の庶民様第6回討論会アンサー記事
http://ameblo.jp/charocharo01/entry-12058527149.html

短く言うと
 ・国債は自国通貨建てである
 ・通貨と引き換えに出せるものが十分にある
という事です。

まあ、更に言えば
 ・対外純資産が世界で一番黒字の大金持の国だから
と言うのも根拠になると思います。

というわけで、
日本政府の円建て債券、
いわゆる国債については
返済義務はないと言う話でした。

ではではー。

追伸:
補助資料としてこちらも提出いたします。
[経済]今更ですけど大前提のおさらい
http://ameblo.jp/charocharo01/entry-12058513184.html

第5回討論会で出てきた複数の宿題事項↓
 ・日本の国債とギリシャの国債は同じか違うか?
  (返済不要、返済必須か?)
 ・思考実験:日本をハイパーインフレにできるか?
 ・金融経済と実体経済の違い
 ・フローとストックの違い
 ・財政出動が必要な理由
 ・消費税は景気をずっと悪くするか?一定期間だけか?
を、ストーリー仕立てで一気に解説しています。
よろしければどうぞ。

追伸2:日本の政府債(国債)については、
こちらでさらに詳しく触れています。
よろしければどうぞ。
日本人が世界の運命を決める。(前編)
http://ameblo.jp/charocharo01/entry-11542288279.html



フレモン 耳の痛い話・「普通そうだろ」と言える様に成るブログさんのコメント

ギリシャ国際の債権者の割合を見ると、
期限が着たらユーロにしろと言う人の割合が多い様な気もしますけれど、

ギリシャに有路を発行する事は出来ないので、国内からどこかに散ったユーロを
税金にしろ給付カットにしろ方法はどうあれ、集めることで返すよりほかはないけれど、
返せそうもないから色々とごニョごニョ続いて、また欧州から借りて。。。

とにかくユーロと言う現金に変わらないと気が済まない人が
ギリシャに、お金を貸している状態だと思います。


対して日本国債は、現金にしてほしい人の割合が少ない様な…
銀行や民間保険や公的なものまで、大きな災害でもない限り、
現金が直ぐに必要ないし、持っているだけで、価値が増すプレミアムもあるし、
いざ大量の現金が必要ならばお金を吸って渡せばいいだけの様な…

日本国内にもっとお金が増える投資先が有れば、
国債は現金化されて、国のどこかの誰かに貸し出される様な気もします。

世の中的に見て、貸したお金に利息を付けてお金にしろと言うのは、
他に貸し先が有る時だけ。

そう考えると、
融資を受ける日本国の信用よりも(日本銀行が買うのでデフォルトはしない?)
返せるかどうかは別として、他の法人や個人の信用が上回っている事なので、
それわそれで良いのではないでしょうか?

10年後、物価が5~10倍に成っても、
社会の底辺産業と言われる人たちの所得も、
5~10倍に成っていればそれで良いのではないでしょうか?

そんなに「危ない・危ない」とかいう債権(日本国債)
何で銀行や金融機関、保険会社が買うんでしょうか?

そんな危ないものに手を出して居る責任者を
そのままにしてはいけないのではないでしょうか?

でも実際、いざとなればお日本円を刷って、
現金化する事わ分かっているから買うのではないでしょうか?


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ゴルゴ13の角刈り 生産性と生産効率の違い
http://ameblo.jp/phrasemonsters/entry-12058732563.html


F号券 と 社会の底辺業の料金 三橋先生 言葉の違いが国を滅ぼすへのコメント
http://ameblo.jp/phrasemonsters/entry-11989666236.html



有閑爺いさんのコメント

3面から考察する必要があると思います。
すなわち貸す側からと借りる側と担保の3面からです。

まず貸す側は返してもらうために貸すわけではなく借り続けてもらうために貸すのであり、返してもらっては利子が取れませんので商売は上がったりです。
ですから貸す側からは相手に担保があり返済能力がある限り、貸し金の返済を要求せねばならない理由はありません。

借りる側が借金を返済するのは商売をたたみ資産を処分する時です。企業に資産がある限りそのカウンターパートである借金は返済できません。当然借金に対しては担保を差し出すことは必然であります。勿論担保なしの借金である資本金もありますが資本金は返済不要のものです。
ですから企業が存続する限り借金の返済は実質的にありません。

これを日本の国債に当てはめれば当然貸す側は政府に借り続けてもらいたいし、日本の滅亡はとりあえず無いのですから実質的な返済は不要です。
問題は担保ですが、日本政府は正真正銘の日銀券を無尽蔵に発行できますので無限の担保があるわけです。借りたのは日銀券返すのも日銀券、そのとき日銀券にどんな価値があるかなど野暮な話です。

人間の寿命は短いので返済能力はすぐなくなります。人は死ねば資産はなくなり担保も失われます。なので生きているうちに返済しないといけません。
そのことと、国・企業を混同するから話がおかしくなるだけです。

結論・・・自国通貨建て国債に返済の必要性はありません。



不苦労さんのコメント

国債は、国の借金ではなく、政府の借金であると三橋氏をはじめとするブルーオーシャンが言っていますが、自分の感覚からするとそれも間違いで、国債は、政府が発行したお金にすぎないと思っています。インフレ率だけを気を付ければいいと思います。



ヤン・ウェンリー命◆OgIneQVpHWWzさんのコメント

借金には必ず貸主(債権者)と借主(債務者)がいるわけですが、貸主が自分の資産から誰かに貸すわけです。
従って借主(債務者)のことばかり論じても意味がなく、貸主(債権者)が誰なのかが非常に重要かと。

そしてその貸主の資産がどこからきているのか?という視点が必要かと思います。

この点でギリシャと日本を比較しますと
ギリシャ:債権者はユーロ圏の国々。
日本:債権者は国民

ギリシャ:債権者の資産は外国にある
日本:債権者の資産の95%ほどは日本国内

かのコールリッジという昔の人曰く「内債は家族でポーカーをしているようなものだ」そうで。
つまり家族内で貸し借りがあっても、家族全体で見た場合「外に借金したわけではない」ので問題無いという話です。

他にも通貨の問題が債務問題には必ず絡んできます。

ギリシャはユーロ圏で通貨発行権がなく、さらに財政主権をマーストリヒト条約でしたかによって縛られています。
つまりギリシャは金融政策、財政政策ともに縛られているわけです。有り体に言えば「国家主権の一部を制限されている」んですね。

これは債務も通貨もいわば「外から借りてきている状態」だからこそこうなったわけです。

一方日本は自国で通貨の発行も問題がなく、国債の100%は自国通貨建て。
更には円はハードカレンシー(国際的に決済に使用できる通貨)なわけです。

上記からの結論は
「日本は経済成長が軌道に乗るまでは国債が増えても問題ない。」
と考えております。
ギリシャが同じような真似は前述した通りの制約でできませんが。

あと良く言われるのが「市場の信用」や「市場の信任」の話ですが長期金利が絶賛低迷中でまさに「市場が国債をもっと求めている」状況でこれを心配することは、居もしない幽霊を恐れるが如しです。
※というか私的には幽霊のほうがよっぽど怖いです。



mtblog-readerさんのコメント

日本国債の信用は、通貨円の信用がある限り、消滅しないと思います。
日本政府が通貨発行できるという点で、日本国債を保有している債権者が、日本円を受け取れなくなることはあり得ません。

で、円の信用って、日本政府の国債の発行額で、決まるものでしょうか。
円の信用は、円での支払いに応じる取引先に、どれだけ、供給能力があるかということだけだと思います。
日本国内のお店に行って、円で欲しいものが何でも買える状況であれば、円の信用は無くならないはずです。

日本政府が、国債を発行して、市中銀行から円を借りて、日本国内で物サービスを購入するということは、民間がやらない信用創造の借り手の役割を政府がやっているのに過ぎないのではないでしょうか。
通貨円の量が増えることには変わりないので、物価が上がる方向になるとは思いますが、物サービスの提供側に、供給能力がある限り、急激な物価高にはならないと思います。

なので、日本の供給能力をなめてないですか、という発言は、当たっているのではないでしょうか。



ディライト松風さんのコメント

日本の借金とギリシャの借金の違いは使う金が
自分か他人の金を使うかの違いだと思います。
他人の物を使うのだからちゃんと返す目処があって初めて信用が生まれるわけである。

逆に金を返さないリスクを考えると、

信用が落ちて貸してもらえないず、通貨の価値が落ちるて、物の価値が上がると負の循環に飲まれるのではないでしょうか?約束を破る国の
言うことをだれも信用しないわけです。

ただ言えることは一つ。借りたら返す!国でも
個人でも信用が落ちたら貸し借りは続かない。



みそさんのコメント

「無限」をどう考えるかですね

「何時でも、今すぐでも、何京円でも発行できる」なら国債発行も無税国家も不可能です。

「フローとしてインフレをクリア出来るなら、ストックとして期間および金額は無限」と言うのが「国債は無限に借りれる」の真意ですね


くらえもんさんのコメント

破綻の可能性

自国通貨建て国債:なし
外貨建て国債:あり
共通通貨建て国債:あり
自国通貨建て地方債:あり

(了)



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