『高知東生容疑者 逮捕 追伸』
元俳優の高知東生容疑者の覚醒剤&大麻を所持して
逮捕された事件で、先日、ブログで「腹立たしくて仕方がない」と
書いた記事がヤフーニュースになったりしていろんな人にいろんな
ことを聞かれたが、誤解してほしくないのは、好き嫌いで物を言って
いないということだ。
俳優としての高知氏のことはどちらかというと好きな役者だった。
ただ、俺が言いたかったのは、映画が企画から、原作の権利を押さえて、
スポンサーを募り製作資金を集め、脚本、キャスティング・・・
無事にクランクインできるのは何百本に一本・・・そのほとんどの企画が、
資金が集まらなかったり、キャスティングがうまくいかなかったりというような
理由で流れてしまう。
今回、高知容疑者の引退作となった「忘れ雪」も、十数年前から50件を超える
オファーがあったが様々な理由で頓挫し、ようやく、昨秋に実現したのだ。
「忘れ雪」のプロデューサーが映画化の権利を得たのは
約10年前・・・つまり、10年がかりで企画が着地したのだ。
主演のチャンソン君にしても日本の映画で初主演、医療用語の並ぶ
日本語で書かれた台本に悪戦苦闘しながらも大役を果たした。
だが、恐らく今回の事件で、作品が取り上げられることにブレーキが
かかってしまう面があるのは否めない。
もちろん、原作者としても、初めての恋愛小説で白新堂作品の
きっかけとなった、手塩にかけた思い入れの深い「子供」の念願の映画の
主要キャストが逮捕というのはやりきれない。
とくに「有名税」で仕事をしている人は、周囲に与える損害と影響を
考えて、一般人の何倍も自分を律しながら生活しなければならない。
プロとしての自覚を持てば、今回のような事件は起こらないのだから。