『映画「引き出しの中のラブレター」を振り返って』
『白新堂作品』で映像化された原作と言えば、
河出書房新社から刊行された『引き出しの中のラブレター』がある。
主役の常盤貴子さんがパーソナリティーを演じた。
彼はTBSで「花男~」や「金八シリーズ」を手がけた
視聴率男で、『引き出し~』で映画監督デビューとなった。
俺も三城監督の仕事振りを取材するために二週間の
函館ロケに行った。
当時、林遣都君はまだ高校生だったから初々しい(笑)
監督、プロデューサー、キャストがときには意見を戦わせながら、
一丸となって作品を作り上げてゆく姿は外側からみるような華やかさはなく、
ひたすら地味で根気と忍耐の連続だ。
小説はひとりで進められる作業だが、映画やドラマは
共同作業なのでチームワークが必要になる。
林遣都君とは二年後に「小公女セイラ」のドラマの現場で再会したのだが、
すっかり「男優」になっていて驚いたものだ。
レンタル店にも置いてあるので、興味のある方はどうぞ!
静かで、優しい気持ちになれる作品だ。
『引き出しの中のラブレター』あらすじ
ある日、ラジオパーソナリティの真生のもとへ届いた一通の手紙。それは「笑わなくなってしまい、父親との関係もぎくしゃくしている祖父を笑わせたい」というものだった。真生の脳裏に甦る、絶縁したまま他界した父の姿。「あの時、きちんと自分の気持ちを伝えていれば…」。そんな思いを胸に、彼女はラジオ番組「引き出しの中のラブレター」を企画する。感涙のベストセラー長編