『新堂冬樹全作品紹介⑦』 | 新堂冬樹オフィシャルブログ「―白と黒―」Powered by Ameba

『新堂冬樹全作品紹介⑦』




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29摂氏零度の少女

●2007年11月(幻冬舎)
<あらすじ>
名門進学校で一流大学医学部合格の太鼓判を押されている桂木涼子が、ある日始めた“悪魔の実験”。それは人知れず母・祥子に劇薬タリウムを飲ませることだった。盛られるタリウムは刻々と致死量に近づき、祥子の体は激烈に蝕まれていく…。涼子の狂気は、なぜ最愛の母親に向かわねばならなかったのか?現代人の心の闇を描くミステリーの新機軸

☆母親に毎日少量の毒を盛り、実験的に殺害しようとした「女子高生タリウム母親毒殺事件」をモチーフに

した物語だ。

まず、少女の心がどういう状態だったのか? という探究心から始まり、俺なりに「母親を毒殺しようとする少女」の気持ちに成りきって書いた作品だ。


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30ブルーバレンタイン

●2007年12月(角川書店)
<あらすじ>
あの日の出来事がなければ、普通の女の子として幸せな生活を送っていたはずだった。コードネーム“バレンタイン”と呼ばれずに―。手塚アリサは幼い頃、青いペンダントをつけた男に両親を惨殺された。心を閉ざし、過酷な人生を送るアリサ。だが15年後、彼女の周囲にあの男の存在が見え隠れし始める。アリサはパートナーのヘリオスと共に、復讐のミッションを開始。そのさなか、アリサは忘れかけた感情を取り戻していく…。


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31枕女優

●2008年5月(河出書房新社)
<あらすじ>
一人の少女がある弱小芸能事務所のオーディションに合格し、芸能界への切符を手にした…しかし憧れの世界に入った彼女の前には、想像を絶する現実が立ちふさがっていた。
月収数千円の生活に耐える日々、バーター女優と蔑まれ、自らの身体を駆使して役を獲得する“枕営業”。親も友も故郷を捨て、そして「整形」により十七年間ともに歩んで来た「鈴木弘子」という“個”を無くしても、少女はトップ女優になることを決意する。
そして数年後、わがまま姫・独裁女王・女帝と呼ばれるようになり、芸能界のトップに君臨していた。しかし…。

☆強烈なタイトルで、発売と同時に芸能プロダクションやテレビ局の間で話題騒然となった問題作。

映画化が決定し、来年、クランクイン予定だ。


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32夜騎士物語―Night Knight Story

●2008年8月(双葉社)
<あらすじ>
「枕をやろうがなんだろうが、数字を伸ばした者が勝ちだ。ホストは、女を惚れさせてナンボの商売だ。肉体関係を持つのは手段のひとつに過ぎないと同時に、女を言いなりにする最大の武器だ」―飛び交う札束。高級酒の消費。常人の想像を超えるホストの世界。しかしそこには、男と女の本音が潜んでいる。

☆「黒い太陽」がキャバクラの業界物なら、本作品はホスト業界の物語だ。

執筆前に、知り合いの社長が経営している歌舞伎町のホストクラブに朝から行ったが、数百万するボトルを株で儲けたらしき女性が入れていたのには驚いた(笑)



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33女王蘭

※黒い太陽 の続編
●2008年10月(祥伝社)
<あらすじ>
夜の聖地キャバクラに咲く一輪の花。ベストセラー『黒い太陽』が進化した!漆黒の聖戦(ジハード)を勝ち抜くのは誰だ?「夜の世界に咲き誇る女王蘭になれ」自分を裏切り、父親を死に追い込んだ“風俗王”藤堂への復讐を誓う優姫は、敵の主戦場(フィールド)であるキャバクラで日本一のキャストを目指すべく、藤堂と敵対する立花の店に入る。業界の覇権を争って火花を散らす二人の男、そして美しい毒牙を磨きあう女たち…。

☆「黒い太陽」シリーズ三部作の第二弾。本作品は、優姫という実際にいたキャストが主人公の作品だ。

もちろん、源治名は変えている。


※続編あり



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34女優仕掛人

●2009年1月(角川書店)
<あらすじ>
大手芸能プロ『サンライズプロダクション』を追われた敏腕マネージャーの上杉貴裕。弱小事務所の『マックスプロダクション』で再起をかけようとした矢先、上杉の前に一際オーラを放つ少女が現れた。佐倉千紗、16歳。童顔の中に黒豹のような眼光を放つ千紗に魅入られた上杉は、トップ女優にのしあげるため、強引なやり口で仕事を獲得していく。だが、彼の暗躍を、かつての上司で宿敵の高村が黙って見ているわけはなかった…。瞬時の駆け引き、スキャンダル捏造、そしてテレビ局プロデューサーへの罠―芸能界を舞台に、究極のパワーゲームの幕がここに切って落とされた。

☆「枕女優」に続く芸能界物だ。


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35アンチエイジング

※文庫版時に『整形夫婦―アンチエイジング』に改題
●2009年2月(ポプラ社)
<あらすじ>
アンチエイジング…その功罪を問う衝撃作。ふと鏡を見て、妻は思う。「夫が愛してくれなくなったのは、この皺?身体?」街で女を振り返り、夫は思う。「あと十歳若ければ、俺だって…」夫婦は、手段を選ばず「老い」に抗おうとした。幼子のことも省みずに…どうしても愛を取り戻したかった妻と、たった一度の過ちを犯した夫。隠し切れなくなった嘘がボロボロと互いを覆い尽くし、二人を結ぶ絆は完全に崩壊してゆく。アラフォー世代に贈る、ある哀切な夫婦の物語。

☆永遠の若さと美に執着する夫婦の物語。