『これ以上の名作はない②』
年月が流れ、マイケル(写真右)も年老いた。
血の粛清劇を推し進めたマイケルの手腕で、
コルレオーネファミリー「コルレオーネ財団」と名前を
変え政財界に多大なる影響力を持つまでの超巨大組織と
なっていた。
マイケル自身も、マフィア稼業から足を洗っていた。
しかし、金、権力、名誉のすべてを勝ち取ったマイケルは、
過去に犯した自分の罪に苦しめられる日々を送っていた。
そんなマイケルに、ふたたび、他のマフィア組織が攻撃を
仕掛けてきた。
このままでは、やられてしまう。
しかし、もう、マフィアのボスを続けてゆく気力も体力もない。
マイケルは、甥・・・ビンセント(写真左)を後継者候補として
手もとに置いて帝王学を叩き込んだ。
だが、ビンセントは、父親・・・マイケルの兄、ソニー
に似て、激しい気性をしていた。
口より先に手が出るタイプのビンセントに、
マイケルは言う。
「腹に思ったことを、口に出すな」
と。
ビンセントは、マイケルの思いをよそに、
敵組織に攻撃をしかけた。
徹底的に、潰しにかかった。
「もう、血をみるのはうんざりだ」
マイケルは、ビンセントに悲痛な顔で訴えた。
ビンセントは、マイケルをみつめ、こう言った。
「俺は、力でファミリーを守る」
と。
ビンセントもまた、若き日のマイケルのように、
ファミリーを愛するが故の攻撃的行動だったのだ。
ビンセントは、マイケルの娘、
メアリーと交際していた。
マイケルは、「この道で生きて行く気なら、娘と別れろ」
と命じる。
苦悩した末、ビンセントは、
メアリーに別れを告げた。
ビンセントが、コルレオーネファミリーの
三代目のボスに就任する決意の証だった。
ドン・ビンセント・コルレオーネが
誕生した。
ここから先は、これから観る方のために書かないが、
とにかく、『ゴッドファーザー』は、三代に亘る男達の哀しく、
せつない孤独を描いた傑作だ。
パートⅠ、パートⅡが凄すぎ、ここで紹介したパートⅢの
評価がイマイチではあるが、俺は、かなり好きだ。
とくに、三代目のボスになったビンセント(アンディ・ガルシア)の
気は荒いが行動力があり、まっすぐ忠実な性格がいい。
最後に、パートⅢで、俺が好きなシーンを紹介する。