『男の中の男①』
もはや『あしたのジョー』の伝説的なラストシーンとなった
「真っ白に、燃え尽きたよ・・・」
の台詞とともに死んだ? 矢吹ジョーの写メだ。
そのきっかけとなったのが『あしたのジョー』だ。
当時、ジョーに憧れてボクシングジムの門を
叩いた者がどれだけいたことか(笑)
親の顔を知らずに孤児院で育ち、不良になり、
少年院に入っている頃にボクシングと出会う。
パンチの打ち方もなにも知らないジョーだが、
その野性的ハングリー精神と卓越した身体能力
でメキメキと頭角を現し、日本チャンピオン→
東洋太平洋チャンピオンとなる。
永遠のライバル・・・力石徹との
「死闘」はいまや伝説となっている。
倒されても倒されても立ち上がってくる
ジョーは、まさに「雑草精神」の持ち主だった。
この試合で、勝ちはしたもののジョーのパンチで
ダメージを負っていた力石は試合直後に死んでしまう。
ジョーに負けず劣らず人気のあった力石の葬式が
実際に行われたことには驚いたものだ。
いよいよジョーが世界チャンピオンに挑戦する日が
やってきた。
チャンピオンは、完璧なる無敗のキングオブキングス・・・
ホセ・メンドーサだ。
![新堂冬樹オフィシャルブログ「―白と黒―」Powered by Ameba-457636_08_ed.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20100514/19/shindo-fuyuki/55/58/j/t02200123_0500028010541400181.jpg?caw=800)
あまりにも強過ぎるチャンピオン相手に、
いままでの試合で脳にダメージが蓄積されて
いたジョーの命を心配した白木葉子が
リングに上がらないでと懇願するが・・・
「リングには、世界一の男が俺を待っている。
だから、行かなきゃ」
と、そっと白木葉子の肩を掴んでドアから
離れさせ、リングに向かったジョーにはシビれた
ものだ。
試合は壮絶な乱打戦になり、
ジョーは試合には負けたが、勝ったホセの頭髪は
真っ白になり顔も老人のように変わり果てていた。
それだけ、ジョーの攻撃が凄まじく完璧なチャンピオン
を精神的に追い詰めたということだ。
しかし、最初の写メのように、ジョーは「真っ白に燃え尽きて」
しまったのだ。
いやいや、矢吹ジョーは男の中の男だ。
またな!