『雑草精神』
中嶋晴子14歳の強みは、雑草のような
打たれ強さにある。
どしゃぶりの雨にも台風にも大雪にも負けずに
しっかり大地に根付く雑草は、踏まれても踏まれても
成長を続ける。
温室栽培や鉢植えの「甘やかされた花」とは違う、逞しさがある。
晴子にたいして、俺はかなり厳しい姿勢で
挑んでいる。
無限に伸びる可能性を感じるからこそ、
このへんでいいだろうという「線引き」を
したくはない。
彼女は、どんなに厳しい課題を与えてもじっと堪え、
食らいついてくる根性がある。
メジャークラスには、ビジュアルも才能もピカイチの
コがごろごろいる。
かぎられた一部の椅子に座るには、
その「強敵」を打ち倒さなければならない。
ゲームの世界でも、レベルが上がるほどに
敵キャラが手強くなってくるのと同じだ。
芸能界だけでなく、格闘技、フィギュアスケート、作家、
将棋・・・頂点にいる者は圧倒的なオーラを放っている。
彼、彼女ら「王者」の前に立ってみればわかる。
理屈ではない「存在感」が、すべてを納得させてくれる。
晴子がそこの域に行くまでの道程には、
いくつもの強敵が立ちはだかり、弾き返されることも
あるだろう。
だが、「ギブアップ」しないかぎり、勝負は続く。
晴子が、「雑草精神」を失わずに前へ、前へ突き進めば、
必ず「選ばれし者の椅子」に座る日がくることを俺は約束する。
またな!