『偽善者の法則』
以前から、俺は偽善者が嫌いだと何度か書いたことがある。
今回は、偽善者の見分け方についてだ。
「本当に、○○さんに感謝です」
「みなさんのおかげでいまの私が・・・」
みたいなセリフを口にする人間を耳にしたことはないだろうか?
こういうことを口にする人間を、よく観察すれば「偽善者」なのか違う
かが意外とわかるものだ。
俺の経験上、頼み事や相談のあるときばかり連絡してくるタイプは、
「偽善ポイント」が高い。
人になにかを頼んだとき、なにかをして貰ったとき、
その場で礼を言うのは誰でもできるが、
あとからきちんと電話なりメールなりで感謝の意を伝え
られるかどうかがポイントだ。
俺は、ウチのタレントの顔見せにプロデューサーさんに時間を取って
貰った後日、必ずひとりひとりにお礼メールを出している。
「時間を作って頂きありがとうございます」というメールだ。
たとえ5分しか会えない相手にもだ。
たった5分でも、もしかしたら、そんなに会いたくない相手に
会う時間を作ってくれたかもしれないし、本当にバタバタで忙しい中
時間を捻出してくれたかもしれないからだ。
仕事もプライベートも人間関係が主である以上、
最後には、「ありがとう」の気持ちが左右してくるものだと俺は思っている。
たとえば、同じくらいのレベルの人間のどちらかに
仕事を与えるかと考えたときに、やはり、「頼んだり」「して貰う」ときばかり
いい顔するタイプより、「してもらった」あとにも
きちんとその気持ちを伝えているタイプを優先したくなるものだ。
「本当に、○○さんに感謝です」
「みなさんのおかげでいまの私が・・・」
こう口にするタイプの中に、肝心なその人間にたいして
「ひと言もない」というケースを腐るほどみてきた。
たとえれば、マスコミや取材陣のいる前だけで
多額の募金をしたり貧困の僻地に
行って涙を流す芸能人と同じだ。
本当にその人のために援助したいなら、
無記名で募金する方法もあるだろうし、カメラが入ってないところで
プライベートでも飢饉の国に行ってボランティア活動すればいい。
だが、たいていの場合、そういうタイプは「人のみていないところ」では
なにもしない。
なにもしない人間を俺は非難する気はないし、
俺自身もなにかやれているわけではない。
ただ、「人の目につくとこや耳に入るところ限定の奇麗事」は反吐が出る。
それならば、普段から本音でズバズバ問題発言している裏表のない
人間のほうが遥かに信頼できる。
みなさんも、なにかを頼んだときやして貰ったあとに「気持ち」を伝えられて
いるかどうか、振り返ってみるのもいいかもしれない。
お互い、「偽善者」や「奇麗事人間」にならないように(笑)
またな!