『「チャレンジド」最終回』
登校拒否の生徒をふたたび登校させるために、
盲目というハンデを抱えながら42,195キロの
マラソンにチャレンジした佐々木倉之助さん
扮する塙輪先生の姿は感動的であり、
まさに「チャレンジド」だ。
このドラマは新堂プロ作家部門の渡邉睦月さんの
脚本なのだが、「恋空」「タイヨウの唄」などのこれまでの
彼女の脚本作品とは違ったテイストで、創作的幅の広さを
みせつけられた。
「チャレンジド」は、「勇気」「挫折」「友情」「夫婦愛」「師弟愛」
「更生」といった、人間が生きていく上で大切なあらゆる要素が詰まった、
とても「教えられるドラマ」であった。
コメントにもあったが、こういう作品こそもっと多くの視聴者に
観てほしいと思った。
オーディションを勝ち抜き重富麗奈が本村梨乃役で
出演したのだが、撮影後彼女は、
「ベストパフォーマンスで挑めなかった」
と悔やんでいた。
それは演技面であったり、体調面であったり、
いくつもの反省点があった。
俺も麗奈には、かなり厳しいアドバイスを与えた。
当時の彼女も、相当に凹んだことだろう。
相当に厳しいオンエアになるだろうと覚悟していたのだが、
正直な感想は「最低限の演技とビジュアル面の映り」は
クリアできていた、という評価だ。
撮影に挑む「備え」も「体調管理」もイマイチだった
割りには、ギリギリの合格点を与えられた、というのが、
言い換えれば麗奈の「秘められた能力」なのだ。
麗奈は昔から、「ステージ映え」「カメラ映え」するコだった。
ステージやカメラの前に立つと、「どうやったら魅力的に映るか?」
ということを本能的に察することができるタイプなのだ。
つまり、「魅せ方」をよく知っているということだ。
ただし、今回のような脇での出演なら通用しても、
「主役」クラスを狙っていく上では、セリフ、表情など
すべてにおいて、まだまだ修練する必要がある。
具体的に言えば「備え」だ。
主役クラスになれば、当然、カメラに映る時間もセリフも
長くなる。
短い時間ならば目立たなかった「マイナス点」が、長い時間
になると浮き彫りになってしまう。
たとえば、遠めにちらっと写した壁画には目立たなかった
シミや傷が、アップで長時間になると目についてしまう、という
ものと同じだ。
しかしこの教訓は麗奈だけでなく、所属する全タレントに