『空気感』 | 新堂冬樹オフィシャルブログ「―白と黒―」Powered by Ameba

『空気感』


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二十七歳という若さでこの世を去った





伝説の女優 夏目雅子





いまだかつて俺は





彼女を超えるインパクトのある女優をみたことがない





彼女より演技のうまい女優はいたと思う





彼女よりビジュアルやスタイルの優れた女優はいたと思う





だが彼女は輝いていた





もちろん夏目雅子さんが絶頂期のときに俺は中学生だったので





直接の面識はない





だが画面を通してでも彼女の発する「光」に圧倒された





大人になっていろいろと彼女を知る業界関係者に話を聞いてみると





やはり夏目雅子さんは特別ななにかを発していたらしい





俺は思う





歌がうまいだけならそこらの音楽学校の生徒のほうが遥かにうまい子がいる





演技がうまいだけならそこらの劇団員のほうが遥かにうまい子がいる
 




歌や演技がうまいだけでは「光り輝けない」のはオーラの強弱だと思う





オーラ・・・エネルギーは大なり小なりみな持っている





オーラがゼロの人は死体以外いない





だが第三者に感じさせ圧倒、また魅了するほどのオーラを放つ人は極僅かだ





強力なオーラを放っている人は人を惹きつけるものだ





しかし勘違いしてほしくないのはフレンドリーというのとは違う





少しでもそばで見たい





話しかけてみたい





だが





いざその人物を目の前にすると緊張してうまく声をかけられない





相手をそういう状態にできる人こそが強力なオーラを放っているのでは





ないだろうか





夏目さんを知る人から聞いたことがあるが





彼女は「ひまわりの笑顔」と呼ばれるようにおおらかな人だったらしい





しかし彼女が現場で撮影待ちしているときに話しかけようにも





気安く近づけない雰囲気があったという





もちろん彼女が威嚇していたわけでも





睨みを利かせていたわけでもない





ただ穏やかにそこにいただけらしい





これは表面だけ真似しようとしてもなかなかうまくいかない





内面から「発する光」がなければ





夏目さんのようなオーラは出せないだろう





これまで俺が現場でお会いしてきた





男優さんや女優さんでかなり名のある人はやはり





「自分の雰囲気」を持っていた





少なくとも共演者やスタッフとペチャペチャ話し続けている役者さんは





「それなりの位置」で留まっている





いつの日か夏目雅子さんのような「雰囲気」を持つ女優が育ってほしい





夏目さんの真似をするという意味ではなく





「自分の雰囲気・空気感」を持つ女優という意味だ





オーラをエネルギー以外の言葉でたとえるなら「空気感」だろう





俺はどんな世界の「大物」と呼ばれる人と会っても目上の方なら





礼儀は尽くすが決して飲まれはしない





相手がどれだけ有名な人であろうがお金持ちであろうが





「自分の空気感」を大事にしているのだ





それらの人を前にして





「浮かれたり」「興奮したり」した瞬間に






相手の空気感に飲まれている・・・つまり、その時点で相手に負けているのだ






もちろん喧嘩の意味の勝ち負けではない





「存在」としての勝ち負けだ





奇麗事抜きで芸能界は




95パーセントの敗者で成り立っているピラミッドの頂点の





5パーセントだけが勝者と呼ばれる





「腰かけ気分」や「ミーハー気分」では勝ち抜いてゆけない






全力で勝ちに行く者の中でさらに数パーセントの者しか





本当の意味で生き残れはしない






芸能プロの社長としての俺は






その頂点の5パーセントに何人送り込むことができるかに人生を賭けている






俺は新堂冬樹という「存在」に自信を持っている
 




それだけ自分の活動に心血注いでいる





新堂プロのタレントもスタッフも心してついてきてほしい





「腰かけ気分」や「ミーハー気分」でいる人は申し訳ないが





「時間」と「労力」がもったいないので去って貰って構わない





かなり厳しいことを書いたが





それくらいの「覚悟」がないと淘汰されてゆくのが芸能界だ





最後にひと言






『表面だけコーティングしたメッキはいつか剥がれ落ちるものだ。
何十年経っても色褪せることのない「本物」になってほしい』






またな!