今日は久々に仕事を完全にオフにして、出かけることに。
スルッとKANSAIの3daysチケットがあと一日分余っていて、
かつ使用期限が明日までだったから、出かけるにはちょうどいいかと思って。
で、出かけた先は、高野山。
そう、日本史が苦手な人でもきっと知ってるであろう『弘法大師空海』で有名な
和歌山県の山の中にある宗教の町。
関西圏で有名な観光地は沢山あるけれど、実は吉野(奈良)とこの高野山には
まだ行ったことがなく、いっぺん行ってみたいなと思っていたところでもありました。
朝、始発の阪急電車に乗るために、5時半に出発。阪急嵐山駅へ。
その後の経路は、
阪急嵐山→桂→淡路→天下茶屋→橋本→極楽橋→高野山→高野山中心部
と7回も乗り換えて(笑)。
さすがに疲れた、だって、行くだけで丸4時間も掛かったんだから(苦笑)。
でも、いろいろ見られて面白かった。
(面白おかしいの「面白い」ではなく、「interesting!」の意味でね)
・なぜ、そこに宗教(密教)の町があるのか
・なぜ、そこへ追放や島流しにされることがあったのか
・日本人のメンタリティー
などなど、来てみてわかることも多かったからね。
めずらしく写真をいろいろ撮ったので、貼り付けてみよう。
南海電車の極楽寺駅からは、ケーブルカー。一気に山を登ります。
途中でこうやって行き違いをする(これは帰りに撮った写真だけどw)。
で、ケーブルカーの終点、高野山駅。まあ高野山への入口なわけだけど、ここから宗教施設の
集中している町中までは、まだバスに乗って20分は掛かる。
これが、町のメインストリート。土曜日の朝だけど、行楽シーズンってわけでもないから、
そこまで混んではいなかった。しかし、それでも有名な観光施設は人がいっぱい!
これが、高野山金剛峯寺の本殿。
中にはこんな庭園がある。奥に見える門は「勅使門」(天皇およびその使いの人だけが通る門)。
主殿には、16世紀の有名な画家の襖絵が沢山あって、見飽きません。
また豊臣秀次が自刃した「柳の間」もあります。
こちらが根本大塔。要するに、「大本の道場」ってワケね。
次に、こちらが大門。今でこそ自動車用の道が四方から通じていますが、昔は高野山へ入山する時は、
ここを通らなくてはいけなかった、ということですね。
戦国時代には織田信長もこの高野山を攻めていますが、こんな山深いところでは往生したに違いない。

そして、高野山といえば、シャクナゲ。
ちょうどシャクナゲのシーズンということもありましたが、町中いたるところでシャクナゲが
咲いておりました。ちなみに高野山のある高野町(行政区域)の町花でもあるそうな。
こちらのシャクナゲは、北条政子が源頼朝のために建てた金剛三昧院の境内のシャクナゲ。
国の天然記念物だそうです。
こんな感じで咲いてます。スゴイですよ。

さっきもちょっと書きましたが、高野山とは、それはそれは山深いところです。
標高800メートルのところにある盆地上に立つ、真言宗の総本山です。
もっとも近い街らしい街となると和歌山県橋本市になるんですが、電車+ケーブルカー+バスで、
おおよそ1時間半くらい掛かってしまうような場所。
そりゃ、密教の修行場所に最適であることは一目瞭然でした。
下の写真は、ケーブルカーの駅の2階待合室より橋本市方面の遠景。
そういえば、京都にも似たような場所があります。
源義経(牛若丸)で有名な鞍馬。
鞍馬も京都市からすれば、この高野山並みに遠くて、山深いところ。
牛若丸も平氏の追っ手を避けるために鞍馬山へ逃げ込んだわけですが、
ここ高野山も追っ手から逃げるにはもってこいの場所だったに違いありません。
もしくは幽閉されるには丁度な場所って感じ(豊臣秀次の例)。
または、流罪になる場所かな。
(例としては、高野山と橋本との間に九度山という場所があります。そこは、関ヶ原戦役で
豊臣方について処罰を受けた真田幸村が流された場所。そこもちょっとやそっとでは
逃げ出すのは無理なくらい、山ばっかり)
しかし、標高800メートルは伊達ではありません。
何を隠そう、寒かった!
今日は曇っていたし、風も強くはあったのだけれど、すごく寒くて、薄着して
罰が当たったって感じでした。
だって、気温が6.4度だもんね(苦笑)。
下の写真の標識の上の段に気温が表示されてるのが見えるかな(クリックして大きくしてみて)。
皆さん、山へ出かける時は、厚着して行きましょう。
それで、この町の一番奥には、弘法大師空海の御廟や天皇陵、その他著名人の供養塔・供養碑が
たくさんあります。集積していると言っていい。
そこは写真を撮るには、何だか不謹慎な気がしたので撮ってませんけど、
いろんな会社も供養碑を建てています。
何のために?
・・・功労者や殉職した社員の鎮魂のためのようです。
すごい立派は慰霊碑を建てている会社もありましたよ。
見てると・・・、
日本人は兎角大きな、立派なお墓を建てるのが好きだなあ・・・と思った次第。
というか、それがステータスなんだろうな、きっと。
私はブータン王国に住んだことがあるけれど
(最近流行りだから、TVで彼の地のことを見た方も多いことでしょう)
あちらでは、墓碑なんて立てないもんね。おんなじ仏教徒だけど。
「来世を生きるのだから、そんなのいらない」のだそうで。
見栄というか、そういうのを気にする日本人らしいって言えば、それもそうなんだけど。
でも、隣の人がそうするからって、自分もそうしなきゃいけない理由はないと思うのだけどな。
たとえ弘法さまの前であっても、
「仏法の前に、生きとし生けるものは平等で・・・」とはなかなかならないか。
まあ、いろんなことが勉強になるオフになりました。
毎年この時季はシャクナゲがとても綺麗らしいので、ぜひお近くの方はいらしてみては如何でしょうか。