さて、毎度月末になってしまった「今月の一枚」のコーナーです(笑)。
先月・今月は2枚組のを聴いて来ましたから、今月はナシのところですが、
別途オススメを紹介すると申しておりましたので、またまた月最終日ですが、
一品取り上げたいと思います。
今月はコチラ↓。
Don’t Let It Die: The Very Best of Hurricane Smith/Hurricane Smith

¥1,782
Amazon.co.jp
ハリケーン・スミス(Hurricane Smith)という英国のシンガーソングライターの
ベストアルバムです。
目ざとい読者の方は、
「あれ、Tadの<今月の一枚>っていつもブログテーマでは『音楽のこと』になってるのに、
なぜ今月は『ビートルズのこと』に入ってるの???」
って思われるはずです(誰もそんなこと気づいてないって?www)。
はい、わざとブログテーマ分類をいじっています(笑)。
このハリケーン・スミス氏、本名はノーマン・スミス(Norman Smith)といいまして、
もともとの仕事は、英国EMI社の録音エンジニア。
英国?EMI社?
この2点でピンと来たアナタ、鋭い!
そう、この御仁、ビートルズの初期~中期レコーディングに関わっていたエンジニアなのです。
ビートルズのサウンドエフェクトあふれた録音の数々は、彼の手によるもの!
じゃあ、何ゆえにその人が自分で歌うのかって?
EMIのエンジニアになる前は、彼自身もジャズミュージシャンだったようです。
しかし成功はせず、エンジニアに。でも曲作りは続けていたとか。
そして、ビートルズのエンジニアから、途中で昇進してプロデューサーになります。
そこでプロデュースしたのが、ピンクフロイド。
(当人について詳細を知りたい方はこちらをクリック・・・英語のみですが)
でも、当人の曲作りは続けられて、旧知のジョン・レノンに歌ってもらいたいと書いた曲を、
「自分で歌ってみたら?」って勧められ、レコードを出したら、なんとこれが大ヒット!
(英国ポップチャートで2位に)
それがコチラ↓。ぜひ聴いてみてください。
彼の代表作「ドント・レット・イット・ダイ(Don't let it die)」です。
ジョン・レノンが歌っても似たようになると思う。
1971年の曲(おっと、私が生まれた年だ~)
そして、これに味をしめたか(笑)、ヒット曲連発して、TVにまで出てしまったとか。
コチラ↓がその映像。曲もアメリカで大ヒット!
アメリカのキャッシュボックス社のヒットチャートで1位になってしまった、
「ホワット・ウッデュー・セイ(Oh Babe, what would you day?) 」です。
なかなかいい味だしてるオジサンだと思いません?
で、何故に私がこのCDを手にすることになったかというと、もちろんビートルズの影響です。
ビートルズの伝記本を何冊も持っていますが、必ずこのハリケーン・スミス氏は重要人物と
して出てきます。
しかし、エンジニア→プロデューサー→歌手の順でキャリアを進む人はあまりいないのでは?
ということで興味深々だったのです。
それでCD買って聴いてみたら、これがまた、何とも言えずいい感じの音楽が連なるCDだった!
このしゃがれ声が全編に流れてるだけでなく、インストゥルメンタルもあったり、
当時のヒット曲のカバーもあり、1930年台のカバー曲もあったりと、懐かしさもタップリ。
最初に聴いた時、なんだかあまりの懐かしさに涙が出たくらい(笑)。
今も時々聴きますが、何だか温かい気持ちになって、やっぱりウルウル来るかも。
(リアフォーオヤジがウルウルって、若干気色悪いけどwww)
でも本当にいいアルバムです。ダメ押しでもう一曲どうぞ↓。
「ビューティフル・デイ、ビューティフル・ナイト(Beautiful day, beautiful night)」
1973年発表の曲です。
これもいい曲だ。
ぜひ、CD買って聴いてみてもらいたいところですが、YouTubeにも音源はいっぱい
あるので、まずはそちらで試聴をどんどんしてみてください。
こうやってみると、才能って、結構スターの陰に埋もれているのかも。
スターばかり見てると、絶対に見えないかもしれないけどね。
でも、ビートルズの周囲って、割と当の本人以外の人たちも有名になってる。
そういう大らかさというか、彼らばかりがオイシイところを独り占めとはならなかった
ところが、ビートルズの魅力でもあるんだよな・・・。
