
「新卒者の約半数は就職未定、就職先がない」なんてニュースを聞いたって、
私にしたら、
「はァ~?何寝ぼけた言うとるんじゃ!」
ってことになります。大真面目に。
どうしても新卒で就職したかったら、中小企業への就職も考慮されたら良い。
というより、猫も杓子も大企業を行きたがる神経がわからん、私には。
(まあ、私も大卒後すぐは、東証一部上場企業に一応就職しましたから、
あんまり人のこと言えませんが)
就職活動なんて半分ゲームだと思っております。
「こういうふうに面接で訊かれたら、このように答えよ」とかいうマニュアル面接に、
人間を十把一絡げにしか見せないエントリーシート。
そんなの入社してから、どんだけ役に立つと言うのか???
またそういう採用活動やってる大企業も、ずいぶん間抜けだと思います。
しかも人事の採用担当係なんて、どれだけ会社の全体戦略を正確に理解してるというのだろうか。
そもそも「日本式の新卒採用活動」なんて止めてしまうべきです。
採用なんて、ポジションに空きができた時に、そのポジションに見合う人を採用するだけの
話じゃないですか?
(ついでに言えば、年功的な給与制度なんてのも今すぐ止めるべき。そんなことするから
企業の人材流動性が無くなり、人件費が経営を圧迫するのだ)
それを、どう使うか(≒どんな風に使えるのか)もわからん学生を大量購入、もとい、
大量採用したって、どうにもならんでしょうに。
昔みたく、いつでも人が足りない状態ならいざ知らず、今はそういう時代でもあるまいに。
ただ単に、
「人間の適正を正確に見抜く能力が企業にないから、山ほど取って、あとは適当にふるいに
掛けたらいいだろ」
ってな発想にしか見えないですよ。
私は、バブルが弾けた翌々年に就職活動したから、もちろん大量採用時代の名残の強い時だった
わけですが、そんな時代でも、私を採用したその東証一部上場企業(今は、非上場企業になったけど)
の採用担当役員と関西支社長は、面接で、
「君は、東京か関西で営業、もしくは本社で働いてもらうつもりだが、それでいいか。
最終的にはこちらでどこへ配属するかは決めるが、どちらがいいかの希望も聞くから」
ってちゃんと言ってたもんね。
めっちゃ頭の固い会社だったけど、そういう点はしっかりしていたと今更ながら思います。
(それで「東京で営業やらせてください」っていう私の希望に反して「本社で経理をやってくれ」と
命が下った時は、結構ショックだったけど…笑。しかし「営業か本社勤務」という点については
ちゃんと筋を通したから、それなりに考えがあって私を採用したのだと思う)
それで、なぜ「中小企業へ行けば良い」のかと言うと、
「マニュアルがないこと」
「層が薄いから、すぐに活躍できること」
「勝手に抱くイメージではなく、社長の考えが見えること」
が、私が勧める理由です。
つまりは、お若いあなたが、ゆくゆく自分で何かしたいと思った時に必要になる、
「自分で業務を作り、仕立てる能力」
「行動力」
「理念・戦略形成力」
が勝手に身につくからです。
もちろん、そこで懸命に頭を使って働いた場合の話ですが。
大企業にいると、そんなの簡単にできません。
「勝手に動くな」と言われるのがオチです。
ただ、中小企業は社長の良し悪しが、ダイレクトにあなたの人生に影響を及ぼすかもしれないから、
それはそれで警戒すべきところではあるんですけど。
まあ「どういうところを注意して中小企業への就職活動をしたらいいか」というのも
私がご相談にのりますから、ご心配なく(笑)。
ということで、視野を広くして、中小企業も就職の選択肢に入れましょうよ、と言いたいTadであります。
