先日ビデオに撮っておいたTV番組を観ました。
(わざわざビデオに撮ってまでテレビを観るなんて滅多にしないけど)
その番組は、1月31日放送のNHKスペシャル「無縁社会~『無縁死』3万2千人の衝撃~」です。
まあ、方々で話題になっているようなので、内容についてはご存じの方も多いでしょう。
「無縁死」…なんと恐ろしい言葉か!
誰にも知られないうちに、この世界からフッといなくなるってことだ。
それが3万人以上もいるんなんて。
しかし、下手したら近い未来、そういう状況に自分が陥る可能性は低い、などという
楽観的なことは絶対に言えないです。
いや、大いにあると言って差し支えない(だって、お一人様だしね…)。
どこかでほんの少し生じたズレが、そのまま、その方向へ行ってしまうことだってあるわけで。
それが自分でないなんて、どうしたら言えるのだろう。
確かに、景気のせいでそういう結末を迎えるケースが増えたのかもしれないけれど、
私は日本の社会や風潮がこの「無縁死」の主要因とではないかと思っています。
日本では、「○○一筋」とか「長年○○に奉職する」とかが美徳とされ、
そこから逸脱すると(まさしく、私のことだ)、「変な人」扱いされたり、
自分のことをよく知っている人が多い土地・場所へは帰りにくい精神状態に追いやられる。
そうすれば、当然希薄な人間関係のうちに日々を送り、次に健康を害せばその薄い関係すら
更に薄れる。しまいにフェードアウト…。
価値観の無闇な多様化は必要ないけれど、人間の生きる毎日にはもっと多様性があっていい。
みんながみんな、満員電車に揺られて働く必要もないし、また全員が優雅な生活を送れるはずもない。
名の通った会社に勤めなんかしなくても、十分幸せな人生を送れるだろう。
そういうことを、我々はもう少し頭を柔らかくして考える必要があるのではないのかなあ・・・。