若田部昌澄さんの記事です。

The Danger Of Deflation Still Looms Over Japan

2017年1-3月期(一次速報)のGDP統計を取り上げています。
実質GDPは+0.5(年率換算+2.2)%
名目GDPは-0.0(年率換算-0.1)%
となりました。

実質GDPの成長率はそこそこですが、気をつけねばならないことがあると指摘されます。
GDPデフレーターが、-0.6となったこと、デフレ危機があることに注目されています。

日銀がYCCを軸にした金融政策を継続し、政府は平成28年度の二次補正予算で事業費28兆円規模の「大胆な」財政政策を行なっているにも関わらず、です。
「あれれ〜おかしいな〜」
という声が聞こえてきそうです。

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図表出典:内閣府

この原因を財政政策に求めておられます。
気鋭のエコノミスト、安達誠司さんの記事を紹介されています。
安達誠司さんと言えば「レジームの貴公子」と(私の中で)呼ばれています。

サージェントやテミンに触れ、レジームがポイントである、と。

消費増税の影響が大きかったとはいえ、その後の財政金融政策や安倍総理の言動などから、リフレレジームが揺らぎ、デフレ脱却への期待が萎んでいる、とも受け取れる昨今の経済状況です。

認知ラグで、先ずは、デフレ危機が未だに日本を揺るがすことを認知できるまでに時間がかかってしまうのでしょうか?

有能な安倍総理、日銀のボードメンバーに期待したいところです。