麻生太郎さん、財務大臣だから「バランス」をとったご発言をなさっているのでしょうか?

"「シムズ理論みたいなものがでてくると『いいじゃないか』と言う、いい加減な奴が出てくる」と批判し、あくまで歳出削減・歳入拡大による財政再建を進める重要性を強調した。"(*1)

"「2020年度までの基礎的財政収支黒字化目標は、達成を目指してがんばる」との従来方針を改めて繰り返した。マイナス金利国債について、「現段階でただちに発行しようとは思っていない」と述べた。"(*1)

(*1)《シムズ理論、財政再建がいい加減になりかねないリスクも=麻生財務相》(2017.02.22)



当ブログでもご紹介しましたが、2017.02.21の衆議院予算委員会公聴会における高橋洋一さんの公述内容を勉強なさってはいかがでしょうか。

 当ブログ記事をご参照ください。
「#拡散希望 高橋洋一さんが「財政再建不要」「日銀は何もしていない」と」


バランスを取る、という意味では、21日の公聴会で、財政再建について、まともなことを言う方がおられる一方で、自民党の推薦枠で公述人として公聴会にご出席された方のご発言が残念でした。


"自民党が推薦した「BNPパリバ証券」の中空麻奈投資調査本部長は、日本の財政について「債務の状況がどんどん悪化している。仮に、消費増税が先送りされると、3度目の先送りとなり、国債の格付けが下がるだろう。それによって金利が上昇する可能性があり、国民に影響が及ぶ」と指摘しました。"(*2)

(*2)《衆院予算委で公聴会 財政や雇用などで見解 | NHKニュース》(2017.02.21)


"自民党が推薦した大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは、経済政策をめぐって、「日本経済は着実な景気回復が見込まれるが、アメリカのトランプ政権や中国の動向などには留意が必要だ。アベノミクスは基本的に正しく、同一労働同一賃金など労働市場改革を進める成長戦略や社会保障制度改革に取り組むべきだ」と述べました。"(*3)

(*3)《衆院予算委で公聴会 景気やPKO活動などで見解 | NHKニュース》(2017.02.21)

熊谷さんと言えば、ご著書「消費税が日本を救う (日経プレミアシリーズ)」を書かれた「有名」なお方です。
2013年の「今後の経済財政動向等についての集中点検会合」(*4 会合での熊谷さんの資料)に呼ばれるほどのお方です。
消費増税のためなら、日本経済に対する強気の見方をするような印象があります。


以下は、中空さんが懸念されている消費増税先送りによる金利急騰に関する2013年のアンケート結果です。
長期金利の上昇を予想された方が多かったのですが、現実は逆でした。

(*4)《消費税増税の環境は整ったか?》(2013.08.27)

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図表出典:(*4)

そして、調べてみると、中空さんも、熊谷さんと同じ会合(結論見え見えの八百長会合と、あのお方に言われかねない会合?!)にご出席なさっていたんですね。

(*5)《消費税率引上げについての私見》(2013.08.27)


ただ、お二人とも、2013年の会合では消費増税に賛成されておられ、ここはバランスをとっていないようです。

すごーい、すごーい