「総括検証」をする日銀。
心ある識者たちからは、現状の金融政策は緩和不足であり、コミットメントの強化や追加緩和を求める声が上がっています。

 「【記事紹介】日銀よデフレ脱却に本気を出せ!(若田部昌澄さんの記事)」

 ⇒ http://ameblo.jp/shinchanchi2015/entry-12195182676.html


 「【記事紹介】黒田日銀総裁、大胆に金融緩和を!(若田部昌澄さんの記事)」

 ⇒ http://ameblo.jp/shinchanchi2015/entry-12198153416.html


《日本銀行の無策は「犯罪行為」に等しい (田中秀臣) - オピニオンサイトiRONNA》

http://ironna.jp/article/3710


《アベノミクスを翻弄するヘッジファンドの「カジノ資本主義」 (田中秀臣) - オピニオンサイトiRONNA》

http://ironna.jp/article/3972


《日本銀行の「リーク」体質を利用する悪い「市場関係者」たち | 田中秀臣 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト》 

http://www.newsweekjapan.jp/tanaka/2016/09/post-5.php


《求められるリフレ政策の再起動》(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 経済政策部 上席主任研究員 片岡剛士,2016.09.14)

http://www.murc.jp/thinktank/rc/column/kataoka_column/kataoka160914.pdf



その一方で、

「雇用に効くはずの金融緩和を日銀は今もしているのに、今の日銀の金融政策を続けたら雇用環境が悪化するの?なんで?なんで?」

というような残念なご意見もあるようです。


そもそも、リフレーション政策とは何だったのか?振り返って見ましょう。


◼︎リフレーション(リフレ)政策とは

リフレーションを提唱したのは、アーヴィング・フィッシャーが最初と言われているそうです。書籍などで、日本のリフレ派の方がリフレについてどのように仰っているかを見てみましょう。

"リフレ政策とは、物価を企業が非自発的失業者を吸収できる水準まで戻し、以後も、非自発的失業者が出ないように、物価を安定させる政策"
《デフレと超円高》(岩田規久男,2011)


"リフレというのはデフレの長期化で失われた名目価値のリカバリーとそれに伴っておきる実質経済成長率の増加&長期安定、雇用の改善を目指すこと"(抜粋)
(田中秀臣,2015)


“スティグリッツは失業こそ人間価値の毀損を伴う最悪の事態のひとつであり、これを解消することが人間の幸福を促進することになると明言人間的価値から失業を捉える見方は[中略]高橋亀吉や石橋湛山が採用した見方[中略]リフレ派の地下水脈をなす思想
《経済政策を歴史に学ぶ》(田中秀臣,2006)

物価安定と雇用環境改善を重視しているようですねウインク


日銀審議委員になられた原田泰氏、「打率が高い」と言われる高橋洋一氏のお考えにも触れておきましょう。

"金融緩和政策の目的は、生産と雇用を引き上げることである。生産と雇用が本来のあるべきレベルになれば、金融を緩和しても名目金利が上がってしまい、経済を刺激しないようになる。しかし、それまでの過程では金融緩和は経済を刺激する"

《金融緩和の目的は雇用と生産の拡大 - 原田泰|WEBRONZA - 朝日新聞社》



《【iRONNA発】左派政党に値しない民進党と共産党 雇用政策を軽視した「ド素人」 高橋洋一(嘉悦大学教授)》


なるほど。金融政策は雇用政策であり、これを軽視する人は「ド素人」なのですね。
通りで民進党や共産党、残念なご意見の方々は…

現状の物価上昇率低下傾向や経済成長率の停滞、家計消費の停滞、120円前後だったドル円が101円前後になっている為替レート、伸びが充分とは言えない賃金上昇率などを見るにつけ、今の金融政策を継続するだけで、先行きの日本経済や雇用環境にどんな影響を及ぼすのでしょうか?


日銀の金融政策へのフォワードルッキングなご意見は、本記事の前半でご紹介した通りです。

遅きに失した感がある日銀の追加緩和ですが、強力に推進されるべきです。


日銀が耳を傾けべきは「ド素人」ではなく、雇用を重視した識者の声でしょう。


頑張れ!ニチギンマン!