風化させないために、記録しておきます。

慶応大学関係者の土居丈朗氏の発言を捻じ曲げた発言があったのか、土居氏が
「私が、直近のGDPの落ち込みを野菜不足が主因と言ったという読解力がないか悪意のある解釈をするならば、笑止千万」
とツイートされていた。

氏の名誉のために申し上げますが、野菜不足が主因と解釈できるようなご発言は一切ありません。
ただ、消費増税による景気下押しは無い(?)としながら、人手不足や野菜不足による景気下押しを強調されています。
景気下押しの大きさを比較すると
消費増税 < 野菜不足
と土居丈朗氏はご主張されたことになります。

しかもこの慶応大学関係者は、浜田宏一・本田悦朗 両内閣官房参与と共演した2016年の某番組では、消費税率引き上げに伴う実質所得減少による景気下押し効果を認めていた

では、2014年7-9月に消費税率引き上げによる実質所得減少効果を埋めるだけの所得増加でもあったのだろうか?
2014年7-9月の景気落ち込みは、消費増税が足を引っ張っているのではない、としたことは正しいのだろうか?


ノーモア映画泥棒ではありませんが、ノーモア野菜不足、ということで、以下に野菜不足発言


赤字:主に供給不足に関するコメント
青字:消費増税、その影響、その影響がマイナスということに関するコメント
:野菜不足に関するコメント

===== 以下(括弧内は私のコメントです) =====
実は、想定外のことが起こったんですね。
どういうことかと言うと、供給不足だということです。
つまり「需要不足だ」、
つまり、「消費が落ち込んで日本経済は、中々GDPが上がらないんじゃないか?」
「消費税増税の影響が悪さをしているんではないか?」
ということだと思われていたんですが、実はここに来て意外な伏兵が出てきた訳ですね。

つまり、これはどういうことかと言うと、人手不足
で、これがですね、実は日本の経済の足を引っ張っている。
消費税の増税ではなくて人手不足が足を引っ張っている。

実際ですね、日銀短観の雇用のDIを見てもですね、97年の時は雇用は過剰だと、消費税が97年の時、上がりましたけれども、この時は、中小企業も、中堅企業も、大企業だけじゃなくてですね、こぞって人手は余っている、と言ってた。
そうすると、その時に消費が落ち込むとですね、もっと売れれば、沢山作ったものを売上で増やせたのに、ということだったんですね。

ところが今、日銀短観、足下どうか?
中堅企業で、マイナス18
中小企業で、マイナス21
これ、あの非製造業ですね。製造業でもマイナスになっている。

つまり、雇用が人手不足になっている。
つまり、売りたいけれども、作れなくて、作れないから消費も増やせないんですね。
だから、消費が落ち込んでいるというのは確かに、4-6(月)は当然影響を受けてます、駆け込み需要のですね。

だけども、7-9月(のGDP)がなぜ、増えないと予想されているかというと、まあ勿論、悪天候でですね、野菜が値上がりした。この野菜が値上がりしたというのも結局のところは、野菜は本当はもっと沢山農家の人は売りたいと思っていた。
ところが残念ながら不作になった。だから、それだけ供給が抑制されてしまった。
消費者だってもっと買いたかった。もっと沢山野菜を供給してくれれば、安い値段で買えたはずなのに、残念ながら不作で供給してもらえなかった訳ですね

だから、何故、消費が鈍ってるかというと、買いたくても買えないからというよりかはですね、供給不足だからそもそも、売ってくれない以上、買えない。
こういうことが、実は日本経済の今の足を引っ張っている。
つまり、消費税の増税によって消費を落ち込ませているから足を引っ張っているじゃなくて、供給不足が足を引っ張っている。ということは、消費税の影響じゃない、というふうに見るべきだと思いますね。

(アナウンサー「7-9月のGDPの数字に関わらず消費税を上げるべき?」との問いを受けて)

えぇ、そう。つまり、供給サイドの問題は、消費税と関係ない訳です。
むしろ、成長戦略という話であって、ないしは、農家の生産性を高めるとかいう話なんで消費税によって消費が鈍ったということでは日本の景気の足を引っ張っている訳ではないことは極端に言えばですね、供給不足には需要を加熱させてはいけない訳ですから、そこはニュートラルに(某エコノミストの呆れ顔がチラッと見えた気がしました)消費税を上げることで対応できる。

===== 以上 =====


日銀短観の雇用を見ても、2014年7-9月よりあとの方が人手不足になっていますが(汗

GDPギャップはマイナス(内閣府)なのに供給不足ですか(汗