ROTELの設計思想①(バランスド・デザイン・コンセプト) | しんのすけのオーディオ部屋

しんのすけのオーディオ部屋

しんのすけのオーディオ部屋へようこそ!
ヤフーブログから引っ越して来ました。オーディオと音楽とクルマ、その他何にでも 興味を持ったことをブログにします。
宜しくお願いします。

 

ROTELカタログTOP

 

はじめに

 

 わたしとROTELとの出会いは1985年頃の秋葉原でした。たまに秋葉原をぶらついていたわたしは、当時はアンプはヤマハのCA-1000、アナログプレーヤーはパイオニアのPL-50L、チューナーはTRIOのKT-8300、カセットデッキはNakamichi LX-3という感じで音楽を聴いていました。

 

 CDプレーヤーを持っていなかったので丸山無線でMarantzのCD-880Jを購入しましたが、その時に店で聴いたのがROTELのプリアンプRC-870とパワーアンプRB-870でした。一聴して他社のアンプとは違うと感じて、その時はCDプレーヤーだけを購入して帰りましたが、そのあとも何か気になって仕方がありませんでした。

 

 ROTELは日本国内生産でしたが、輸出が主で国内販売はほとんどされていませんでした。秋葉原でさえもROTELを置いているのは、ヤマギワ電気と丸山無線だけだったと記憶しています。

 

 結局、買いたい衝動にかられてRC-870とRB-870を購入したわけです。RB-880もありましたが、高くて買えませんでした。その思いもあって、2018年に中古で購入し現在はLOWレンジに使用中です。

(参考記事)ROTEL RB-880が入荷しました - しんのすけの音楽とオーディオとカートリッジ

 

また、同様に同社のアナログプレーヤーであるRP-850も店内にあって店員には勧められましたが、PL-50Lを所有していたのでその時は見送りました。その後やはり脳裏に焼き付いていて数十年の時を経て 昨年(2024年)に中古品をやっと手に入れてレストアした次第です。

(参考記事)ROTEL RP850 その⑩ セールスポイントについて - しんのすけの音楽とオーディオとカートリッジ

 

 

 

ROTELの設計思想が良いと思ったこと

 

 それでも名だたる国内オーディオメーカーを差し置いて何でROTELだったのか?ですが、一言でいえばわたし向きだったのでしょう。それまでヤマハのアンプを使っていて、何か物足りなさを感じていたところで、ROTELを聴いた時に音楽再現性は全然異なることを知りました。わたしは人と同じ物が嫌いというのもあって珍しいものが好きです。それに加えて買える程度の低価格だったからでしょう。セパレートアンプが15万程度ですので高いとは思わず買える範囲でした。値引きはほとんど無かったと記憶しています。

 

 それと設計思想がわたしの考えと一致しているというのがあります。それは購入時の店員さん(確か五十嵐さん)の説明とカタログに記載してある内容からです。基本性能を第一として余分な物は付加しないという「ストレート・スルー」の思想に共感しました。

 

 それでは次に、カタログに記載されている内容をご紹介します。多分、当時ローテル商事の社長であった進藤さんが監修された文章かと推察します。

 

 

 

ROTELの設計思想 バランスド・デザイン・コンセプト

 

 カタログの冒頭に下記の様な記載があり、ごもっともだと思いました。これは追って出てくる「ストレート・スルーの思想」にも相通じるのですが、余分なものは付加ししないで基本性能を重視するという事と理解しています。ヒヤリングで音を決めると書いてあるのは、耳だけで音を決めたり味付けしたりする意味ではなく、測定ではなかなか表し難いところ、すなわち音楽信号を入れてスピーカーを駆動した時の過渡特性をヒヤリングを併用して判断するということだと思います。

 

ROTELのバランスド・デザイン・コンセプト

 

 

 

ROTELの低インピーダンス負荷に対する考え方

 

 これは、audioprojectさんも最近ブログで主張されていることで、低インピーダンス負荷に対する駆動力が不足していると正確にスピーカーを駆動できません。音楽信号はとても複雑ですので信号の変化に影響されてはなりません。要は音楽信号は単一波形ではないので、過渡特性が優れていないといけません。これは、ネットワーク駆動のマルチウエイ・スピーカーや定格インピーダンスが低く、能率の低い小型スピーカーを駆動する場合にも大きな差が出ると思います。

 

 

ROTEL 低インピーダンス負荷に対する考え方

 

 

 

 今回はここまでとします。もう少しカタログには良いことが書いてありますので、次回に続けてご紹介する予定です。

 

 最後にローテル商事 進藤さんがカタログにいつも書いていた言葉をご紹介します。

進藤さんの言葉