10月から見ていました、中国ドラマの「三体」
シリーズ累計発行部数が世界で2900万部、国内で85万部を記録した、中国のSF作家・劉慈欣という作家のベストセラー小説が原作です。
ネトフリ版もあるようですが、私はWOWOWで見たので、中国版のほうです。
いや〜〜
凄い作品で、想いをまとめるのがとっても困難
以下、ネタバレも交えながら感想を書きますね。
全30話だったんですが、このドラマ挫折する人も多いみたいです。
でもそれ凄くわかる…。
SF物が好きとか、理系脳な方なら楽しんで視聴出来そうですが。
マイクロとナノ、どっちが小さいの?おっきいの?…なんてレベルな頭脳の私ですので、途中何度も挫折しかけたし、完走したとはいえここまで長く時間がかかってしまいました。
話の理解も追いついておりませんし
皆さん、三体問題って知ってます?
私は知りませんでしたし、なんなら初耳でした。
太陽 月 地球の三体問題。
三個の物体が、万有引力で引き合っている場合の運動を明らかにする研究。
二体問題はニュートンによって解かれたが、三体問題は今日に至るまで厳密な解は得られていない…らしい
そんな問題が取り入れられている作品なんです。
(めちゃくちゃ)ざっくりストーリーですが
主人公は汪淼というナノテクノロジー(超微細技術)の研究者。
女性物理学者 楊冬の自殺から始まり、汪淼の周囲で自殺する物理学者が多発します。
そして汪淼の目に謎の数字が表れ、カウントダウンが始まる。
この事件を追う刑事 史強や、楊冬の母親 葉文潔、そして謎の科学集団などが登場し、今地球が置かれている危機的状況が明らかになってくる…。
て感じです。
↑
すっごい雑ですいません。
内容知ってる人からしたら、酷い説明だな!って突っ込まれる事必至
前半は「私何を見せられてるんだろう?」って脳内???でしたが
25話あたりでやっと物事がハッキリしてきて(遅い)、そこからは怒涛のクライマックスでした。
途中、葉文潔の過去を描くストーリーが長く続くのですが、それがとっても可哀相で
でました!私が弱い「時代に翻弄される、苦労人のお話」ですよ。
陳凱歌監督の「さらば、わが愛/覇王別姫」に通ずるものがある。
要は知識人や文化人が吊るし上げられ迫害された、中国の文化大革命(1966年~1976年)で、知識人一家だった葉文潔も父が殺されたりと相当に苦労したという背景がありまして。
そこで夢や希望も見いだせなくなった、葉文潔という科学者が誕生してしまう。
父を殺害した紅衛兵を含む全人類に対し、復讐を果たしたいという願望が芽生えてしまうんですね…。
主人公は汪淼かもしれませんが、葉文潔が一番の重要人物だと思いました。
葉文潔さん、相当に頭がよろしいので
太陽をアンテナにして宇宙に向けて人類文明の情報を送信したり、異星からのメッセージを受信したりしちゃうんですよ。
地球よりも高度な文明を人類世界に招き入れる事が、葉文潔の理想になっていくわけです。
こうやって書くと葉文潔が悪者みたいに思えますが、彼女なりの葛藤や想いや、絶望を受け入れるしかないバックグラウンドがあったりと、切ないものがあります。
魔道祖師でも、鬼滅の刃でも、悪人は悪人なりの、そうなってしまう要素が描かれていますよね。
そんな感じ。
このドラマ見続けるのがしんどいのですが、その理由の一つに「終始暗い」ってのがあります。
話の内容が暗い、キャラの表情が暗い、音楽も暗い、なんなら物理的に画面自体も暗い。
唯一刑事の史強だけがイケイケキャラなので、彼に助けられた視聴者は多かったはず
ただ、一か所だけ。
葉文潔の娘である楊冬が、ある物理の法則に気が付いた絶望から抜け出すために、仕事をやめ、人間らしさや女性の幸せを掴もうと努力する一瞬の景色を描いている時の映像が、めちゃくちゃ美しかったです。(けどまぁ、やっぱりその先の未来を見いだせず自害しちゃうんですが…)
26話か27話ぐらいだったかな?
泣きました。
あ、すいません、もう一か所ありました。
葉文潔が勤めていた軍の紅岸基地。
文化大革命が終わり、時代が流れ推薦状がなくても誰でも大学へ行ける権利を得つつあった中国。
紅岸基地には頭脳明晰な人がいると、山の下の村の子供達が勉強を教えてもらいに、紅岸にいる葉文潔の所まで押しかけてくるんです。
葉文潔はそれを受け入れる。また葉文潔の同僚もそれに協力をする。
純粋に勉強を学ぶ子供たちに葉文潔が心絆されていく景色に涙しちゃいました。
子供たちの親も葉文潔に感謝しているので、一人で子供を産むことになった葉文潔の事を、生徒の親たちが必死に助けてくれるんですよ。
過去に一度、人の優しさに触れながらも裏切られたことがある葉文潔。
今度こそやっと掴んだ幸せを、静かに実感していく様子に私も目頭が熱くなりました。
泣きました。
私は人間模様に心打たれる事が多いので、このような感想になってしまいましたが、このドラマはあくまでSF。
葉文潔以外にも異星人とコンタクトを取って地球を裏切っちゃう人がいるのですが、その一派との戦いが描かれているのが29話。
急にアメリカンなハリウッド調で「今から戦いに行くぜ!」的なノリになったのは面白かったな
今まで見たことのないような、凄い戦術でやっつけちゃうんですよ、これが。
作者の劉 慈欣先生の頭の中、一体どうなってるの~
全編通して台詞が難しかったので、早戻りして台詞を見なおした回数、数え切れません。
日本語訳してくれてるのに、パッと聞くだけでは理解できない事が常でした。
もう一度言いますが、30話完走できて良かった
私には容易ではありませんでしたよ
あぁ…なんだかいつも以上に支離滅裂な感想ブログになってしまいました
他の方の感想を知りたくなって、軽く検索かけたのですが…。
この作品に関してはお上手にまとめて感想書いてらっしゃる方は非常に少ない印象です
やっぱりそうなるわなと納得。
なんて言い訳してみたり
どうやら原作では続きがあるらしく、ドラマ化されたら見てみたいと思いました。
因みにアニメ化もされるようです。
チラッと予告みましたけど、めっちゃCGCGしてました。
キャラに関しては、まだ静止画イラスト段階の特報しか流れてないようです。
パッと見る限りではドラマの方が良さそう…?
いや~こういう作品は初めて出逢いましたカルチャーショックですよ。
私にとっては非常に難解なストーリーでしたが、あらゆる要素が組み込まれている、壮大な物語で、とーーーっても面白い作品でした
なんか頭よくなった気がする(気のせい)