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2016年3月10日 第1刷発行 ちくま文庫238ページ 2011年7月 筑摩書房より刊行
○呉智英「つぎはぎ仏教入門」読みましたか
この本は漫画の書評とかも書いている著者が、仏教についてわかりやすく解説した本です。といっても、主に仏教とはそもそもどういうものか、そのの原点はどこか、今の日本の各宗派に繋がる流れとか、などが、平易な文章で批評的にわかりやすくつづられています。
事実、ブッダが生きていた頃、まだ経典も仏像もない世界でした、それらはブッダが亡くなった後、後世の人たちによって作られたわけです。
一言でいうと、小乗仏教はブッダの本心を受け継ぐ仏教、大乗仏教はブッダの決断を受け継ぐ仏教、とすると分かりやすいとのことです。
この本を読もうと思ったのは、とある葬儀に参列した時です。そのやり方にどんな意味があるだろうかという素朴な疑問がわいてきたからです。
現在、日本に伝わっている仏教は、ブッダの頃からは全く変容したものになっていると綴られています。それでも、金メッキが 数パーセントしか金がなくてものように金に見えるということで仏教の骨格はわずかながら残っているということがわかりました。
他にあまり読んだことはないのですが、仏教を理解する入門書として、お薦めの一冊です。
この本の前に、手塚治虫「ブッダ」も読みました。こちも併せて読むと楽しいも。
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