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2011年3月 590p 角川書店 「野生時代」2010年4月号~2011年4月号
○高野和明「ジェノサイド」読みました。
コンゴでは。。。民間のセキュリティ会社の社員であり兵士でもあるイエーガーは、他の4人の寄せ集めのメンバーたちとコンゴの紛争地帯に送り込まれました。そこでの任務は、致死性ウィルスの拡散を防ぐために、あるピグミー一族を全員、抹殺することでした。でも、それとは別に、ある付帯事項も付けられていました。。。
日本では。。。古賀研人は薬学部大学修士2年。父は、ウィルス学を研究する大学教授古賀誠司ですが、急死します。その数日後、死んだはずの父からのメールが届き運命が激変するのでした。それには、「アイスキャンデーで汚した本を開け」というメッセージが。。。
アメリカでは。。。バーンズ大統領が、コンゴでの作戦の指揮を執っているようでした。そこには、碩学のガードナー博士、若き科学者ルーベンス、が側近として付いていました。
コンゴでの作戦は、日本による研人を巻き込むことになりました。その鍵となるのは、30年前に書かれたハイズマンレポートにあるのでした。。。
ということで、高野和明「ジェノサイド」読みました。
日本、コンゴ、アメリカ、最新の科学知識にあふれた、サスペンスな作品でした。創薬、大統領の日常、戦争、さまざまな蘊蓄があふれています、バイオレンスシーンはちょっときついところもありますが。。。ちなみに、タイトルのジェノサイド(genocide)は、ある人種・国民などに対する計画的な集団(大量)虐殺のことです。
ともあれ、翻訳物と見間違えるほどのスケール感です。日本でもこんな作品が描ける人がいるのですね、ハリウッド映画にでもなったら面白いのに、と思いました。このゴールデンウィーク一気読みの本でした。お薦めな1冊です。5061
追記
2012年本屋大賞 ノミネート作品に選ばれました。
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