角田光代「八日目の蟬」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

八日目の蝉

☆☆☆
2007年3月 346p 中央公論新社 読売新聞夕刊 2005年11月21日~2006年7月24日掲載


角田(かくた)光代「八日目の蟬」読みました。


1章
希和子は結婚している男性とつきあい妊娠するのですが中絶し、そのため子どもを産めない体になってしまいます。でも希和子は、男性に子どもができたことを知り、男性たちが留守の家に忍びこみ、赤ちゃんを衝動的に連れてきてしまいます。


希和子は後悔しつつも、警察の目を気にしてながら、その子に薫というを名前を付け、必死で子どもを育て上げようとします。。。


2章
あれから、十数年。恵理菜は20歳。でも彼女は物心がつくかつかないまでの幼い頃、誘拐犯に育てられたという過去があります。でも、そのことはあまり覚えていません。


そんななか、昔の恵理菜を知る若い女性、千草が突然現れ、過去のことを書かせてもらえないか、と言い出したのでした。また、恵理菜は妻子ある男を好きになり妊娠してしまいます。恵理菜はそれらをきっかけで過去のことを振り返っていくのでした。


ということで、角田光代「八日目の蟬」読みました。


この作品、前半と後半で雰囲気が違います。

前半は、希和子の危なっかしい行動でヒヤヒヤです。なぜ、赤ちゃんを誘拐しなくてはならなかったのか、語りは希和子の一人称。希和子の視点から語られます。

後半は、恵理菜が成人になってから、主に恵理菜の言葉で、事件が振り返りられます。後半の方が謎が解けていくので面白いかな。でも、推理小説と思って読んだので、ちょっと肩すかしを食ってしまいました。本屋大賞2008年6位光浦靖子の選ぶ私の一冊 でもあります。



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