東野圭吾「超・殺人事件 推理作家の苦悩」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

親愛なる人に-読書の薦め

読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.


  
超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫)/東野 圭吾

2001年6月 241p
☆☆☆+
東野圭吾「超・殺人事件 推理作家の苦悩」読みました。

この作品はすべて「超」「殺人事件」が付く題名の短編でまとめられています。ちょっとマイナーな自虐的な話が多いですが、こういう皮肉が効いたマイナーぽい東野圭吾、意外と好きです。ということで、以下は覚え書きです。


「超税金対策殺人事件」1997年12月号 小説新潮
ある作家が急に売れ出しました。今年の税金の予想額を聞いてビックリ!何とか経費で落とそうと、あの手この手を小説中で試みますが・・・


「超理系殺人事件」1996年4月号 小説新潮
主人公の私は理科の教師をやっていますが、最近科学雑誌が相次いで休刊されたことに嘆いていました。そんななか、手に取った本は推理小説にもかかわらず、理系の言葉がぎっしり・・・思わず勝って読み進めるのですが。。。


「超犯人当て小説殺人事件 問題篇」1997年4月号 小説新潮
「超犯人当て小説殺人事件 解決篇」1997年5月号 小説新潮

ある小説家が自分の別荘に異なる出版社の編集者4人を呼びつけます。そして小説を読んで犯人が分かったヒトに次の本の出版を約束します。


「超高齢化社会人事件」1998年6月号 小説新潮
ミステリー作家藪島の編集者の小谷は、最近困っています。というのは、藪島が少しボケ始めたようで、連載ミステリー小説の筋が変になってきたからです。たとえば死んだヒトがまた出てきたりして・・・


「超予告小説殺人事件」1998年10月号 小説新潮
イマイチ売れていない松井がコスチュームを着た女性が殺されるという連載を始めたところ。その連載の通り女性が殺されるようになりました・・・


「超長編小説殺人事件」2000年1月号 小説新潮
イマイチ売れていない葛原が800枚の推理小説の原稿を書き上げました。編集者は言います「内容は良いんだけれど、ページ数が少ない。最近はやっている本は厚い本ばかり。この倍に書き直してくれ」冗長になると思いつつ、書き足しに応じる葛原ですが・・・


「魔風館殺人事件(超最終回・ラスト5枚)」1996年12月号 小説新潮
佳枝は、推理小説のラストの場面まで書き続けておきながら、ラストの場面がまだ浮かびません。いったいどうする?


「超読書機械殺人事件」2000年8月号 小説新潮
評論家の門間のところへ、「高機能読書マシン」というものを使ってくれないかと、セールスマンが来ました。これを使えば、簡単に評論が書けると言います。読む時間がないときには便利だと思い、しばらく使ってみる門間。しかし、仲間の評論家や小説の選考委員になっている小説家までもがこの器械を使い出すようになってしまいました。。。


東野圭吾の本、ガリレオなどの感想は、こちらです。


本  トップへ


東野圭吾の本(アマゾン)