2月20日NHK「秘められた能力を引き出せ」観ました | 親愛なる人に-読書の薦め

親愛なる人に-読書の薦め

読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

2月20日NHK「秘められた能力を引き出せ~広がる知的障害者の雇用~」 観ました。この回、心に残ったので記しておきます。


最近、知的障害者の雇用が広がっているそうです。このきっかけは、去年11月、静岡で開かれた障害者の技能オリンピック「国際アビリンピック」での日本の知的障害者の大活躍にあるそうです。


パソコン入力の技能を競う「データベース作成」部門では、日本勢が金・銀・銅を独占、しました。金を取った男性はもともと記憶力抜群によく、陶芸とか絵画とか学校で書かされてばかりいましたが、高校でパソコンに出会ってから、変わったそうです。


次々と検定を受け合格していきますが、就職は60数回落ちたとのこと。まだ、その頃、障害者がパソコンに強いということが、あまり知られていなかったことも関係していたそうです。でも、彼のたゆまぬ努力があったからこその結果です。授賞式で社長は、「彼は会社の宝だ」だと言ったそうです。


また、銀賞を受賞した男性は、横川電気の関連会社に勤めています。この会社は障害者を非常に高い割合で雇っており、高い業績を上げています。


彼は名刺づくりの作業が非常に速く、好きなわけです。横川電気では外注した場合より納期も速くしかも安くできるとのことでした。彼ももともと会社では適正を探すべくいろいろな職種を経験させ、彼の場合は、他の職種ではあまり集中力を発揮できませんでしたが、名刺づくりが非常にフィットしたわけです。


これ以外にも、衣服店に勤めている男性も紹介されていました。彼は他人に気持ちを察する能力に優れ、お客さんの困っていることをすぐに察することができます。また、在庫管理を任されていますが、几帳面なのでしっかり在庫管理をし、この職場では在庫が減り高収益が上がったそうです。


最後の事例は、老人介護に働くヘルパー。彼は50を越えており、今まで様々な職業を経験してきましたが、グループホームでは今、お年寄りの間からいちばんの信用を勝ち取っています。


彼は何ごともやることが遅く、今までの職場ではそれがマイナスに働いたのですが、この職場では、その速度がお年寄りにピッタリで、また何ごとにも丁寧なので、そこもお年寄りに喜ばれているようです。


彼はこの職場で初めてお年寄りから「ありがとう」と言われたときには、涙を流したそうです。今までずいぶんつらい経験もしてきたのだと思うと、こちらまで目頭が熱くなりました。


ゲストのフリーライターの木下さんによれば、「今まで障害者の職場を取材すると、皆くらい顔をしていた。もともと皆くらい顔だと思っていた。でも、そうではなかった。彼らは生き生きとしていた笑顔だった」。


何か以前読んだ「SQ 生きかたの知能指数」 の話とダブりました。誰もが、皆、生き生きとした笑顔でいられる社会になればいいなと、思いました。

四つ葉のクローバー スマイル2トップへ