斉藤洋 「ひとりでいらっしゃい-七つの怪談-」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

斉藤 洋, 奥江 幸子
ひとりでいらっしゃい―七つの怪談 (偕成社ワンダーランド)

1994年7月 173p 偕成社
☆☆☆+


小学生の隆司は、月に一回、兄が通っている大学の食堂を探すうちに、西戸先生の研究室に偶然立ち寄ることになりました。西戸先生の研究室では、なぜかその月のテーマを決めて、怪談を皆で語り合っていました。今月のテーマは「子ども」です。。。


ということで、斎藤洋ひとりでいらっしゃい-七つの怪談-」を読みました。順番的には、以前に読んだ「うらからいらっしゃい-七つの怪談-」 の方が後の作品となります。「うらからいらっしゃい」より怖さは上のような気がします。一話一話、子供に毎晩読み聞かせてくださいには良いかも。一話読んだらすぐ寝ることがポイントです。。。


以下に七つの怪談のさわりを少々。


一 むらさきばばあ
あるとき女の子が、古い学校の校舎のトイレにはいると、壁に白い紙が貼ってあるのが分かりました。それを押すと紫色の手がにゅっと出てきたのでした・・・


二 天井からこんばんは
柔道部の後輩が、転勤となってある家に住みました。田舎ですので家賃もびっくりするくらい安い・・・最初の晩は何もなかったのですが、あるとき、何か嫌な夢を見たようでふとんの上に立っていました。またあるとき立ったまま夜中に目覚めました。そして、おとといの夜、目覚めたとき、天井から何か落ちてきたのでした。。。


三 ぐんちゃん
ぐんちゃんは僕より一学年上の六年生。転校になったのですがあるとき遊びに来ました。そして江戸川まで行き、泳ごうと言い出しました。そこは遊泳禁止ですが、ぐんちゃんは泳ぎ出しましたが、こちらを振り向いたと思った瞬間いなくなってしまいました・・・


四 きつねの面
あるとき、わたしはこどもがある人にきつねの面を渡すのを目撃しました。渡されたヒトはきつねの面をかぶりましたが、そのことを覚えていません。でも面を渡されたヒトは数日後になくなりました。また、あるとききつねの面を渡す子どもを目撃しましたが、なんと彼はわたしに話しかけてきました・・・


五 あの世の場所
ガールフレンドの弟が落雷に打たれて入院していました。そして彼は病室の隅で白い人影をみていました。やがて亡くなりました・・・


六 富士見トンネル
僕は新車のバイクを買いました。朝ぴかぴかに磨いていると、隣の貞夫さんがやってきてバイクを貸してくれと言いました。やむを得ず僕はバイクを貸しました。貞夫さんは、今大学生で今度就職です。高校生の時バイクの事故で後ろに乗っていた彼女が亡くなしているのでした・・・


七 信二のつりざお
信二は僕の親友です。でも、半年くらい前から病気で入院しています。あるとき、ふと訪ねてきて釣りに行こうと言い出しました・・・



続編「うらからいらっしゃい」はこちら・・・



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