- おしいれのぼうけん
☆☆☆☆+
童心社 1974年11月 80p,26.6×19.1cm
古田足日(ふるたたるひ)・田端精一「おしいれのぼうけん」読みました.
さくらほいくえんには,こわいものがふたつあります.ひとつは,先生がお仕置き用に閉じこめる,おしいれ.もうひとつは,せんせいたちのやる人形劇に出てくる,ねずみばあさんです.
さて,昼寝のじかんです.さとしとあきらが,おもちゃのミニカーを取り合って,寝てる子を踏んづけます.みずの先生は怒って,二人をおしいれに閉じこめてしまいました.
謝るまで出てこれません.二人は粘ります.でも,暗闇でだんだん心細くなってきた頃,青白く光るものがありました.それはねずみとねずみばあさんでした.二人の運命は・・・
暗闇の中で,押入の中のものがいろいろな形に見えてたことありませんか?こどもって.大人には見えないものをいっぱい見ているのでしょう.そこら辺が書かれていて楽しいです.また,さとしとあきらのやりとりの中から,二人の友情と勇気を感じることができます.
田端精一の挿絵もいいです.見開きに必ず絵が入っています.時々あるカラーも効果的です.読み聞かせなら幼稚園から大丈夫でしょう.
ちょっぴり怖くて先が読めない本ですが,お薦めです.