NHKスペシャル ラストメッセージ 第1集 「こどもたちへ 漫画家・手塚治虫」 を見ました.
手塚治虫は,昭和の終わり,平成の初めに亡くなりました.手塚治虫が亡くなったとき,昭和は終わったんだな,と考えたことを覚えています.
手塚治虫は,有名どころはほとんど読んでいるつもりです.そして,ついこの間,未読のマンガを読みました.が,ちょっと古くさいなと思ってしまいました.
でも,このTV番組を見て,手塚治虫が繰り返して訴えているテーマは「命の大切さ」なんだということを,改めて認識しました.そう思って今まで読んだ作品を思い浮かべると,どのマンガもそのようなテーマに当てはまるような気がします(ヒトの生き死にが
ててくるような).番組の中で手塚治虫は自らの言葉で,命の大切さ,愛おしさを何度も語りかけていました.
それから「子供たちは未来人」というメッセージもありました.未来人たちとは,誠実につきあわねばいけない,ですね.ということで,未読の作品を中心に「手塚治虫」,これから読みたいなと思いました.
最後に,番組の中での,「ブラックジャック」を巡るエピソードが興味深かったので,3つほど紹介します.
秋田書店の元編集者は語ります「当時の手塚治虫は,リアルな劇画ブームに押され,売れない演歌歌手のような状態でした.ブラックジャック連載に当たっての条件は,読み切り,リアルな内容で,人気がなければ4回ので打ち切りでした」手塚治虫は,自分の医者としての経験,最新の医学知識を取り入れ作品に仕上げ,その後10年以上,連載が続きました.
ガンの弟がブラックジャックの愛読者であり,弟が亡くなった後,兄は手塚に手紙を書きました.その後,一枚の葉書が手塚治虫から届きました「弟の分まで精一杯生きてください」
一流の40代後半の心臓外科医は語ります「当時も読んでいましたが,今読み返す方が,新たな発見が多いのです.人の生き死にを,左右していいのか,ブラックジャックも悩んでいたし,私たちもそのようなことをいつも考えています・・・」