おはようございます。

先天性心疾患を持っている慎です。

 

 

 

転籍を決めたあの日から、自分と色んな事に折り合いをつけてきたため、抵抗なく通信制の大学に入学しました。

体調と相談しながら淡々と単位を取っていく日々が続き、なりたいものというのもピンときてなくて、漠然ととりあえず就職できたらいいかくらいの感じになっていました。

 

 

 

誇ることでもないですが、私は人一倍入院の回数は多いと思います。

その中で半年近く入院した時に会った、ゆうりくんとゆらくんという小学生の男の子の話をしようと思います。

 

 

 

大部屋に入院することになり、斜め向かいに居たのがゆうりくんでした。病棟を走り回るくらい元気な男の子で、よくお兄ちゃんと声をかけられてました。

ゆうりくんのお友達のゆらくんは、ちょっと内気な性格で、あまり声はかけてこないのですが、相手をしてあげると嬉しそうにしてました。

私には弟もいるのですが、歳が離れていたらこんな感じだったのかなと微笑ましかったです。

 

 

 

仕切りのカーテンを閉めているのにも関わらず開けにきたり、一緒にご飯食べようって言われて病室で食べたり、食堂まで行ったり、一緒にアニメを観たりほんとに飽きない入院生活でした。

 

 

 

ある日、ゆうりくんについてきてと言われ、ついて行ったらそこは院内学級でした。

院内学級の先生に入っても大丈夫ですかと聞くと、子ども達も喜んでるのでぜひと言われ、手をひかれ中に入るとそこには色んな疾患を持った子がいました。

この子達は辛い治療に耐えながら頑張ってるのかと思い、こういう子達を少しでも笑顔にできる仕事がしたいと思えるきっかけをもらいました。

 

 

 

ゆらくんは先に退院していき、次に私が退院する日になったのですが、ゆうりくんが一緒にどこか行きたいと言って、ゲームセンターに遊びに行く約束をしました。

後日、外出許可をもらってゲームセンターで一緒に遊び、別れ際にお手紙をもらいました。

 

 

 

私が体力を気にせず働ける状態だったら、間違いなく医療従事者の道にいっていたと思います。できることは限られているため、折り合いをつけて違う角度から、なにかできないか模索する日々を送っていました。

入院が無ければこの出会いもなかったし、きっかけをもらうこともなかったと思うと、ちょっと立ち止まって寄り道をすることも悪くないと思いました。