一般的に ROYAL HUNT のヴォーカリストと言えば、やはりD. C. Cooperを思い浮かべる人が多いんじゃないかな。でも、管理人はどうにもD. C.の歌唱が好みに合わなかった。Rob Halfordが脱退した際の JUDAS PRIEST のオーディションで、最終選考まで残ったというその実力は疑いようもないのだが、単純に感性にフィットしなかったんだよね。個人的にはD. C.の歌唱という事であれば SILENT FORCE の方が良かったと思う。
それまで少々強く感じていた欧州的なマイナー感が薄まり、"良い意味で洗練されたなぁ"というのが最初に聴いた時の感想。もちろん ROYAL HUNT らしさが失われた訳ではなく、クラシカルでドラマティックな構築美は変わっていない。相変わらず楽曲は充実しており、Johnのソウルフルな歌唱によってエモーショナルな1枚に仕上がっている。
きっかけは、Louの2ndソロアルバム『Long Hard Look』へのVivianのゲスト参加。当時Vivianは RIVERDOGS に在籍していたが、脱退を機にLouと連絡を取る様になり、バンド結成へと発展。周囲からは LOU GRAMM BAND を名乗る様にプレッシャーがあったそうだが、あくまで対等なバンドである事に拘り、SHADOW KINGになったらしい。
管理人のお気に入りの楽曲は、"Anytime, Anywhere"、"Once Upon a Time"、"I Want You"、"This Heart of Stone"といった辺り。因みに"Russia"という楽曲はLouとVivianの唯一の共作曲。余談だが RIVERDOGS にも"America"って曲があったなぁ。
Kaiはさすがの存在感って感じだった。『Walls of Jericho』時代の"Ride the Sky"、"Heavy Metal (Is the Law)"が聴けたのは嬉しかったね。この時期なら"How Many Tears"も聴きたかったってのも正直なところ・・・って、だから!言い出したらキリないって。
Michael Weikath(gt)はとにかくクールだったと思う。立ってるだけで絵になるっていう感じで、格好良かったなぁ。Markus Grosskopf(ba)はちょっと空回りしてる様にも感じたけど、含めてMarkusらしいって言ったらファンに怒られるか・・・。その昔、Markusファンの友人はベースを買い、"Eagle Fly Free"ばかり練習してたのを思い出しました。
一部では過去1番って声もある充実したLIVEだったんですが、特に感動したのは"Twilight of the Gods"と"Universe (Gravity for Hearts)"。"Twilight of the Gods"は元々大好きな曲なんですが、Kiskeの歌唱にゾクっとして感情が込み上げた。そして"Universe (Gravity for Hearts)"。特に大好きな曲ってほどでもなかったんだけど、今回のLIVEで聴いて感動してしまった。いや名曲だよコレ。たしかSaschaの曲だったよね。伸びやかで独特なクセのあるKiskeの歌唱は、やはり象徴的だった。
記念すべきソロアルバム1作目。Bruce本人によれば、映画『エルム街の悪夢5/ザ・ドリームチャイルド』のサウンドトラックの為に"Bring Your Daughter... to the Slaughter"を作った事による偶然の産物。Janick Gers(gt)が関わっているが、その後Janickは IRON MAIDEN に加入する事になる。冒頭の"Son of a Gun"はヘヴィな感じだが、以降はキャッチーでフックのある楽曲が並び、高い水準で纏まった内容になっている。"All the Young Dudes"はDavid Bowieが MOTT THE HOOPLE に提供した名曲のカバー。"素直に楽しめる良質なHRアルバム"というのが管理人の評価である。
Balls to Picasso -1994-
IRON MAIDEN 脱退後にリリースした2作目。ポイントはRoy Z率いる TRIBE OF GYPSIES との邂逅である。ラテン由来のグルーヴとリアルでエモーショナルなメロディを併せ持つ、従来のフォーマットに収まらない新たなスタイルを体現している。ダークでヘヴィな印象ではあるが、当時の時流であるオルタナティブとは似て非なるもので、その出自は異なる。楽曲も粒揃いでバラエティに富んでおり、捨て曲は一切なし。個人的には"Gods of War"、"Sacred Cowboys"の格好良さは異常。そして本作と言えば"Tears of the Dragon"だろう。IRON MAIDEN を彷彿とさせるメロディアスな曲調とドラマティックな展開で、HR/HM史上に残る名曲と言って良い。管理人の思う最高傑作は本作である。
Roy Z(gt)、Eddie Casillas(ba)、David Ingraham(dr)の TRIBE OF GYPSIES 組に加え、IRON MAIDEN のAdrian Smith(gt)を迎えて制作された4作目。前作から一転して純度の高いメタルアルバムとなった本作。伝統的なHMに回帰したって意見もありますが、個人的にはモダンな感触を織り込んだ(当時の)現代的なHMという印象。特筆すべきはAdrianの存在だろう。Roy Zは"素晴らしいコラボレーションだった"と語っていたが、特にBruceとの共作である"Road to Hell"は懐古主義的ではあるものの、ファンの求める要素を的確に捉えた楽曲で高い人気を得ている。一般的に評価の高い傑作であり、必聴盤と言って良い本作である。
The Chemical Wedding -1998-
前作に引き続き、TRIBE OF GYPSIES 組とAdrian Smith(gt)を迎えて制作された5作目。錬金術をテーマにWilliam Blakeの詩や思想をモチーフにしたアルバム。前作と同様に(当時の)現代的なHMという印象だが、ドゥーミーな色合いが強く張り詰めた緊張感が全体を支配している。個人的にはドゥーム/ストーナー、つまり Ozzy Osbourne/BLACK SABBATH を思わせるが、MERCYFUL FATE 的とする向きもあり、それはそれで頷ける。"King in Crimson"、"Killing Floor"、"Book of Thel"あたりのアグレッションは特に素晴らしく、隙のない傑作と言って良いだろう。尚、アートワークはWilliam Blakeのテンペラ画作品『蚤のゴースト』。一般にBruceの最高傑作とされるのは本作である。
Tyranny of Souls -2005-
IRON MAIDEN復帰を経て制作された6作目。参加メンバーはRoy Z(gt)とその周辺ミュージシャンとなっており、Roy Zが語っていた"Bruceとのメタルアルバム3部作"の最後のアルバム。基本的な音楽性は踏襲しつつも無駄を削ぎ落としたタイトな仕上がりではあるが、ややコンパクト過ぎる印象もあり、結果として物足りなさも残るというのが個人的な感想である。楽曲の質は依然として高く、特に攻撃的な"Abduction"と"Soul Intruders"の流れは強力で、これだけでも聴く価値は十分にあるだろう。 尚、アートワークはHans Memlingの『Hell』を使用。これは6枚組のパネル画『Earthly Vanity and Divine Salvation』という作品の1部である。
The Mandrake Project -2024-
約20年振りの7作目。Roy Z(gt)、Dave Moreno(dr)が前作に引き続き参加、Gus G(gt)も1曲でゲスト参加している。同名のコミック(グラフィックノベル)も展開しているが、Bruce本人によれば、"関連性はあるが相互に独立している"という事らしい。"Afterglow of Ragnarok"や"Rain on the Graves"の様なヘヴィで緊迫感を持つ楽曲もあるが、全体としてはメロディアスな印象のアルバムだ。"Eternity Has Failed"は IRON MAIDEN の"If Eternity Should Fail"の再録、いや元々Bruceのソロ用の楽曲なので原曲と言うべきだろう。バラードの"Face in the Mirror"から始まり、構成が美しい"Shadow of the Gods"を挟んで、幽玄な"Sonata (Immortal Beloved)"でフィナーレを迎えるラスト3曲が恐らく本作のハイライト。良く練り込まれており、聴き応えのある傑作と言って良い。
B級の北欧パワーメタルではあるんですが、既に原石というか光るものがあるし、楽曲だって決して悪くないと思うんですよね。ツメが甘い感じではあるけど、"The Hands of Time"と"Out of the Shadows"はなかなかの名曲で、特に"The Hands of Time"は未だ管理人のお気に入りの1曲だったりします。
METAL CHURCH の活動は決して安定していたとは言えない訳ですが、紆余曲折を経ながらも、リリースされるアルバムは常に一定以上のクオリティを保っていたと思うんですよね。一般的な評価は正直解らないんですが、個人的にはそう思っています。そして、本作もまた期待を裏切ることのない高品質なメタルアルバムになっているんですが、今回はこれまでとは一味違う仕上がりになっているというのが個人的な見解です。
最大の要因はリズム隊でしょう。HOUSE OF LORDS や IMPELLITTERI の活動で知られる名手Ken Mary(dr)、そして個人的には未だ MEGADETH のイメージが強いDavid Ellefson(ba)と、ちょっとしたスーパーバンド状態。新加入って事で言えば、VICIOUS RUMORSでの活動歴があるBrian Allen(vo)も素晴らしい歌唱を披露していて、もしかするとMETAL CHURCH 史上で最強の布陣かも知れない。
健康上の理由で離脱したDee Snider(vo)の後任にSebastian Bach(vo)を迎え、50th Anniversary Tourを行う事が発表になった TWISTED SISTER。取り上げるのはオリジナル活動期の最終作となった本作5th『Love Is for Suckers』です。