今回はちょっと難しいですが神経伝達物質(ホルモン)のこと頑張って書きます。
近年の脳の研究によって、神経伝達物質(ホルモン)は私たちの健康と深いつながりがあることが分かってきたようです。
例えば「アセチルコリン」という脳内神経伝達物質(ホルモン)は記憶や認知能力に関係する物質でこれが不足すると痴呆症状が起こります。
日本人の認知症のおよそ半数を占めるアルツハイマー型認知症では、実際にアセチルコリンの減少が確認されています
神経伝達物質は現在分かっているだけでも二十数種類あるといわれています。
ノルアドレナリン、ドーパミン(交感神経系)アセチルコリン、セロトニン(副交感神経系)は脳での働きが比較的よく分かっているものです。
そのほか女性ホルモンのエストロゲンも、神経細胞の働きに影響をもっていることが知られています。
アルツハイマー型認知症の治療に使われる代表的な薬は、アセチルコリンの働きをよくすることで、症状を改善し、進行を抑えるタイプの薬です。
このことからも、アセチルコリンがアルツハイマー型認知症に大きな影響を及ぼしていることが分かります。
また最近は、中高年のうつ病が社会的な問題となっています。
その背景にあるのはリストラや老後への不安などといったさまざまな要因ですが、うつ状態になる人の脳では
ノルアドレナリン(やる気ホルモン)
セロトニン(幸せホルモン)
といった神経伝達物質の減少がみられます。
ノルアドレナリンは集中力や積極性に関係する物質で、セロトニンは気分を調節する物質です。
そのためこれらが不足すると、仕事や遊びに対する持続性や関心が薄らぎ、イライラ感や気分の落ち込みが生じやすくなります。
つまり、うつ病の症状が出てくるわけです。
セロトニン(幸せホルモン)はメラトニンという誘眠物質であるホルモンの前駆体であることからセロトニンが不足して
メラトニンが出ない=眠れない
といった睡眠障害が起こります。そのため脳が休養できなくなり、神経伝達物質の働きがさらに低下するという悪循環に陥ることにもなります。
ドーパミンは「快感ホルモン」ともいわれるように、楽しさや心地よさといった感情を生み出す物質です。
子供の頃はドーパミンの分泌が盛んなので、ちょっとしたことでも楽しく感じ、大喜びします。それだけやる気も出てきます。ところが年齢とともにドーパミンの分泌量が減少するため、中高年になると物事への感動が薄らぎ、楽しいと感じることも少なくなりがちです。
そして過剰にドーパミンが出るとイライラしたり幻覚や幻聴から犯罪に結び付いたり、
出ないと今度はお酒やギャンブル、万引きやDVなどに走りドーパミンに代わる快楽を得ようとします。
出過ぎてもダメで出なくてもダメなんです。
ドーパミンにはもうひとつ、体の動きをコントロールする重要な役割もあります。中高年になると、体の動きがゆっくりになってくるのはドーパミンの減少が一因といわれています
ドーパミンは過剰になると統合失調症を、不足するとパーキンソン病を発病しやすいことが知られています。
実は、僕の母も現在パーキンソン病を患っています。先に書いたように発症し始めは身体の動きがどんどん遅くなってたんですよね。
今は薬によりドーパミンを出すものを飲んでいますが、強い薬を飲むことで今度はドーパミン過剰となり幻覚を見たりするようです。
パーキンソン病は遺伝的要素もあってウチの祖母も患っていました。僕も気をつけないといけないと思ってます。
脳内神経伝達物質はバランスの良い食事を心掛ければその材料となる栄養素がちゃんと摂取出来ます。
栄養学を学んで食事により少しでも発症する可能性が減らせるなら…そう思ってます!
どんなものを意識して摂るべきなのか…
そのことについてはまた次回書きますね。


