U.C.0079 (一年戦争)中のGMってどれくらいの性能?? part2 | しんのブログ

しんのブログ

主に大好きなガンダムのジムについて書いてます。
色んな方にジムを知って頂けたら嬉しいです。

②スラスター推力・推力重量比
 では第2段ということで、今回はスラスター推力と推力重量比について見てみましょう!

図1:戦艦マゼランに肉薄したリックドムを迎撃するGM

 前回のジェネレーター出力が走行や様々な動作など、まさにロボット的な要素に関与する項目だったのに対して、今回のスラスター推力及び推力重量比は航空機に近い要素になるかと思います。
 モビルスーツにおいてスラスターは、地上におけるジャンプやダッシュ、宇宙空間における基本的な移動や姿勢制御に用いられます。
 ジェネレーター出力の項でも似たような事を記載しましたが、このスラスター推力が高いと同じ重量の物体(機体重量)をより高く・速く移動させることが出来ます。つまりこのスラスター推力はモビルスーツの機動力に、大きく影響を与えます。
 では実際にGMのスラスター推力と推力重量比を、他のMSと比べて見てみます!\(*)


〔機体 スラスター推力(kg)/重量(t)/推力重量比〕
〈E.F.S.F〉
RX-77 "ガンキャノン" 51,800kg/51.0t/0.740
RX-78 "ガンダム"         55,500kg/43.4t/0.925
RGM-79 "GM"         55,500kg/41.2t/0.943
〈ZEON〉
MS-06F "ザクII"            43,300kg/56.2t/0.586
MS-06S "ザクS型"         51,600kg/56.2t/0.686
MS-06F-2 "ザクIIF2型" 53,400kg/49.9t/0.756
MS-06FZ "ザクII改"       79,500kg/56.2t/1.067
MS-07B "グフ"              40,700kg/58.5t/0.539
MS-07B-3"グフB-3型"   40,700kg/58.5t/0.524
MS-09 "ドム"                 58,200kg/62.6t/0.711
MS-09R "リックドム"   53,000kg/43.8t/0.674
MS-09R2"リックドムII"110,000kg/45.6t/1.376
MS-14A  "ゲルググ"      61,500kg/42.1t/0.839
ーーーー水陸両用機ーーーー
MSM-03 "ゴック"  121,000kg/82.4t/0.759
MSM-04 "アッガイ" 109,600kg/91.6t/0.849
MSM-07 "ズゴック"   83,000kg/65.1t/0.860
※原型機:太字/改修機:細字
※推力重量比は機体重量ではなく全備重量(記載なし)で算出
表1:各機体のスラスター推力・機体重量・推力重量比

 表1は各機体のスラスター推力と機体重量に加えて、推力重量比を載せています。推力重量比は全備重量をスラスター推力で割ったものです。これはスラスター推力と機体重量がああ異なる、各機体の機動力を比較する目安となります。
 例えば、RX-78とRGM-79のスラスター推力は55,500kgと同じで、重量はRX-78が43.4t(全備重量:60.0t)でRGM-79が41.2t(全備重量:58.8t)となっています。この場合同等のスラスター推力なので重量が軽量なRGM-79の方が機動力があると予想されます。実際に推力重量比を見ると、RX-78が0.925でRGM-79が0.943と、数値が高いことから予想が裏付けられます。



図2:サイド7内で戦闘域から離脱するため跳躍するMS-06(上) 離脱中のMS-06を追跡し格闘戦を仕掛けるRX-78

 続いて重量もスラスター推力も異なるMS-06を加えて比較します。MS-06のスラスター推力は43,300kg、機体重量は56.2tと先の2機よりスラスター推力が低く、機体重量が重いことから、機動力は低いことが予想されます。実際に推力重量比を見ると0.586とRX-78とRGM-79の両機よりも低いことが分かります。これは実際の戦闘においても確認が出来ます(図2)。
 
 同様に他の機体とも比較してみると、FZ型を除くザクタイプやグフタイプ、リックドムIIを除くドムタイプでは、ジェネレーター出力の時と同様に、GMの方がスラスター推力と推力重量比が高い事から機動力が優っていると考えられます。
 またジェネレーター出力の項では俊敏性においてGMを上回るとされたズゴックとゲルググを見てみると、スラスター推力では下回るものの、それぞれ推力重量比が0.860、0.839となっています。つまり機動力に関してはGMに軍配が上がると言えます。



図3:ジオンの統合整備計画に基づいて再設計されたザクII 改(上)とリックドムII (下)はスラスター推力・推力重量比が高い。

 今回、ほとんどジオンの機体に対してGMはそのスラスター推力または推力重量比において優っていましたが、ザクII改とリックドムIIはGM以上のスラスター推力と推力重量比でした。
 これは連邦側のジムコマンドやジムスナイパーII等の後期生産型と言われる機体群に対しても言えることですが、ザクII改とリックドムIIを含むジオンの統合整備計画に基づいて再設計された機体は、他のジオンの機体よりもスラスター推力が強化されており、アポジモーター(姿勢制御に用いる小型の推進器)の数が多い為、スラスター推力と推力重量比が高くなっています。
 これは機動力の強化という側面ではプラスですが、原型機とサイズ自体はあまり変わっていないため、搭載する推進剤の量に対して推進器(スラスターやアポジモーター)が増えたことで、燃費の悪化を招いています。結果として継能能力が若干低下していると思われます。
 この対策として一年戦争中や戦後には、外付けのプロペラントタンクを搭載する対策が取られました。

 ということで、長くなってしまいましたが第2段のスラスター推力・推力重量比でした!
 前回は俊敏性においてズゴックとゲルググに遅れをとったGMですが、機動力でなんとか挽回でしたかな?という感じです(笑)しかし、ジオンの統合整備計画...恐るべしですな...( ; ゚Д゚)

 さて次回はモビルスーツの目、センサー有効半径について見ていきたいと思われます~(凸)/