長らくブログを休んでました。
とりあえず生きています。
実は風邪をこじらせてしまいました。
前の投稿で書いたように熱が出た後、ちょっと回復した時にムリをしてしまったようです。
その後1週間くらい全く声が出なくなってしまい、先週末からやっと絞り出すような声が出るようになった次第であります。
なので、仕事の時も接客とか電話応対もほとんど免除してもらっているような状況です。
それが業務のメインなので、何のために出勤してるんだかって感じですが。
風邪をひいたのは黄砂が酷かった日の直後だったので、もしかしたらそれがもともとの原因かもしれません。
今日も結構黄砂が酷かったので、今後は甘く見ないように気をつけようと思います。
さて、しばらく前のことですが「偽りの楽園」という本を読みました。
以前読んだ「カルトの子」という本に少しだけ引用されていて、一度読んでみたいと気になっていました。
ちょっとマニアックな本で図書館にはなさそうだったのですが、某オークションで見つけてすぐに落札しました。
数珠つなぎに読みたい本が繋がっていきますね。
あ、「数珠つなぎ」という言葉自体も仏教的なのでエホバの証人的にはNGか(笑)。
「偽りの楽園」の著者は稲津麻美さんという方です。
プロフィールによると
1961年生まれ、北海道在住
自衛官の妻、二児の母
1988年にエホバの証人と関わりを持ち
1994年に組織を脱会
となっています。
ちょうどうちの家族とは時期的に入れ替わりになります。
読んでみると、元JWのブログを読んでいるようでした。
出版が2000年ということですので、一般家庭にもインターネットが普及し始めた頃ですね。
今でこそ、SNSやブログで情報を発信することは誰でも手軽にできるようになっていますが、当時はホームページを作ったり運営するにはある程度の知識と技術が必要でした。
そうしたときに、編集者の言葉を借りると「ごく平凡な主婦」が、自らの体験を発信するために本にまとめていらっしゃったのです。
編集者は「そんな彼女が、どうしてあんな苦しみを味あわなければならなかったのか。遠く北の果てから、彼女の慟哭が聞こえてくるような切ない思いに迫られた」とも書いています。
私も共感できる部分がたくさんありましたし、今こうやってたくさんの方がブログなどで発信していることを考えると、そういった「苦しみ」や「慟哭」はこれまで表に出ていなかっただけで、本当はたくさんの方が経験していたんだと思います。
本の中で特に印象に残ったエピソードが、「二通の手紙の行方」というところです。
その手紙はバプテスマを受ける前に書いた、いや、書かされた手紙です。
正式にエホバの証人となるためには、‟大いなるバビロン”との関りを一切断つという宣言をしなければいけません。
そのために、それまでに親交のあったカトリックの神父さんと、生後6日目に亡くなった息子さんの遺骨を預けているお寺の住職さんに宛てて、「今後あなたと私は一切の関りはありません」という内容の手紙を送ったそうです。
私自身は2世なのでそういう経験はありませんが、特に1世の方はバプテスマを受ける前にそういう教会とかお寺とか‟世のもの”との決別を書面で宣言しないといけないというのは聞いたことがあります。
エホバの証人を辞めた後、稲津さんはこの手紙を書いたことを後悔し、2人に謝罪に向かいます。
それでもどうしても勇気が出ず、実際に行動するまで5年もかかったそうです。
神父さんは90歳近くになっていて、病院で寝たきりになっていました。
お見舞いに行ってもほとんどお話はできなかったようで、心の中でただ謝ることしかできなかったそうです。
住職さんにも直接お会いできたようで、謝罪に対し「もう忘れました。何とも思っていませんよ。」と優しい答えが返ってきたとのことです。
仏様のような懐の深い方ですね。
この部分はこの言葉で結ばれています。
「ものみの塔の信仰は、周囲の社会から孤立させることが目論まれているのだ。」
まさにその通りです。
そしてそれがカルトたる所以なのです。