アマプラではこれも見られるんですよね。
「カルト集団と過激な信仰 エピソード2 エホバの証人」
前々から気にはなっていたので、この際に見てみることにしました。
ロミー・メイプルという元エホバの証人の女性のお話です。
幼いころ、会衆内の人から性的虐待を受けていました。
他の被害者と一緒に長老に訴えますが、助けてもらえるどころか嘘つき呼ばわりされてしまいます。
何度も何度も、さらに他の長老にも助けを求めますが、相手にされません。
例の2人の証人ルールがあるためです。
一番の驚きが世界本部で執筆部門のリサーチャーとして働いていた女性、バーバラ・アンダーソンの話。
雑誌の記事を書くという役割があり、協会内外のいろんな資料にアクセスできる立場だったようです。
目ざめよ!
児童虐待についての号でした。
リアルタイムで受け取ってはいませんが、製本の目ざめよで見たことがあります。
バーバラはこう話しています。
ものみの塔が出版した「目ざめよ!」誌で一般に向けて情報を掲載しました。
児童虐待の被害者を助ける情報でした。
カトリック教会の件で動揺した人々のための記事でした。
(新聞記事の見出し:カトリック教会が児童虐待を隠蔽)
読むと私たちの組織はすばらしいと思うでしょう。
‟他の教会と違って虐待者の隠蔽なんかしない”
でも実際の反応は逆でした。
手紙が何千通も届きました。
大半はエホバの証人の被害者からです。
パンドラの箱が開きました。
リサーチャーの立場は信用がありました。
本部に保管された書類を閲覧できたので実態を知りました。
過去に何度も訴訟がありました。
組織は秘密裏に1250万ドルを虐待の犠牲者16人に支払っていました。
手元に5000ページ分の裁判所の調書があるの。
調書を1つずつ読んで組織が適切な対処をしていないと知りました。
目ざめよの記事は、カトリック教会での児童虐待が暴露され、動揺する一般の人向けに被害者を助ける情報を載せたものだったようです。
そしてその記事への反響があり、何千通もの手紙が届きました。
その大半はエホバの証人の被害者からだったそうです。
他のキリスト教会を偽りの宗教「大いなるバビロン」と呼び、政治と不適切な関係を持つ大娼婦とまで言っているのに、自らも全く同じ問題を抱えていたんです。
しかも、1990年代から起きていた問題であり、そしてその時から今に至るまでずっと隠蔽され続けているのです。
母がエホバの証人に出会う前からです。
驚きでした。
ロミーは断絶届を統治体に突きつけてやろうと本部に行きます。
アポもないので当然会うことはできませんでした。
受付係も話を遮り、聞く耳を持ちません。
でも、ロミーは子どもを傷つける組織とスッパリ関係を断つことができて、すがすがしい気持ちになったようです。
この場面を見て、ふと、断絶と排斥の違いが頭をよぎりました。
断絶は自ら組織を出るわけですが、排斥は形式的には追い出される立場になります。
私の場合、いつまで罪悪感が残っています。
もう十数年も組織から離れていて、エホバの証人の教えは間違っていて、真の宗教なんかじゃないって確信しているのにです。
今でも心の奥深くにあるこの罪悪感が消えないのです。
今、日本のエホバの証人は子育て世代を狙ったキャンペーンだかなんだかやっているそうですが、組織はこの不都合な真実をいつまで隠し続けるのでしょう。
この組織を導く神様はいつまで黙って見ておられるのでしょう。