心の中の時を動かす【メンタルヘルス】

私たちは、
“時”という概念の
中で生きています。

“時”とは、
モノゴトを認識する際に、

移り変わっていく
様子を感じ取る
モノサシの役割を
持つものです。

私たちを取り巻く世界は、
この“時”という概念の中で
変化を遂げていきます。

UnsplashのMax Titov

しかし、
“時”という概念は、
絶対的なものではなく、

主観的な歪みが
生じることがあります。

例えば、
何かに没頭していて
時間を忘れていた…、
という経験はないでしょうか。

これは、
「フロー体験」と
呼ばれています。

フロー体験は、
外界の“時”の流れと
主観的な“時”の流れに
ズレが生じて起こる
現象のひとつです。

さて、

こうした状態は、
比較的短期間であれば
現実場面で問題に
なることはありません。

しかし、
これが長期に渡ると、
様々な問題が生じてきます。

特に過去の出来事に
いつまでもこだわり

続けていると、

心の内側の“時”の
流れを止めてしまい、

自分の外側の
“時”の流れとのズレが
大きくなっていくため
注意が必要です。

そうなると、
今という瞬間を
楽しめなくなったり、

いつもは難なく
出来るはずのことが
うまく出来なくなったり、

大事なことを
見逃して失敗するなど、

日常生活に支障が
出るようになります。

UnsplashのGrianghraf

もしも、
このような状態に
陥っているとしたら、

心の内側の
“時”の流れの滞りを
解消する必要があります。

その方法は、
いくつかあります。

まずは、
自分を責めず
いたわること。

直接変えられないものに
時間と労力を割かないこと。

過去の不快な
思いが湧いてきたら、
そこに浸らずに手放すこと。

可能であれば、
(自分のために)寛容さを発揮して
他者を赦す選択をすること。

こうした試みは、
心の内側の“時”の流れの
滞りを解消するのに役立ちます。

UnsplashのLawless Capture

外側の“時”の流れは、
絶え間なく流れていきますが、

心の内側の“時”は、
ある出来事を経験することで
止まったようになって
しまうことがあります。

それに気づいたら、
自分に思いやりを向けつつ、

心の内側の“時”を
再び動かすよう
試みたいものです。