囲い込み【外的コントロール】 | ウェルビーイングのおすそわけ

ウェルビーイングのおすそわけ

心と身体と社会的な“しあわせ”に関する情報メディア
(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

人間関係を
蝕む行動の一つに、
「囲い込み」
あります。


「囲い込み」とは、
相手を自分の味方に
取り込もうとする
行動のことです。


時折、
子どもたちの会話で、
次のような言葉を
耳にすることがあります。


「あいつと、
 仲良くしない方が
 ●●のためだよ」



「●●は、
 私の味方だよね」


「●●にとって、
 大切なのは誰?」


「●●は、
 どちらにつくの?」






これは、
子どもの世界だけでなく、
大人の世界にも
見られたりします。


こうした言葉の背後には、
いったい何があるのでしょう?


おそらく、
これらの言葉の背後には、
相手との関係の
不確かさが存在しており、
相手をコントロールしようとする
意図が隠されていると
推察されます。


しかし、
相手を囲い込もうと
すればするほど、
関係は強化されるどころか
歪みが生じて関係は
脆くなっていきます。


「囲い込み」は、
相手に対する
所有者意識
(オーナーシップ)を
表すものであり、
相手の自主性や
自律性を損なうものです。


人を囲い込もうとすると、
相手を尊重する気持ちや
尊敬の念が
失われていきます。


更には、
内集団バイアス によって、
強制が強まっていき、
不健全な依存関係を
形作っていきます。


そうなると、
恐れが生じ、
逆に信頼が
消失していきます。





このように
「囲い込み」は、
人間関係を蝕む
行動です。


重要なことは、
「囲い込み」
する必要がない、
対等で健やかな
人間関係を築くことです。


そうすれば、
「囲い込み」などせずとも、
信頼をベースにした
良好な人間関係を
維持することが
できるでしょう。

※東日本大震災の復興を
心よりお祈りしています。


神栄カウンセリングセンター のHP